新築を購入したら受け取れる5つの補助金

新築住宅を建てると、補助金を受けることができるのをご存知でしょうか?

新築時に受け取れる補助金は実は色々ありますが、そのほとんどが知られていません。

これらの制度はこちらから申請しなければ受け取ることができないため、「知らない=数万〜数十万円を受け取れる権利を放棄している」ということになってしまいます。

  • 補助金にはどんなものがあるの? 
  • 私の家は対象になるの?
  • お得に新築住宅を購入したい!
  • 絶対に損したくない!

こんな風に思っているあなたに補助金を受け取っていただくため、この記事では新築の際にもらえる補助金制度をわかりやすく一覧にまとめました。
もしあなたが対象になりそうな制度があれば、ぜひ年末にもう一度読み返して申請し、補助金を受け取ってくださいね!

 

おうちの悩み.com 編集部
補助金と合わせて、住宅ローン減税などの減税制度も利用すれば、さらに数百万円の返金を受け取ることができます。補助金同様、申請しないと受けとれないものもありますので、一度確認しておくことをおすすめします。

 

 

新築をした時に受け取れる補助金の種類

2020年度に新築をすると受けられる補助金は5種類あります。
それぞれに受けるための条件があり、それをクリアすることで補助金を受け取れます。

新築は額が大きいだけに、受け取れる補助金の額もかなり大きく、総額で100万円以上受け取れる補助金もあります。

今回は、以下の5つの補助金について条件・金額などをお伝えします。

  1. すまい給付金
  2.  地域型住宅グリーン化補助金
  3.  ZEH補助金
  4.  燃料電池システム導入支援事業補助金
  5. 市町村補助金

ぜひ、自分に当てはまるものがあるかを確認してみてください。

おうちの悩み.com 編集部

また、補助金とは少し違いますが、発行されたポイントで商品を受け取ることのできる「次世代住宅ポイント制度」も始まりました。こちらも要チェックです!

 

すまい給付金

(出典:国土交通省 住まい給付金パンフレット)

新築時に支給される補助金の中で、最も有名なものとして、まい給付金があります。
住宅を取得した時に、消費税率の引き上げによって発生する負担を軽減するためにつくられた補助金で、もともとは消費税5%→8%に引き上げになるときにできた制度です。

今回の8%→10%の引き上げにも適用され、現時点で令和3年12月まで実施される予定です。

 

すまい給付金の給付要件

給付要件は、住宅ローンを利用した人住宅ローンを利用していない人(現金で購入した人)ので少しだけ違いがあります。

  1. 床面積が50㎡以上で、自分が住むための住宅であること
  2. 施工中に検査を実施し、一定以上の品質が確認された住宅であること
  3. 住宅ローンを利用した場合は年収が775万円以下現金購入した場合は年収が610万円以下であること
  4. 現金で購入した人の場合は住宅を取得した年齢が50歳以上

 

2.の「一定以上の品質」とは、施行中にきちんと検査され、以下の1つを満たす住宅のことを指します。

  • 住宅瑕疵担保保険に加入した住宅
  • 建設住宅性能表示利用した住宅
  • 瑕疵保険法人の現場検査で保険加入と同等であると認められた住宅

簡単に言うと、第三者によって家の性能がきちんと保証されている住宅であるということですね。

 

すまい給付金の受け取れる金額

条件を満たすと、給付金を受け取ることができます。

給付される金額は最大50万円で、「給付基礎額」×「持分割合」で給付額が決まります
給付基礎額は都道府県民税の所得割額によって決められます。不動産の持分割合は、不動産の登記事項証明書に記載されているのでそちらを確認してみてください。

給付額は年収によって5段階に分かれており、受け取れる金額が違い、家族構成や家族の収入によっても給付額は多少の増減があります。

【例】消費税10%、住宅ローンを利用する場合の給付金の目安(妻には収入がなく中学生以下の子どもが2人

すまい給付金の支給額目安一覧
消費税 年収 給付額
10%
 450万円以下  50万円
 450万円〜525万円  40万円
 525万円〜600万円  30万円
 600万円〜675万円  20万円
 675万円〜775万円  10万円

 

国土交通省のWEBサイトで、あなたの年収の額や扶養の状況などに応じた給付額をシミュレーションすることができますよ!

国土交通省 すまい給付金シミュレーション

 

おうちの悩み.com 編集部

夫婦でペアローンを組んでいるなど、住宅を共有している場合は、ふたりの合計ではなく夫と妻それぞれが申請する必要がありますので、ご注意ください!

 

 

すまい給付金について、申請方法まで詳しくまとめた記事があります。
受けとりたい方はこちらの記事を参考に手続きしてみてください。

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地域型住宅グリーン化補助金

こちらの補助金は、地域での木造住宅の生産体制の強化と環境負荷の低減の二つを目的として、省エネルギー性や耐久性に優れた木造住宅を新築する場合に対して交付されます。
前年度に引き続き、今年度も実施されることになりました。

おうちの悩み.com 編集部
環境に配慮した木造住宅を提供している地方企業を支援することで、省エネ住宅を増やしつつ、地域の工務店を元気にすることが狙いのようですね!

 

地域方住宅グリーン化補助金の対象となるのは、以下の4つの要件のうち1つを満たす住宅です。

  1. 長寿命型(長期優良住宅)
  2. 高度省エネ型(認定低炭素住宅)
  3. 高度省エネ型(性能向上計画認定住宅)
  4. 高度省エネ型(ゼロ・エネルギー住宅)

共通する要件と、それぞれのタイプについて、補助金の額や要件を確認していきましょう。

 

4つに共通する要件

こちらの補助金の大きな特徴は以下の2つです。

  • 地域で営業している工務店が建てた家
  • 木造住宅

さらに、地域の工務店であればどこでもいいというわけではなく、地域型住宅グリーン化事業に採択された事業者グループに所属している工務店でなければならないという条件があります。

 

長寿命型(長期優良住宅)

補助の要件

  1. 採択されたグループに所属する住宅生産者が作るもの
  2. 住宅の省エネルギー技術に関する講習の修了者が家づくりに関わるもの
  3. 採択通知の日付以降に工事を取り掛かること

補助の金額

  • 補助対象となる経費の1割以内の額かつ住宅1戸当たり110万円が上限
  • 構造材の半分以上に地元産の木材を使用すると、予算の範囲内で20万円を上限として加算
  • 三世代同居住宅のの場合は、予算の範囲内で補助金額を30円を上限として加算

 

高度省エネ型(認定低炭素住宅/性能向上計画認定住宅)

補助の要件

  • 法律に基づいた低炭素住宅の認定を受けた住宅、または性能向上計画の認定を受けた住宅とします。

補助の金額

  • 補助対象となる経費の1割以内の額かつ住宅1戸当たり110万円が上限
  • 構造材の半分以上に地元産の木材を使用すると、予算の範囲内で20万円を上限として加算
  • 三世代同居住宅のの場合は、予算の範囲内で補助金額を30円を上限として加算

 

高度省エネ型(ゼロ・エネルギー住宅)

補助の要件

  • 室内環境の質を維持しつつ、大幅な省エネルギーを実現し、さらに再生可能エネルギーで年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとなる住宅であること

補助の金額

  • 補助対象となる経費の1/2以内の額かつ住宅1戸当たり140万円が上限
  • 構造材の半分以上に地元産の木材を使用すると、予算の範囲内で20万円を上限として加算
  • 三世代同居住宅のの場合は、予算の範囲内で補助金額を30円を上限として加算

 

地域住宅型グリーン化補助金の手続き方法

地域住宅型グリーン化補助金は、申請手続きなどはすべて工務店が行います
住宅の購入者が行う手続きは特にありません。

補助金は申請した工務店に交付されるので、施主は間接的に補助金を受け取ることになります。

その他、細かい条件もありますので、新築を検討している方は、住宅会社に補助対象にならないか確認してみてください。

おうちの悩み.com 編集部
ちなみに4つ目の高度省エネ形(ゼロ・エネルギー住宅)=ZEHについては、現在日本政府が推奨している住宅で、これから必ず普及するので知っておいて損はありません。このあとZEH補助金の章で少し解説します。

 

 

ZEH補助金

先ほど地域型住宅グリーン化事業補助金の部分でも少し触れた「ZEH」についてです。
ZEHとは、断熱性を上げたり、省エネにしたり、太陽光発電したり、エネルギーを再生することで「年間の一時消費エネルギー消費量が正味ゼロとなる住宅」を指します。

一定条件を満たせば支給される補助金で、ZEHを建てられるなら、ぜひとも受け取りたい補助金ですね。

政府は、2020年には半数程度の新築住宅がZEHに、2030年にはほとんど全ての新築住宅がZEHとなることを目指しています

 

おうちの悩み.com 編集部

今はまだ補助金が出ている段階ですが、ZEHの住宅が普及して当たり前なってくると、いつ補助金の対象でなくなるかわかりませんので注意です!

 

 

ZEHの家を建てるためには

まず、ZEH住宅の認定を受けるためには、ZEH認定ビルダーを通して申請しなければいけません。

ZEHビルダーとは、一般社団法人環境共創イニシアチブ(以下SII)が定める、ZEHを普及させるための資格を持ったビルダー(ハウスメーカー、工務店、設計事務所など)のことです。

ZEH補助金を受ける第一歩は、ZEH認定ビルダーに設計、建築を依頼するところから始まり、以下の流れになります。

  1. 近くのZEH認定ビルダーを探す(できれば複数)
  2. 見つけた認定ビルダーに相談に行く
  3. プランと見積もりを受け取る
  4. プランと見積りを比較し、最も良い会社を選ぶ
  5. ZEH仕様の家を建て、補助金の申請をしてもらう
  6. 補助金を受け取る

 

ZEH補助金の要件

ZEH補助金の中で個人の住宅に適用されるものは以下の3つです。

  1. ZEH(ゼッチ)支援事業
  2. ZEH+(ゼッチプラス)実証事業
  3. ZEH+R(ゼッチプラスアール)強化事業

全て説明すると長くなってしますので、1.ZEH支援事業について解説します。

1.ZEH支援事業の要件・金額を簡単に説明すると以下の通りです。

補助の要件

  • ZEHロードマップにおける『ZEH』の定義を 満たしていること
  • SIIに登録されているZEHビルダー/プランナーが 設計、建築、改修又は販売する住宅であること

補助の金額

  • ZEH要件を満たすと60万円の補助金を支給
  • 蓄電システムを導入すると最大20万円を追加支給

要件の詳しい内容について、2.ZEH+(ゼッチプラス)実証事業、3.ZEH+R(ゼッチプラスアール)強化事業、申請方法については関連記事に記載していますのでぜひご覧ください。

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燃料電池システム導入支援事業補助金

(出典:東京ガス

エネファームをご存知でしょうか?

エネファームは別名「家庭用燃料電池」と呼ばれるもので水素と酸素から電気と熱をつくるシステムで、発電するときの熱を給湯器に使うことによって、エネルギーを無駄なく活用する設備です。

環境に優しいエネファームなどの家庭用燃料電池の導入を支援するために、補助金制度が設けられています。

補助対象者の条件は、以下の通り。

  1. 日本国内に在住していること
  2. 自分で補助対象経費を支払うこと
  3. 他の国庫補助金などを受給しておらず、また受給の予定もないこと
  4. 補助事業完了日から6年間以上継続して使用できること

さまざまな要件があるため、エネファームの導入を検討中で、詳しく知りたい方はぜひ公式サイトをチェックしてください!

 

家庭用燃料電池システム導入支援事業 補助金制度のご案内

 

 

市町村補助金

国からの補助とは別に、市町村によっては独自の補助金制度を設けている場合があります。

太陽光発電設備や、低炭素住宅などに対して補助金を出している自治体も多く、新築時に受けられる場合があります。

自治体によって異なりますが、一般的には以下のような案件が補助の対象となります。

 

  • 新築・リフォーム工事費への補助や融資
  • 耐震改修への補助
  • エコリフォームへの補助
  • バリアフリーへの改修
  • 太陽光発電設備やスマートハウスへの補助
  • 長期優良住宅・低炭素住宅への補助

 

利用条件は、一般的に以下のようなものがあります。

 

  • 地元の建設業者による工事
  • その市町村に居住予定であること
  • 税金をちゃんと納めている
  • 補助金に当てられた予算が残っている
  • (一部)国の補助との併用不可

 

地方公共団体の住宅関連の助成制度を調べることのできるWEBサイトをご紹介します。
あなたの地域に助成制度があるか調べるさいにぜひ活用してください。

 

おうちの悩み.com 編集部
地域に根ざした工務店であれば、そのエリアの助成制度について詳しく知っている場合もあるので、家づくりを相談する際に聞いてみるのが確実です!

 

まとめ

2020年度(令和2年度)にもらえる可能性のある補助金をご紹介しましたが、いくつご存知でしたか?

  • すまい給付金
  •  地域型住宅グリーン化補助金
  •  ZEH補助金
  •  燃料電池システム導入支援事業補助金
  • 市町村補助金

実は建築業界にいても、すまい給付金くらいしか知らないことが多く、受け取れるはずの補助金を受け取っていない方は本当にたくさんいらっしゃいます。

ここでご紹介した以外にも、地域によってはまだまだたくさんの補助金があり、すべてを受け取れば、数十万円から、場合によっては百万円以上になることも!

どのような補助金が出ているのかを知って、住宅会社に確認し、もらえる補助金は遠慮なく受け取ってください!

 

最後に、新築の計画を進めるにあたって、私が絶対にやるべきだと思っている大切なことが一つだけあります。

今からご紹介するのは、たった一つの行動をしなかったばかりに、新築に失敗してしまった残念なお話です。

彼と同じ失敗をしないためにも、この記事を参考にして頂き、あなたには後悔のない新築をして頂きたいと思います。 

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