結局ZEHって得なの?損なの?

ZEHという言葉をご存知でしょうか?
ZEHというのは(Zero Energy House)の略で、消費エネルギーゼロ以下の住宅の事です。
ZEHについてあまり知らないという方は、この記事の理解を深めて頂くためにも、まずはこちらの記事をお読みください。

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地球環境やあなたの生活にも様々なメリットがあることはわかっていても、導入コストが高いというデメリットがあり、ZEH化した方がいいのか迷っている方も多いと思います。
ZEH化を検討する際、一番気になるのは「結局得なの?損なの?」という点ですよね。
そんなあなたのお悩みを解決するため、この記事ではZEH化のメリットとデメリットをふまえ、ZEH化は得なのか、損なのか、いくつかの観点からご説明します。

 

ZEH化のメリット

ZEHにはたくさんのメリットがあります。
地球環境にも大きなメリットがありますが、一旦それは置いておきましょう。
今回はあなたの生活に関係の深い、電気代・売電収入・太陽光発電システムの導入という3点からZEH化のメリットを解説していきたいと思います。

 

電気代がかからない

あなたのご家庭の毎月の電気代はいくらでしょうか?
二人世帯であれば一般的にひと月あたりの電気代は9,000円程度と言われています。
お子様やご両親と暮らしている場合、電気代はさらにかかります。
ZEH化して発電した電気を自家消費すると、電気代が0円になります。

 

売電収入がある

ZEHでは、余った電気を電力会社に売ることが出来ます。
この収入は日射量などの環境によっても変わりますが、一般的な四人家族の家庭で4.5kW住宅用太陽光発電を利用し、日射量も日本の平均であれば、月に8,000円程度の売電収入が出ると言われています。
電気代が0円になるだけでなく、月8,000円程度の売電収入が見込めます。

 

災害に強い

ついついお金の面ばかりに気をとられてしまうのですが、ZEHのメリットとして、自家発電能力があるという点もあげられます。
自家発電できるということは、太陽光パネルと蓄電池さえ無事であれば、電線が断線しても電気を使えるということです。
災害時に孤立するリスクが大きく下がるのは、ZEHの大きなメリットと言えます。

 

補助金がもらえる

ZEH化する上でネックとなる設備費ですが、補助金でその半分近くを補う事が出来ます。
2020年度(令和2年度)はZEHの基準をクリアした住宅に60万円、さらに、低炭素住宅の追加要件も満たすと追加で20万円の補助金を受け取ることができます。
ZEH化にかかる費用は下限ならば100万円~150万円程度なので、単純計算だとほぼ半分のコストでZEH化できるということになります。

さらに、2018年度からは「ZEH+」というZEHのさらに上の新基準も設けられ、その基準を満たすと補助金は105万円支給されます。
蓄電池にも補助金が出るので、ZEHを検討されるなら、補助金については絶対にしっておいてください。

ZEH補助金に関してさらに詳しくはこちらの記事にまとめました。

 

ZEH化のデメリット

ZEH化にはいくつかのデメリットもあります。
こちらも、特にあなたの生活に関係の深いデメリットについて解説していこうと思います。

 

 発電量が定量ではない

太陽光発電の発電量において日射量というのは非常に大切です。
雨や曇りの日が多ければ発電量は下がり、売電収入も下がります。

さらに、日照時間が短い冬は夏よりも発電量が下がるなど、天候だけでなく季節によっても変わります。

安定収入ではないので生活費などの計算には組み込みにくいです。

しかし、太陽光発電も年々性能が上がっており、今では曇りでも大きく発電量が落ちない様になってきています。

 

売電価格が年々下がっている

下の表のように、売電価格は年々下がっています。

2014年 37円
2015年 33円,35円
2016年 31円,33円
2017年 28円,30円
2018年 26円,28円
2019年 24円,26円

しかし、電力会社には売電契約から10年間(20年間)は同じ価格で電気を買い取らなければならないという決まりがあるので、売電価格が値下がりしたとしても10年間は売電価格は保証されています。

それだけではなく、ZEH化の初期費用も下がってきているので過去にZEH化した住宅に比べて大きく損をするという事はありません。

 

初期費用が高くなる

上記の項目でも少しだけ触れましたが、ZEH化には安くても100万~150万程度の費用がかかります。
当然家が大きくなると、その分ZEH化の費用も上がるので、大きな負担になります。
ただでさえ大きな買い物である家に、さらに上乗せして費用がかかるのはデメリットと言えます。
ZEHのメリットとデメリットについて、さらに詳しくはこちらの記事を参照ください。

 

結局得なの?

先に結論から言うと、2020年度(令和2年度)に関しては得になる可能性が高いです。

初期費用は高くつきますが、毎月払う電気代が0円になればその分をローン返済に充てる事も出来ますし、浮いた電気代分と売電収入が手元に残るというのは大きなメリットです。

さらに、太陽光発電の設置価格も年々下がっており、それでいて性能は上がっています。

売電価格が下がっている分、導入コストが下がって発電効率が上がったことで、数年前と比べても、それほど大きなマイナスにはなっていません。

 

「補助金と売電制度で初期投資の回収が見込めるのなら、今が買い時だ」という意見も多いです。

以上の事から2020年度はZEH化は得になる可能性が高いといえます。

 

まとめ

いかがでしたか?

2020年度(令和2年度)は経産省、環境省から補助金が出ることもあり、ZEH化すれば得になる可能性が高いです。

 

ZEH化すれば住宅のランニングコストは大きく下がり、さらには継続収入も期待できます。
初期費用も大きく下がってきていますが、導入費用の値下がりは頭打ちになりつつあります。
売電価格とのバランスを考えると、今が買い時ではないでしょうか。

 

これから売電価格は下がり続け、数年後には新規の売電が打ち切られる可能性もあります。
もしかすると、今年がお得にZEH化する最後のチャンスかもしれません。

少しでもZEH住宅に興味があるなら、住宅情報サイトからカタログを受け取り、導入コストや売電シュミレーションを確認してみてください。

 

カタログをうまく利用すれば、ZEHも、その他の住宅も失敗しない確率が格段に高くなります。
カタログを活用するメリットと、賢い使い方についてはこちらの記事を参考にしてください。

この記事が少しでもあなたのZEH検討の参考になれば幸いです。