注文住宅を建てるなら、20年30年先までずっと幸せに暮らせる家にしたいですよね。
完成品を見ることのできない新築注文住宅は、理想と現実のギャップが大きく「こんなはずじゃなかった…」という失敗も起こりやすくなります。
そこで今回は、注文住宅で多い失敗例、後悔しないための対策法をお伝えします。
家づくりを成功させたい人はぜひ参考にしてください!
注文住宅で起こってしまった失敗例とは?【間取り編】
注文住宅は、間取りを見ただけで実際に生活しているイメージをふくらませなければなりません。
イメージ不足がどのような失敗を招くのか、まずは間取りの失敗例をみていきましょう。
部屋の広さで失敗
図面では広く見えたのに、家具を置いたらイメージより狭くなった
洗面脱衣所に洗たく物を干したら、視界がふさがれて使いにくい
廊下を狭くしたらすれ違いが困難
部屋はモノが入るとイメージよりも確実に狭くなります。
とくに、高さのある家具は圧迫感を感じることも。
部屋をどう使いたいのか、どんな家具を置くのか想定して、部屋の広さを決めることが大切です。[/su_box]
室内音・騒音の失敗
子ども部屋の足音が1階にかなり響く
リビングの隣にトイレがあるので、音が気になって落ち着かない
寝室を道路側にしたら、バイクの通る音がうるさくて眠れない
一戸建ての室内は、上下階の音が響きます。
室内・室外ともに騒音源の上下左右には、収納スペースやお風呂など、普段は誰もいない空間を配置するとよいでしょう。
コンセントの失敗
新しいキッチン家電を買ったけど、コンセントが足りなくて不便
照明スイッチがドアを開けた裏側にあるので面倒
コードレス掃除機の収納場所にも、充電用コンセントをつければよかった
コンセントの数が足りなかったり不便な位置にあったりすると、余計なひと手間がかかってしまいます。
季節家電もリストアップして、スムーズに暮らせるコンセント計画をしましょう。
採光の失敗
向かいの建物の影になって、思っていたよりリビングに日が当たらない
東側に大きな窓とテレビを配置したら、朝日がまぶしくてテレビが見えない…
トップライトの日差しが強烈で、下に置いていた家具が日焼けした
季節・時間帯によって日当たりは変わります。
冬は太陽の位置が低いため、建物の影が夏よりも長く伸びてきます。
季節ごとに日がどう差し込むのか、シミュレーションは必須。
設計士と相談しながら、スリット窓や小窓も上手に取り入れてみてください。
温度の失敗
リビングを吹き抜けにしたら、冬は足元が冷えて寒い
大開口のテラス窓はおしゃれだけど、夏は暑くなる
リビング階段があるので、暖房をつけてもなかなか暖まらない
熱気は上に、冷気は下にこもる特徴があります。吹き抜けはエアコンが効きにくいため、シーリングファンや床暖房の設置を検討するとよいでしょう。
夏の日差し対策には、深めのひさし、可動式オーニング(日よけテント)もおすすめです。
匂いの失敗
リビング階段なので、料理の匂いが2階にも充満する
シューズクロークに換気扇がないから、靴の匂いがこもる
洗面所を経由してトイレがあるので、ニオイが気になって仕方ない
匂いは上下階にも伝わります。リビング階段にするときは、キッチンと階段の位置を離すか、階段の入口に引き戸を設け、必要に応じて仕切れるようにしておくと便利です。
生活動線の失敗
玄関から子ども部屋に直行できる間取りにしたら、親子のコミュニケーションが減ってしまった
LDKにリビング階段と洗面脱衣所があるので、来客時は気まずい
家庭によってベストな生活動線があります。
お子さまの年齢、生活パターン、来客の有無を考慮した間取りにすることが大切です。
コミュニケーションとプライバシー、どちらを重視するか決めておくと間取り作成もスムーズになります。
注文住宅で起こってしまった失敗例とは?【収納編】
使い勝手のいい収納があると、一気に住みやすい家になります。
しかし、収納計画に失敗してしまうと不便な暮らしをするはめに…。
収納づくりではどんな失敗が起こりやすいのか、失敗例をみていきましょう。
収納位置の失敗
掃除機の収納位置をシューズクロークにしたけど、わざわざ取りに行くのが面倒
脱衣所に収納がないので、パジャマを取りに2階まで上らないといけない
パントリーとキッチンを2階にしたので、食材を運ぶのが大変
収納場所は動線を左右します。
生活動線、家事動線上に収納をつくることで日々の暮らしがスムーズに。
「ここに◯◯があると便利!」というものを書き出しておくと失敗しにくいでしょう。
スペース不足で失敗
ウォークスルークローゼットは中に通路が必要で、収納スペースが意外と少なかった
玄関収納が狭すぎて、靴やモノで玄関がごちゃごちゃ…
キッチンの吊戸棚に手が届かないので、使いやすい高さの収納スペースが足りない
収納は、奥行き・高さをデッドスペースにしないことが大切。
大きな収納をつくっても、使いきれなければ結局スペース不足になってしまいます。
モノの量、サイズ、重さ、使う頻度を考えた収納づくりがポイントです。
屋根裏部屋の不便さ
屋根裏部屋に大きな荷物をしまいたいけど、ハシゴで運ぶのが大変
夏はサウナ状態になるから、収納できるモノが少ない
屋根裏部屋にはさまざまなルールがあり、ハシゴ移動が前提です。
何も対策をしなければ、夏は50℃を軽く超え、湿度もかなり高くなります。
快適な収納スペースにするなら、あらかじめハウスメーカーや設計士に相談しましょう。
注文住宅で起こってしまった失敗例とは?【水回り編】
毎日家族が使う水回りは汚れやすく、日頃から気になるポイントです。
動線や掃除のしやすさを考えておかないと、以下のような失敗をしてしまうかもしれません。
お風呂の失敗
お風呂のカウンターは黒がかっこいいと思ったけど、白いカルキ汚れが目立つ
タイル張りのお風呂は冬は寒いし、目地の掃除も大変
白のユニットバスはカビが目立つ
湿度の高いお風呂場は、カビ、汚れが一番の大敵。
掃除のしやすさはもちろん、通風用の窓や換気扇の設置は必須です。
汚れが目立ちにくいおすすめの色は、グレー、ライトブラウン、ブルー系です。
洗面動線の失敗
洗面脱衣所、トイレのドア、洗濯機置き場をひとつの空間にまとめたら、朝も夜も大渋滞!
玄関から洗面所が遠いので、子どもが帰宅してすぐに手を洗えない
洗面所は、水回りの設備が集中しやすい場所。
一人が使っているときに、他の家族が入れないとストレスになります。
混雑する時間帯をイメージして、動線がぶつからないように分散させるのがおすすめです。[
キッチンの失敗
作業台のスペースが狭くて、ちょっとした家電も置けないのが不便
アイランドキッチンは、リビングから丸見えだし油ハネの掃除が大変だった
キッチンの間口を広くしすぎて、横移動が面倒
キッチン家電の数、使いたい場所を想定しておくと作業効率がアップ!
料理後の掃除のしやすさも、家事をラクにするキッチンづくりのポイントです。
キッチン動線の失敗
キッチンと洗濯機置き場が離れているせいで、朝の家事が不便
冷蔵庫がキッチンの奥にあるので、料理中は家族が通れない
ゴミ箱置き場を考えてなかったので、水滴のついた生ゴミを離れた位置まで捨てにいくのがストレス
キッチンは家事の中心地点です。
料理、洗濯、掃除を同時進行でおこなえる間取りにすれば、家事の時間がグッと短縮!
キッチン内のこまかな動線もシミュレーションすることが大切です。
注文住宅で失敗しないための対策法
注文住宅の失敗は、実際に生活し始めてから気づくことがほとんどです。
失敗を防ぐにはどうしたらよいのか、対策法をお伝えします。
ライフスタイルに合わせた間取り
間取りを考えるときは、現在のライフスタイルはもちろん、将来のライフスタイルの変化まで見据えることが大切です。
- 将来、子ども部屋を間仕切りで2つに区切りたい
→各部屋のコンセントの位置、採光、通風に問題はないか - 専業主婦からフルタイムで職場復帰する予定
→天気や時間を気にせず、洗濯物を干せるスペースは十分あるか - 老後も安心して住み続けたい
→1階のみで生活できる間取りか
家族の成長や、そのときどきの暮らし方に合わせて柔軟に対応できる住まいづくりが後悔しないコツです。
やりすぎないプラン
注文住宅はゼロからつくりあげるので、夢が広がるものですよね。
しかし、理想にこだわりすぎるとかえって生活しづらい家になる可能性もあるので要注意。
大胆なプランほどデメリットも大きく、費用や手間がかかることを頭に入れておきましょう。
使いやすい収納術
収納は、最終的に使う場所に設けるのが基本。
使いたいときすぐに取り出せれば、家事や片付けが断然ラクになります。
また収納は、広ければいいというわけではありません。
こまかいモノが多いキッチンのパントリーはあえて奥行きを浅くすることで、パッと見やすく便利な収納になります。
収納するモノ、生活パターンをイメージして、部屋ごとに適切なサイズの収納をつくってくださいね。
生活動線・家事動線を考える
家づくりは、動線を考えないと失敗してしまいます。
とくに朝の時間帯は、水回りの動線が混雑しがちです。
- 料理や洗濯をする「家事動線」
- 身支度を整える「生活動線」
この2つがぶつからないように配慮するとよいでしょう。
小さなお子さまやペットのいるご家庭では、玄関からバスルームに直行できる間取りにすると、廊下が汚れにくく便利です。
さらに、玄関側にパントリーとキッチンを配置すれば、重たい米やペットボトルを持ちながらの移動距離が短くてすみますよね。
日々の暮らしをシミュレーションしたスムーズな動線づくりが成功の秘訣です。
トレンドやオシャレばかりを重視しない
住宅にもトレンドがあります。
しかし機能性を無視して、家族の暮らしに合っていなければ失敗してしまうのも当然です。
- 回遊性のあるウォークインクローゼットや洗面所
→通路分のスペースが必要になるため収納力は落ちる - アイランドキッチン
→掃除や片付けが大変、料理の匂いが流れやすい - 吹き抜け
→2階に音が響く
オシャレなデザインも大事な要素ですが、実用面もふまえたうえで、自分たちのライフスタイルに合っているかを見極めることが何よりも大切です。
まとめ
注文住宅はゼロからつくる楽しさがある反面、イメージ不足が原因で失敗してしまうことも。
動線や使い勝手を事前にどれだけこまかくイメージできるかが、成功のカギです。
家族の行動パターンや性格、荷物の量を把握し、ライフスタイルに合った家づくりを行いましょう。
オシャレやこだわりは、住みやすさとのバランスを考えて上手にプラスするとよいです。
あなたとご家族が、素敵な新居でいつまでも幸せに暮らせることを願っています!
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