住宅ローンを借りるためには、あなたに融資をしても大丈夫かどうかの審査を受ける必要があります。
審査には、建物や土地を契約する前に受ける仮審査(事前審査)と、契約が全て終わってから受ける本審査があります。
住宅ローンの審査基準についてご存知でない方は、まずこちらをお読みいただくとこの記事の理解が深まります。
住宅ローン審査に通ることのできない方のほとんどは、仮審査で落ちてしまうため、家を建てる際の大きな関門として、仮審査を意識している人も多いと思います。
そんな仮審査に通り、契約を済ませ、家を建てる気持ちが最高潮に高まったところで本審査に落ちてしまったら、悲しすぎますよね?
実際、「住宅ローン 審査」と検索すると仮審査に通ったのに本審査で落ちてしまったという内容の記事を見かけます。
住宅ローンの仮審査に通って、本審査に落ちてしまう人ってどれくらいいるのでしょうか?
この記事では、仮審査と本審査の違いや、本審査で落ちてしまう確率、原因などをご説明します。
落ちてしまう原因を知れば、落ちないための対策もできます。
住宅ローンを借りようと考えている方の参考になれば幸いです。
住宅ローンってどこが審査をするの?
審査の内容の話をする前に、基礎知識として知っておいてほしいことがあります。
それは、住宅ローンってそもそもどこが審査をするのかという話です。
銀行などの金融機関がお金を貸すんだから、その金融機関が審査をすると思っていませんか?
実はこれ、半分正解で半分間違いなんです。
住宅ローンには、保証会社を使っているものと使っていないものがあります。
保証会社というのは、簡単に言うと「あなたがローンを支払えなくなっても銀行が損をしないように、ローン残金を建て替えてくれる会社」のことです。
保証会社を通している住宅ローンの場合、住宅ローンの審査は保証会社が行います。
保証会社を通していない場合は、ローンを貸し出す金融機関が審査を行います。
保証会社を通しているかどうかは、住宅ローン借入にかかる諸費用に、保証料が有るかどうかで確認することができます。
一般的に、保証会社を通さない住宅ローンの方が審査に通りやすいと言われています。
◆保証会社を通す住宅ローン(審査は保証会社が行う)
- 都市銀行・信託銀行
- 地方銀行
- JAバンク
- 信用金庫
- ろうきん
◆保証会社を通さない住宅ローン(審査は金融機関が行う)
- フラット35
- ネット銀行
仮審査(事前審査)と本審査の違い
さて、どこが審査をするのか知って頂いたところで、この記事の本題に入ります。
冒頭でもご説明したように、住宅ローンの審査は2種類あります。
- 一般的に建物や土地を契約する前に受ける仮審査(事前審査)
- 建物や土地の契約が全て終わってから受ける本審査
仮審査と本審査では、審査内容と目的が異なるため、仮審査に通ったからといって、本審査に必ず通るとは限りません。
仮審査に通って本審査でつまずくことのないよう、それぞれの審査内容と審査の目的を知っておくことが大切です。
仮審査(事前審査)の内容と目的
仮審査を行う大きな目的は、「返済能力を確かめる」ことです。
本審査には多くの時間と労力が必要になるため、明らかに返済能力の無い人を本審査にまわしていては、時間と人手が足りなくなってしまいます。
そうならないために、仮審査で一旦ふるいにかけ、本審査へ回す人数を減らしています。
仮審査で見られるのは、主に2つです。
- 返済負担率(収入に対する返済額の割合)
- 他のローンの借入状況
収入は所得証明や、場合によっては勤務先の会社に収入証明を提出してもらうことで確認しますが、現在借りているローンに関しては、申告することになります。
審査に通りたいからと、借入を申告しなかったり、少ない額を申告する方がたまにいらっしゃいますが、遅かれ早かれ絶対にばれます。
虚偽の申告は絶対にやめてください。
虚偽の申告が発覚した場合、不誠実な人物とみなされ、信用がなくなります。
ばれた時点で審査に落とされることはもちろんのこと、その後の他の金融機関での審査にも影響が出てしまう可能性があります。
金融機関の中には仮審査の段階で個人信用情報を取得し、過去の金融事故(借り入れ返済の延滞など)を確認するところもあります。
もし、個人信用情報を開示する同意書の提出を求められた場合、仮審査の段階で個人信用情報を確認しています。
仮審査で個人信用情報を確認する金融機関の場合、仮審査に通るのが難しくなりますが、その分仮審査に通って本審査で落ちる確率は大きく下がります。
本審査の内容と目的
本審査を通過するということは、実際に融資を実行するということです。
仮審査で確認しきれなかった細かい部分を見るとともに、仮審査の提出書類や申告内容に間違いはないかを見ます。
本審査の内容は大きく3つ(団信への加入が必須の住宅ローンでは4つ)です。
- 仮審査の提出書類や申告内容に間違いはないか
- 個人信用情報に金融事故は記載されていないか
- 土地と建物に担保価値があるか
- (健康状態に問題はないか)
仮審査で個人信用情報を確認している場合、2の「個人信用情報に金融事故は記載されていないか」という項目も、事前審査の時点と一致しているかという確認になります。
ほとんどの住宅ローンは団信への加入が絶対条件とされているため、本審査では健康状態の確認も行われますが、団信への加入が任意ではないフラット35では、健康状態に問題があっても本審査に通過できることがあります。
団信について、詳しくはこちらを参考にしてください。
本審査に落ちる確率
仮審査に通ったものの、本審査に落ちるのではないかと心配されている方も多いようですが、本審査で落ちる確率は決して高くありません。
仮審査に通り、本審査に通らないケースは、銀行による情報の開示が無いため正確な数字はわかりませんが、一般的に全体の1~3%だと言われています。
仮審査に提出した条件から大きな変更が無い場合、ほとんど落ちることはありません。
1~3%とかなり少ない数ではありますが、0ではありませんので、住宅ローンに確実に通るためには、仮審査に通って本審査に通らない原因を知っておく必要があります。
原因はいくつか考えられます。
本審査に落ちる原因
仮審査に通って本審査で落ちてしまう原因は、次のようなことが考えられます。
- 借入れ希望金額が大きく変わった
- 物件の条件(面積や所在地など)が大きく変わった
- 提出していた書類に不備があった
- 仮審査から本審査の間に新たな借入れをした
- 仮審査から本審査の間に退職または転職した
- 個人信用情報に問題が見つかった
- 健康に問題があり、団信の審査に通らなかった
少し前にも説明した通り、本審査で落ちてしまう確率は1~3%と言われています。
基本的には、仮審査で提出した書類や、申告した内容に違いが見つからなければ、本審査も通ることができます。
健康状態が理由で本審査に通らなかった場合、団信への加入が義務付けられていないフラット35であれば審査に通るかもしれません。
フラット35について詳しくはこちらを参考にしてください。
本審査に落ちてしまった原因をしっかりと理解し、その原因に合わせた対策をすることが大切です。
まとめ
いかがでしたか?
住宅ローンの仮審査に通って本審査に落ちてしまう原因についてご説明しました。
本審査で落ちてしまう人の確率は1~3%程度で、決して高い確率ではありません。
基本的には仮審査のときに虚偽の申告をしたり、仮審査と本審査の間に新たな借入れなどをして仮審査時と条件が変わらない限りは通ります。
つまり、仮審査だからと言って軽く考えず、しっかりと全てを伝えていれば本審査も通るということです。
ただし、団信への加入が義務の住宅ローンの場合、仮審査で全て伝えていても、健康状態に問題があって本審査に落ちてしまうケースもあります。
健康状態が問題で本審査に落ちてしまったという方は、団信への加入が義務付けられていない、フラット35を検討してみてください。
住宅ローンは審査の内容や仕組みを知っていれば、高い確率で通せます。
これから住宅ローンを借りようと考えている方は、住宅ローンについて少し知っておくことをオススメします。
この記事で、本審査で落ちる原因について知って頂きました。
次は、住宅ローンの審査を通す方法についての記事を読み、実際に住宅ローンを借り、マイホームの夢を叶えてください。
こちらの記事を参考にして頂ければと思います。
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