坪単価とは?注文住宅ハウスメーカーの相場はどのくらい?を徹底解説!

住宅会社のチラシやホームページで「坪単価」という言葉を見かけたことはありませんか?

坪単価は、家づくりの費用の目安のひとつで、ハウスメーカーや工務店などの建築会社を検討するときや、新築住宅の大体の費用を計算するときにとても便利な指標です。

今回は、新築住宅の建設を考えている方に向けて、

  • 坪単価とは何か
  • 坪単価の計算方法
  • ハウスメーカーの坪単価比較
  • 坪単価の相場について

などを詳しく解説していきます。

坪単価について気をつけるべき点なども解説していくので、しっかりと理解し、理想の家づくりへ役立ててください!

【記事監修】
嵯峨根 拓未(株式会社ドレメ 取締役(現場責任者))
資格:一級建築士、宅地建物取引士
戸建て住宅、ヴィラ、グランピング等幅広い物件の現場を経験。

実際の経験を基に、あなたのおうちの悩みを解決します

坪単価とは?

坪単価とは、新築するときの1坪あたりの建築費のことで、建物本体価格を延床面積(坪)で割って算出します。

「坪」とは、日本で昔から利用されている面積の単位であり、だいたい二畳分の広さ(約3.3㎡)です。

 

坪単価の目安計算方法

一般的に坪単価は延床面積から算出します。

計算式は以下の通り。

建築費用 ÷ 坪数(延床面積) = 坪単価 

例えば、建築費用が1,500万円で、延床面積が50坪の場合は、

 1,500万円 ÷ 50坪 = 30万円

となります。

 

坪単価の確認事項

坪単価には明確な計算ルールがあるわけではありません。

住宅会社によってその計算方法や基準が異なります。

住宅会社を正確に比較検討するため、確認する項目を解説していきます。

 

延床面積・施工床面積どちらで計算している?

前項で「一般的に坪単価は延床面積から算出する」とお伝えしましたが、中には「施工床面積」を使う住宅会社もあります。

「施工床面積」は、延床面積には含まない部分も含む指標です。

そのため、施工床面積は延床面積に比べて大きくなり、坪単価が安く算出されるのです。

坪単価を住宅会社選びの参考にする場合は、延床面積で計算しているのか、施工床面積で計算しているのかを確認しましょう。

 

建築費用にどこまで含まれる?

計算に利用する「建築費用」に、どこまでの工事費用が含まれるかで坪単価は変わってきます

「建築工事費」や「本体工事費」というと、家づくりにかかる費用は全て含まれているように感じますが、住宅会社によっては、囲いや足場、仮設トイレの設置費用等の仮設工事費用が含まれていないことがあります。

ひと口に「建築費用」といってもその基準は住宅会社によって異なるため、しっかり住宅会社に確認しておくとよいでしょう。

 

坪単価に含まれないものは?

ほとんどの会社では、坪単価の計算に、地盤改良工事や、水道・電気・ガスなどのライフライン設備の引き込み工事等の「付帯工事費」を含んでいません

付帯工事費を含めずに計算する=坪単価が安く見えるためです。

付帯工事費には10万円を超えるものもあり、まとめると高額な費用となります。

実際に家づくりをして「坪単価で大まかに計算した価格よりもコストがかかってしまった」という場合、坪単価の計算に含まれていない仮設工事費や付帯工事費が加算されたことが考えられます。

おうちの悩み.com 編集部
坪単価は、住宅会社を選ぶ最初の段階の目安として利用し、最終決定は全体の費用感を比較してくださいね。

 

 

新築・注文住宅ハウスメーカーの平均坪単価比較ランキング

住宅産業新聞が発表した、大手ハウスメーカーの一棟あたりの平均棟単価と平米数の記事から、おうちの悩み.comが平均坪単価を算出し、ランキングを作成しました。

おうちの悩み.com 編集部
こちらは、住宅の「総額」から算出した坪単価で、土地の価格は含みません。
実際に支払った金額の平均を基に算出しているので、メーカーのパンフレットより恐らく高い結果となっていると思います。

 

ヤマダホームズ

ヤマダホームズは、家電量販店「ヤマダ電機」の100%子会社です。

今回のランキングでは、ダントツの坪単価の低さでした。

平均坪単価 55.3万円
一棟あたりの平均単価 2,134万円
平均床面積 127.6㎡ (38.6坪)
公式HP https://yamadahomes.jp/

 

ミサワホーム

「蔵のある家」シリーズが有名なミサワホームが2位にランクイン。

デザイン性の高さに定評があるハウスメーカーです。

平均坪単価 81.5万円
一棟あたりの平均単価 2,134万円
平均床面積 117.3㎡ (35.5坪)
公式HP https://www.misawa.co.jp/

 

パナソニックホームズ

大手電気メーカー「Panasonic」のハウスメーカーです。

家電にもPanasonic製品を取り入れるなど、Panasonic製品が好きな方は要チェックのハウスメーカーです。

平均坪単価 86.4万円
一棟あたりの平均単価 3,250万円
平均床面積 124.2㎡ (37.6坪)
公式HP https://homes.panasonic.com/

 

セキスイハイム

セキスイハイムが4位にランクイン。

工場建築工事を行う「ユニット工法」で、建築期間が短いことが特徴です。

平均坪単価 86.8万円
一棟あたりの平均単価 3,150万円
平均床面積 119.7㎡ (36.3坪)
公式HP https://www.sekisuiheim.com/

 

ダイワハウス

天井が高い設計が人気のダイワハウス。CMで見かける機会も多いのではないでしょうか。

売り上げランキング1位で、多くの人が選んでいるという安心感があります。

平均坪単価 94.8万円
一棟あたりの平均単価 3,960万円
平均床面積 137.8㎡ (41.8坪)
公式HP https://www.daiwahouse.co.jp/

 

積水ハウス

着工数が1位の積水ハウスは6位にランクイン。

グループ会社がありメンテナンスやアフターフォローなどをワンストップの対応に安心感があるハウスメーカーです。

平均坪単価 95.9万円
一棟あたりの平均単価 3,994万円
平均床面積 137.5㎡ (41.7坪)
公式HP https://www.sekisui.co.jp/

 

ヘーベルハウス

旭化成ホームズのヘーベルハウスも人気が高く、多くのファミリー層に選ばれています。

重量鉄骨造りで、災害に強く耐久性の高い家であることが人気の理由です。

平均坪単価 98.9万円
一棟あたりの平均単価 3,388万円
平均床面積 113㎡ (34.2坪)
公式HP https://www.asahi-kasei.co.jp/hebel/index.html/

 

三井ホーム

こだわりのマイホームを建てたい方に人気の三井ホームが8位という結果になりました。

耐震技術、高気密・高断熱に優れているうえ、デザイン性が高いハウスメーカーです。

平均坪単価 100.6万円
一棟あたりの平均単価 3,954万円
平均床面積 129.7㎡ (39.3坪)
公式HP https://www.mitsuihome.co.jp/

 

住友林業

木造住宅が好きな方に絶大な人気を誇る住友林業が9位となりました。

木造軸組工法など、木の力を生かす先進技術や木のラインナップが豊富なハウスメーカーです。

平均坪単価 101.6万円
一棟あたりの平均単価 3,900万円
平均床面積 126.7㎡ (38.2坪)
公式HP https://sfc.jp/

 

どうして坪単価の相場に違いができるの?

ハウスメーカーの坪単価ランキングを見ていただきましたが、いかがでしたか?

なぜ、このようにハウスメーカーによって平均坪単価に差が出てくるのか気になりますよね。

メーカーによって計算方法が違うのもありますが、他にも3つの違いから坪単価が異なってきます。

 

構造による違い

一般的に、同じ規模であれば、木造に比べて鉄骨造の方が価格が上がります。

また、構造や建築法によって、工事期間に違いがありますが、工事期間が長ければ長いほど、建設に関わる設備の費用が多くかかってくるため、坪単価が上がってしまうのは当然ですよね。

例えば、木造住宅を多く作っているハウスメーカーに比べて、鉄骨造の住宅を多く建てているハウスメーカーの方が平均坪単価が上がっていくと考えられます。

 

仕様による違い

建築に使う素材や設備、建材のグレードなどによっても坪単価は上下します。

例えば、寒い地域に住宅を建てる場合、断熱材を多く使ったり、全部屋に床暖房を設置したりなど、プラスαの仕様の費用がかかるのは否めません。

そのため、平均坪単価が高くなることが考えられます。

 

買主のこだわり

買主がどういった部分にこだわるかによっても、坪単価の仕様が変わります。

例えば、採光性やデザイン性を求めて、大きな窓を作るためにサッシやガラスを特注すると、当然ですが既製品に比べて価格は上がるでしょう。

また、趣味の楽器を楽しむために防音ルームを作れば、その建材ぶんの価格が上がることが予想されます。

このように、個人のこだわりに合わせた家づくりをしているハウスメーカーの平均坪単価は高くなると考えることができます。

おうちの悩み.com 編集部
坪単価を比較に使うなら、条件を住宅会社に伝え、その条件で出された見積もりを延べ床面積で割って計算した坪単価を利用するのが良いでしょう。

 

まとめ

坪単価は、一般によく知られている目安であるにもかかわらず、不透明で、曖昧な指標です。

正しく坪単価の仕組を知らないと、会社選びに大失敗してしまう可能性があります。 

 

  • 延床面積」「施工床面積」どちらが適用されているか
  • どこまでの工事と設備が含まれているか
  • 家のサイズ
  • 建物の仕様と設備のグレード

 

家づくりで失敗しないためには、複数の会社を比較検討することが大切です。

しかし、価格比較時には、坪単価には曖昧な部分があることを思い出して、表示価格だけで判断してしまわないよう注意してください。

この記事を住宅会社選びや新築住宅の予算を立てる参考にしていただければ幸いです!

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