住宅の外観デザインは、家の第一印象を左右するとても重要な要素です。
デザインの自由度が高く、個々のこだわりや希望を盛り込める注文住宅ですが、その分専門的な知識も多く必要になり、「思い通りに仕上げられるか不安…」という人も多いのではないでしょうか?
今回は注文住宅の外観をテーマに、主な外観デザインタイプとおしゃれな外観を作る為のコツ、デザインを決める時の注意点などを、お借りした外観写真を交えながらご紹介します!
人気のある外観デザイン7選
現在人気のある外観デザインには、次の7つのタイプがあります。
直線的ですっきりとした『シンプルモダン』
出典:アーネストアーキテクツ
モノトーンや無彩色を中心とした配色、シンプルですっきりとした直線的なフォルムが特徴の『シンプルモダン』スタイルは、近頃最も人気の高いスタイルです。です。
凹凸の少ないスクエアのフォルムを基本としながら、片流れの屋根や曲線の美しいR壁でアクセントを演出することが可能。
また、部分ごとに異なる素材を張り合わせ、その組み合わせでオリジナリティを出しやすい点も魅力です。
さらに、無駄な装飾がないシンプルなデザインは飽きが来ず長く愛され、建設・メンテナンスコストが抑えられるメリットもあります。
自然に溶け込む『ナチュラル』
出典:住友林業
ホワイトやベージュ系のカラーを基本にした、自然と調和する『ナチュラル』デザインは、柔らかで暖かみのあるイメージが魅力。
石や木材などの自然素材をふんだんに取り入れているため、環境に配慮した住宅を希望する人におすすめの外観デザインです。
和と現代建築が融合した『和モダン』
出典:大輪建設株式会社
和のデザインに現代のモダンな建築要素を加えた『和モダン』デザインは、若い世代から年配まで幅広い年齢層に愛され、二世帯住宅を検討の人にもおすすめのスタイルです。
和風住宅で用いられる木製の格子やルーバー、土壁の風合いを生かした外壁、4方向に傾斜のある寄棟屋根や切妻屋根の要素が落ち着いた雰囲気を醸し出します。
明るい色味を使った『南欧風』
出典:愛媛の家・河窪建設(株)
白を基調としたシンプルなデザインに、南ヨーロッパのリゾート感をプラスした明るい印象の外観デザインです。
白く明るい外壁に、地中海を彷彿とされるテラコッタカラーのレンガやストーン、屋根には特徴的な形のスパニッシュ瓦があしらわれます。
木製ドアやアイアンの格子も、南欧風デザインの特徴的なアイテムです。
外国の田舎風『アメリカン(カントリー)』
出典:ナチュラルライフ
『アメリカン(カントリー)』タイプは、外国の田舎にあるような、素朴さの中にもおしゃれさを感じられる洋風の外観デザインです。
白や淡いグリーン、イエロー系の明るいトーンの配色、開放的な印象を与える屋根のある玄関ポーチ、杉の板を下から順に重ね合わせて作る鎧張りや横ストライプの外壁デザインが特徴です。
豪華で重厚感のある『邸宅風』
出典:アーネストアーキテクツ
『邸宅風』デザインは、ひと際目を引くような豪華なたたずまいが印象的なスタイルです。
高級感のある石やタイルなどの素材を使って重厚感を出したり、他にはない斬新なフォルムを用いたりと、このデザインでは特に素材使いとフォルムが大きなポイントとなります。
高級感のある『エレガント』
『エレガント』タイプは、上品で高級感を感じさせる、洗練された外観デザインです。
明るい色合いと細かなディテールを基調とした外観は、華やかでありながらも街並みに溶け込みやすく、優雅で女性らしい柔らかな印象で居心地の良さを感じさせてくれます。
おしゃれな住宅の外観をつくるコツ
次に、おしゃれな住宅の外観を作るためのコツと考え方をお伝えします。
プランニングの段階から担当者に伝えておくとスムーズに進みますよ!
目立つ場所に引き違い窓を使わない
一般的によく用いられる引き違い窓は、中心にアルミの枠が見えて外観デザインを損ねてしまいます。
玄関側や道路沿いなど、目立つ場所やデザイン性を優先する場所での使用は避けた方が良いでしょう。
出たり入ったりする必要が無い場所なら、スタイリッシュな印象になる『上げ下げ窓』や『滑り出し窓』、換気の必要が無い箇所ではさらにシンプルなはめ込み式の『FIX窓』を選ぶとお洒落な印象に仕上がります。
そのほかにも、縦長・横長・スクエアなど、外観に表情を与える様々な仕様の窓があるので、外観デザインに併せて、持たせたい印象を加味して検討してみましょう。
装飾をしすぎない
お洒落な家のデザインを目指すなら、外観はなるべくシンプルにデザインするのがおすすめ。
「あれもこれも!」と、素材やカラーリングで多くの要素を盛り込みすぎると、ゴチャゴチャした印象に仕上がります。
個性の強いデザインは、時が経つと飽きがきてしまいますので注意が必要です。
外観はシンプルに、ガーデニングやエクステリアアクセサリーなどでそのときの気分にマッチしたスタイリングで楽しみましょう♪
1色~2色で統一する
外観のカラーは1〜2色のシンプルな色使いでまとめると、お洒落なイメージに仕上がります。
最初に一番広い面積に使うベースとなるカラーを決め、次に部分的に使用するアクセントカラーを決めましょう。
アクセントカラーはあまり広い面積に使わず、多くても3色に抑えることが、全体のイメージを上手にまとめるコツになります。
ベースカラーは白・グレー・黒などの無彩色や、アイボリーなど、主張の強すぎないものを選ぶと成功しやすいですよ!
ベースとなるテイストを決める
あちこちにバラバラなテイストを盛り込むと雑多な印象になってしまうので、出来るだけ一つのデザインテイストに統一するのがおすすめです。
どうしても複数のテイストを組み合わせたい場合には、基本となるテイストを決めてから、別のテイストを部分的に取り入れるようにしてみると、まとまりやすいでしょう。
庭や外構の造りも考慮する
外観の印象は、建物単体だけでなく門構えや庭など、エクステリアを含めた全体で決まります。
工期や予算の関係で外構工事は後回しにする場合でも、エクステリアも含めて初めからトータルのデザインをイメージしておき、徐々に完成形に近づけていくと成功確率が上がります。
住宅の外観を決めるときの注意点
最後に、住宅の外観を決める際の注意点をお伝えします。
見た目の要素だけではなく、次の点にも気をつけて選びましょう。
メンテナンスのしやすさを最優先に
外観デザインを選ぶ際には、メンテナンスのしやすさを重要視しましょう!
とくに、最近人気の異素材ミックスの外観は、各素材でメンテナンス方法が異なり、その分、手間とコストが余計にかかってしまいます。
また、素材と素材の境界に凹凸が生じることでひび割れ(クラック)や隙間が発生し、ゴミが溜まったり、風が抜けることでより壊れやすくなったりする可能性がある点も注意が必要です。
日当たりや湿度も考慮する
同じデザイン・仕様の外観でも、日当たりが悪い、湿度が高いことですぐに色あせてしまったり、カビが発生してしまったりする場合があります。
ギャラリーやモデルルームで大まかなイメージを掴んだ後、日当たりや湿度など、建設地の立地条件も考慮してから、デザインや使用する素材を決めるようにしましょう。
外構工事費用は減らさない
外構工事費は建築費用と別に支払うことがほとんどであるため、外観イメージを左右する外構工事の費用を減らさないよう、あらかじめ予算取りをしておくことも大切です。
外構工事費用が足りなくなり、建物の外観に不相応な安い素材や設備しか使えずに、せっかくの外観イメージが台なしになってしまうことも…。
外構工事費の予算は、建築費用の10%前後を目処に設定しておくと良いでしょう。
▶まとめ
この記事では、主な外観デザインタイプとおしゃれな外観を作る為のコツ、決める時の注意点をご紹介しました。
人気の外観デザイン7タイプ
- シンプルモダン
- ナチュラル
- 和モダン
- 南欧風
- アメリカン(カントリー)
- 邸宅風
- エレガント
おしゃれな外観を作るコツ
- 窓のデザイン仕様と使う場所に気をつける
- 装飾しすぎない
- 色は1〜2色に抑える
- ベースとなるテイストを決める
- エクステリアも含めたトータルデザインで考える
外観を決める時の注意点
- メンテナンスのしやすさも重視する
- 日当たりや湿度など立地条件も考慮する
- 外構工事費用は最初から予算を取っておく
納得のいく家づくりが出来るよう、見た目のデザインだけでなく、メンテナンスのしやすさや外構や庭とのバランスも忘れずに考慮に入れて選んでいく必要があります。
これらのポイントをしっかり押さえて、あなたのこだわりが詰まった満足できる家づくりを実現させてくださいね!
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