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市街化調整区域とは?購入のメリット&デメリットや家を建てる方法と注意点

「相続した土地が市街化調整区域だった!」「市街化調整区域にマイホームを建てたい」など、市街化調整区域の土地活用方法に悩んでいる方も多いのではないしょうか。

今回の記事では、市街化調整区域とはどんな土地なのか、メリットとデメリット、購入時に気をつけるべきポイントをお伝えします。

 

市街化調整区域とは?

Wikipediaによると、市街化調整区域とは以下のような区域のことを指します。

市街化調整区域(しがいかちょうせいくいき)とは、都市計画法(第7条第3項)に基づき、都市計画区域について、無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため必要があるときに定める区域区分のうち、市街化を抑制すべき区域として定める区域である。Wikipedia

 

簡単にいうと、住宅や商業施設を建てて、市街化をすることはできないエリアということですね。

また市街化調整区域は、『農地を守る』という目的から制定された背景もあります。

通常の農地の場合は、基本的に農業目的でしか土地の利用はできません。

しかし、農地転用の許可が降りれば、農地を宅地に変更することができます。

この農地転用が増え続けると、日本の農地がどんどん減ってしまうことが危惧されるため、一定の農地を守るために市街化調整区域が制定されているのです。

 

市街化調整区域の土地を購入するメリットとデメリット

市街化調整区域のような土地には、分かりやすいメリットとデメリットがあります。

後に後悔しないためにも、市街化調整区域の土地活用をお考えの場合は、これらのことをしっかりと把握しておくことが大切です。

 

メリット① 土地の価格が安い

市街化調整区域は、ほとんどの場所で郊外が指定されており、建て替えや住宅の建築などに制限がついているという理由で、土地の価格が都市部と比較して安くなっています

また、市街化調整区域では、都道府県知事の許可なしでは建物を建てることはできません。

なので、建て替えといった建築行為をする場合は、開発許可申請のような申請費用が別途必要です。

それでも、総額は都市部に土地を購入するよりも安くなります。

 

メリット② 都市計画税がかからず、固定資産税が安い

不動産における固定資産税は、土地と建物への評価額から算出されます。

そのため市街化調整区域の土地は、都市部の土地よりも価格が安いぶん、固定資産税も比較的安くなります

また、都市計画税の負担もないので、多額の維持費も抑えることができる点もメリットといえるでしょう。

 

メリット③ 騒音が少ないので快適に暮らせる

市街化調整区域は郊外にあり、周囲は畑や田んぼ、山といったのどかな場所であることが多いので、騒音が少なく快適に過ごせます。

原則として開発行為が禁止されているため、大きな商業施設やマンションの建築などが行われる心配もなく、環境の変化が少ないので、長期間にわたって長く快適に暮らすことができるでしょう。

 

デメリット① インフラ整備がされづらい

市街化調整区域は、市街化を推進する市街化区域のようなエリアからは外れてしまっているため、生活のインフラ整備がされにくいというデメリットがあります。

公道が通り、上水道も整っているのに、「下水道が整備されていない…」なんてことも。

こうした場合は、浄化槽の設置や、集落排水の利用が必須になることもあります。

設置費用や排水の管理費用は全て自己負担となってしまうので、「想像以上に費用がかかってしまった…」というパターンも

また、都市ガスが通っていなければプロパンガスを契約することになり、生活するうえで必要なランニングコストが割高になってしまう可能性があることも頭に入れておきましょう。

 

デメリット② 助成金の対象外になる可能性がある

自治体によっては、住環境の改善や、移住のような定住の促進といった目的で助成金が出ることがあります。

しかし、その多くは条件として『市街化区域であること』を挙げています。

つまり、市街化調整区域は助成金の対象外になってしまうケースが多くあるということもデメリットのひとつ。

助成金の利用を考えているのであれば、事前に要件をよく確認しておきましょう。

 

デメリット③ 生活に必要な施設が遠くなる

市街化調整区域は、田んぼや畑の広がる住人の少ない地域です。

先述したように、のどかで静かな環境で生活はできますが、ほとんどの土地は農業や林業を目的とした土地。

市街地からも離れているため、スーパーやコンビニ、ドラッグストアといった生活に必要なお店や、いざとなったときにすぐに行きたい病院、駅や市役所のような公共施設などからも遠くなってしまいます

こうした不便さは、市街化調整区域のデメリットといえるでしょう。

デメリット④ 売却が難しい場合がある

市街化調整区域は、静かな生活を手に入れられる一方で、生活するのに便利な環境が整っているとは言い難い土地です。

そのため、市街化調整区域の土地を購入したいという人は少なく、売却が難しいのも現実。

需要がなければ売却することはできないので、土地を手放すことはできません。

購入時には、将来売却する可能性が出てくるのかも含めて慎重に検討しましょう。

 

市街化調整区域に家を建てる方法

メリットとデメリットをふまえた上で市街調整区域に「家を建てたい!」と思った方のために、このエリアに家を建てる方法を解説していきます。

 

開発許可が要らない建物を建てる

市街化調整区域で家を建てる方法として、『開発許可が不要な建物を建てる』というものがあります。

具体的に、農業・林業・漁業を営む人の住宅を建てる場合は、開発許可は不要になっています。

つまり、農家や林業家、漁師の人であれば、開発許可がなくとも家を建てることができるのです。

嵯峨根
開発許可とは、宅地以外の土地を宅地に変更するための許可のことです。

 

宅地利用OKの土地で該当する建物を建てる

市街化調整区域の中でも、宅地利用が認められた土地であれば建物を建てることができます

すでに建物が建っている土地であれば、開発許可が不要ということになります。

とはいえ、自由に建物が建てられるわけではなく、

  • 住宅兼用店舗
  • 分家住宅
  • 既存住宅の建て替え

に限定されるので、注意してくださいね。

嵯峨根
開発許可が不要な土地であっても、市街化調整区域における建築許可を受けなければならないため、申請は必須となります。

分譲住宅地に建てる

市街化調整区域の中でも、デベロッパーが大規模開発をした分譲住宅地が存在します。

こうした分譲地は、デベロッパーが先に開発許可を取得済。なので、その分譲地を個人が購入すれば、自分で開発許可申請をすることなく家を建てられるのです。

しかし、どんな形式の住宅を建てていいわけではないので注意が必要です。

建築可能なのは低層の戸建て住宅に限るといった一定の要件があるので、事前に確認するようにしましょう。

要件の範囲内であれば、自由に家を建てることができますよ。

 

立地基準を満たす土地に建てる

市街化調整区域でも、都市計画法第34条11号を満たしている土地であれば、家を建てられる可能性は高いです。

都市計画法第34条11号は以下の通り。

市街化区域に隣接し、又は近接し、かつ、自然的社会的諸条件から市街化区域と一体的な日常生活圏を構成していると認められる地域であつておおむね五十以上の建築物(市街化区域内に存するものを含む。)が連たんしている地域のうち、政令で定める基準に従い、都道府県(指定都市等又は事務処理市町村の区域内にあつては、当該指定都市等又は事務処理市町村。以下この号及び次号において同じ。)の条例で指定する土地の区域内において行う開発行為で、予定建築物等の用途が、開発区域及びその周辺の地域における環境の保全上支障があると認められる用途として都道府県の条例で定めるものに該当しないもの

つまり、市街化区域との境界線にあたるような土地が、上記の条件を満たしている可能性があるということになります。

 

市街化調整区域の土地を購入するときに注意すべきポイント

さまざまな制約や決まりがある市街化調整区域ですが、購入するときに知っておくべきポイントをまとめました。

市街化調整区域は取り扱いが複雑な側面を持つ土地でもあるので、しっかりとチェックしてみてくださいね!

 

該当する土地の地目

土地の現状や使用目的を意味する『地目』には、宅地・田・畑・雑種地などいくつかの種類があります。

まずは、購入を検討している土地の地目がどのようなものになっているかを確認しましょう。

地目が『宅地』であった場合、市街化調整区域を指定された日の前から宅地になっていれば、建築許可が得られます。

地目が『農地』であった場合、農業を仕事にしている人でなければ購入は難しいです。

農地以外として使えるよう、農地転用の申請が通れば、住宅を建築できる可能性はありますが、申請が通らない場合は建築ができないため注意が必要です。

 

市街化調整区域の線引き日

市街化調整区域に指定された日である『線引き日』を確認しましょう。

建物がすでにある場合、線引き日の前後、どちらのタイミングで建てられたものなのかによって建築許可に関する要件が変わります。

建築許可の要件は、建て替えや増築を行うときに重要なポイントになるので、必ず事前に確認を行ってくださいね。

 

開発・建築が可能な区域指定

購入を考えている土地がどのような区域指定をされているのか確認しましょう。

市街化調整区域内であっても、都道府県の条例により、前もって開発や建築可能な区域が指定されている場合があるからです。

開発や建築が可能な区域であれば、後に売却を考えている場合でも有利になるケースがあります。

必ず確認するようにしましょう。

 

住宅ローンの融資対象かどうか

市街化調整区域は、原則として家を建てることが認められていません。

そのため、住宅ローン利用が認められず、金融機関によっては融資の対象外になっている場合があります。

融資対象外なので、住宅ローン審査すらもしてもらえないのです。

ただし、条件によっては融資をしてくれる金融機関もあるので、市街化調整区域の土地の購入を検討している方は、地域のことに詳しい金融機関に相談するのが良いでしょう。

 

ライフライン整備にかかる自己負担額

前述しましたが、市街化調整区域は下水道やガスなどのインフラを自分で準備しなければならないケースがあります。

その場合は、自己負担で整備を行う必要があるので、その費用を算出し、把握しておきましょう

 

まとめ

今回は、市街化調整区域がどのようなものか、メリット&デメリット、購入時のポイントなどをご紹介させていただきました。

市街調整区域に関わる条件は細かく、複雑な部分もありますが、「農家になりたい」「のどかで穏やかな環境で暮らしたい」という方にはぴったりの場所でもあります。

購入を検討したいという方は、一度、不動産会社や地方自治体に相談してみてくださいね。

 

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ライター紹介 ライター一覧

嵯峨根 和正

嵯峨根 和正

おうちの悩み.com 編集長
株式会社ライフプラスハウス 代表取締役
株式会社ドレメ 取締役

生活が豊かになる家づくりをテーマに、新築住宅のご提案をしています。
おうちの悩み.comでは、住宅会社しかしらない情報や現場の生の声なども含め、おうちに関するお悩みを解決して頂くきっかけとなる記事をお届けします!


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