工務店とハウスメーカーの違いや特徴を解説!新築住宅はどちらで建てる?

家を建てることは、多くの人にとって人生の一大イベントです。

しかし、家を建てるときに「工務店」や「ハウスメーカー」という言葉を聞いても、その違いや特徴についてはわかりづらいですよね。

本記事では、「工務店とは何か?」をわかりやすく説明し、その魅力や役割について詳しくご紹介します。

ハウスメーカーとの違いもやメリット・デメリットも解説していきます。
ぜひ、しっかりと理解して、あなたの理想の家づくりの第一歩を踏み出してください。

工務店とは?工務店ができること

工務店とは、地域に根ざした建築会社で、家の新築やリフォーム、増改築、修理などを行います。地元に密着しているため、顧客との距離が近く、きめ細かい対応ができるのが特徴です。

新築住宅・建築プロジェクトの施工管理と施工

工務店は、新しい家を建てるときに、計画から完成までの全ての工程を管理し、実際に家を建てるという仕事を担います。

例えば、あなたが夢見ている理想の家を実現するために、工務店はあなたの希望を聞いて設計図を作成し、基礎工事、建物の骨組み作り、内装・外装の仕上げまで、全ての作業を一貫して行います。

一軒一軒丁寧に作り上げる姿勢は、工務店ならではの魅力です。

工務店は、基本的には営業・設計・施工・アフターサービスまで自社でおこないます。

営業マンと大工さんが直接顔を合わせて相談できるので、社内連携がとりやすく情報伝達もスムーズです。

 

リフォーム・増改築・修理作業

今住んでいる家をもっと快適にしたり、家族の増加に応じて部屋を増やしたりするリフォームや増改築、さらにはトラブルが発生したときの修理も、工務店の得意分野です。

例えば、家族が増えて部屋を増やしたいときや、古くなったキッチンを新しくしたいときに、工務店は現地調査を行い、最適なプランを提案し、施工します。

 

定期メンテナンス

家は建てた後も定期的なメンテナンスが必要です。工務店は、家の定期点検やメンテナンスサービスも提供しています。

これには、外壁の塗り替えや屋根の補修、給排水設備の点検などが含まれます。

定期的なメンテナンスを行うことで、家を長持ちさせ、快適な住環境を維持することができます。

 

一戸建ての8割は工務店が建てている!

日本では大手ハウスメーカーが有名で、「ほとんどの家はハウスメーカーが建てているんじゃないか」と思ってしまいますよね。

しかし実は、日本の家の8割は工務店が建てています

 

参考:一戸建て供給シェア

ハウスメーカーの多くは、施工を下請け業者に「丸投げ」しているため、実質的にはほとんどの家は工務店がつくっているんです。

しかし、工務店単体でみるとそれぞれ着工棟数が少なく、宣伝もしていないため、広く名前が知られにくいのが現状です。

 

工務店の種類

工務店には、小さな工務店から全国規模のビルダーまでそのタイプは様々。大まかに4つの種類をご紹介します。

一人親方の工務店

一人親方とは、○○市・○○町などの小さなエリアで家づくりをおこなう「超地域密着型」の工務店です。
昔ながらの大工さんと弟子、家族経営といった形が多いですね。

現場監督や大工に直接話すことができるため、こまかい要望や微妙なニュアンスを伝えやすいメリットがあります。設計のみ外注している工務店、ハウスメーカーの下請け専門の工務店もあります。

 

スーパー工務店

スーパー工務店とは、主にひとつの都道府県内で営業・設計・施工を自社でおこなう、やや規模の大きな工務店です。

社内に専門の設計士がいるため「凝ったデザインの家にしたい」「変わった間取りの家を建てたい」という人に向いています。

小回りがきき、それでいてある程度の実績もあるので、こだわりの注文住宅を建てたい方にはちょうどいい規模といえます。

ホームページを充実させていたり、気軽に相談しやすい工務店が多いので、地域ごとにチェックしてみてください。

 

パワービルダー

パワービルダーとは、近隣3県以上にまたがるエリアで、営業・設計・施工を自社でおこない、年間200棟以上の施工実績がある大きな工務店です。
ハウスメーカーといっても通じる規模なので、ブランド力があり安心感があるメリットもあります。

しかし規格化された家が多く、自由度は低くなります。

 

フランチャイズ加盟店

フランチャイズ加盟店とは、ハウスメーカーの名前を借りて地域密着で営業・設計・施工をおこなう工務店です。

本部が一括仕入れした建材を使い、指定された工法で家づくりをするため、コストが抑えられる反面、自由度が低いデメリットがあります。地元の小さな工務店がやっているケースが多いので、ハウスメーカーの営業マンよりも現場に詳しく、柔軟な対応が期待できます。

ただし、店舗によって対応・施工技術に差がある点には注意が必要です。

 

ハウスメーカーとは?

ハウスメーカーとは、全国的に営業展開をしている大手の住宅メーカーのことです。
工務店と違い、全国各地に営業所やモデルハウスを持ち、統一された品質とサービスを提供するのが特徴です。

全国規模で営業展開している住宅メーカー

ハウスメーカーは、全国的に営業所を展開しており、どの地域でも同じ品質の家を建てることができます

テレビCMや雑誌広告でよく見る大手の住宅メーカーの場合は、資金力と広範囲をカバーできる対応力によって多くのモデルハウスを構えており、客は自由に見学できるため、実際の住まいのイメージを掴みやすく安心感があります。

ハウスメーカーのイメージは「セミオーダー」

ハウスメーカーは、営業・設計を自社でおこない、施工は下請けや孫請けの工務店に依頼します。

質を担保するため、ある程度はハウスメーカーの工場で作った製品を現場で組み立てる形をとっている場合が多く、つまり、「規格品」であるため、安定した品質と短期間での施工を期待できます。

 

 

工務店で新築するメリット

ここでは、工務店の5つのメリットについてご紹介します。

間取りやデザインの自由度が高い

工務店は、ハウスメーカーよりもオーダーメイドに近く、あなたの希望に合わせて間取りやデザインを自由に変更することができます

細かな要望にも応じてくれるため、例えば「キッチンは広めにしたい」「日当たりの良い場所に窓を作りたい」といった細部にわたる希望を反映させることも可能。

おうちの悩み.com 編集部
上手に職人さんとコミュニケーションが取れている場合は、施工の見学中に実物を見ながら、サイズなどを柔軟に希望の変更に対応してくれた!というケースもありますよ!

地域ならではの提案が得意

工務店は地域密着型なので、その土地の気候や風土に合った家づくりの提案が得意です。

例えば、寒冷地では断熱性の高い家、湿気の多い地域では通気性の良い家など、その地域特有の問題に対応した提案をしてくれます。

 

建築費を抑えられコスパが良い

工務店は、ハウスメーカーのように大きく広告宣伝費やモデルハウス建設費用をかけていないので、無駄なコストを削減し、コストパフォーマンスの高い家づくりとなる傾向にあります。

おうちの悩み.com 編集部
地元の業者との取引など、人情でのお付き合いで商売が回っていることも多いため、建材や人件費を抑えることができ、結果として建築費が安くなるケースも。

トラブルにすぐに対応してもらいやすい

何かトラブルが発生したときにも、工務店はすぐに駆けつけて対応してくれます。
地元に根ざしているため、距離が近く、迅速な対応が可能です。例えば、突然の雨漏りや水回りのトラブルにも即座に対応してくれるので安心。

地域の人から情報や評価を集めやすい

会社の評価で最も信頼できる情報、それは口コミ。

工務店は地域に密着しているため、利用経験者も多く、地元の人たちの口コミを集めやすいです。

近所の人や知人、親戚などから工務店の情報や評判を集めることができるので、信頼できる業者を選びやすくなります。

 

工務店で新築するデメリット

工務店にはメリットが多い反面、いくつかのデメリットも存在します。ここでは、工務店の5つのデメリットについてご紹介します。

会社や担当者によって品質にばらつきがある

ある程度工場で組み立てるハウスメーカーとは違い、工務店は0から職人が作り上げるため、会社や担当者、職人によって、クオリティにばらつきが出る場合があります。

経験や技術力が高い工務店もあれば、そうでない工務店もあります。信頼できる工務店を選ぶためには、事前の調査や口コミの確認が重要です。

 

モデルハウスを見ることができない

多くの工務店は、ハウスメーカーのようにモデルハウスを持っていないことが多いです。

そのため、完成した家の実物を見る機会が少なく、完成後のイメージがつかみにくいことがあります。

 

住宅完成後のメンテナンスへの対応が会社による

住宅完成後のメンテナンス対応は、工務店によって異なります。

アフターフォローがしっかりしている工務店もあれば、そうでない工務店もあります。契約前にアフターメンテナンスの内容をしっかりと確認することが重要です。

 

ハウスメーカーより倒産の可能性が高い

小規模な工務店は、大手ハウスメーカーに比べて経営基盤が弱いため、倒産や廃業のリスクが高いといえます。

会社自体がなくなってしまった場合、例え契約していたとしても、アフターメンテナンスや保証が受けられなくなる可能性があります。

 

 

工務店を選ぶときに確認するべきポイントは?

工務店を選ぶときには、いくつかの重要なポイントを確認することが大切です。ここでは、そのポイントを3つご紹介します。

公式ウェブサイトの記載内容をチェック

工務店のウェブサイトには、会社の概要や実績、施工事例などが掲載されています。

これらの情報をしっかりチェックし、その工務店が信頼できるかどうかを判断しましょう。

 

実際の利用者の口コミをチェック

実際にその工務店を利用した人の口コミをチェックすることも重要です。口コミサイトやSNSなどを活用して、評判や評価を確認しましょう。

良い口コミが多い工務店は、信頼性が高いと言えます。

 

「住宅完成保証制度」に加入しているかをチェック

「住宅完成保証制度」に加入している工務店を選ぶことで、万が一工務店が倒産しても、住宅の完成を保証してくれます。契約前に、この制度に加入しているかどうかを確認しましょう。

 

まとめ:工務店、ハウスメーカー、新築住宅はどちらで建てる?

家を建てる際には、工務店とハウスメーカーのどちらが自分に合っているかをよく考えることが重要です。
特に、「どのポイントを最重要視するのか」をよく考えてみてくださいね。
  • 個別の要望に合わせた家づくりがしたい場合
    工務店は自由度が高く、細かな希望に応じた家を建てることができます。
  • コストを抑えたい場合
    工務店は宣伝広告費などが少ないため、そのぶんコストパフォーマンスは高いです。
  • 地域の特性に合った家が必要な場合
    工務店は地元の気候や風土に合わせた家づくりが得意です。
  • 安定した品質と短期間での施工を求める場合
    ハウスメーカーは標準化された設計と建材を使っているため、安定した品質の家を短期間で建てることができます。
  • 長期のアフターサービスや保証を重視する場合
    ハウスメーカーは長期間にわたる安定したアフターサービスを提供しています。

どちらを選ぶにしても、情報をしっかり収集し、自分に合った選択をすることが成功の鍵となります。

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理想の住まいを実現するためには、信頼できるパートナーを見つけることが重要です。

工務店とハウスメーカー、それぞれの特長を理解した上で、自分に合った選択をしましょう。そして、迷ったときやもっと詳しく知りたいときは、ぜひスーモカウンターも活用してみてくださいね。

 

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