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3000万円特別控除とは?節税で得する!不動産売却後の特例6つ

家を売った後に確定申告をしたら、高額な税金を支払わないといけないのかな・・・と不安に感じている方は多いと思います。

売却代金を全てローンの返済や新居の購入にあてたら、翌年の税金が支払えなくなって破産寸前に・・・なんてことは避けたいですよね。

そこで是非知って頂きたいのが「3000万円特別控除」という特例です。

  • 3000万円特別控除って何!?
  • うちの場合にも使えるの?
  • 税金を少しでも安くしたい
  • これ以外にも得する制度はあるの?

確定申告や税金制度には難しい専門用語が使われているため、理解しにくかったりそもそも知らない制度も多いですよね。

3000万円特別控除とは、不動産売却で出た利益が3000万円以下なら課税されないという特例です。

この他にも「こんなに得するの!?」「知ってて良かった!」という、不動産売却後に使えるお得な制度がたくさんあります。

 

そこで、この記事では3000万円特別控除をはじめとした「不動産売却後の確定申告で使える6つの特例」について説明します。

記事を読んで、不動産売却後の確定申告に役立てて頂ければと思います。

 

不動産売却後に使える特例6つ

不動産売却後の確定申告に使える代表的な特例は、次の6つです。

  • 3000万円特別控除【マイホーム】
  • 3000万円特別控除【空き家】
  • 10年超所有の軽減税率
  • 買換えの特例
  • 居住用不動産に買換え等の場合の損益通算及び繰越控除
  • 特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除

これらは、売却で利益が出たときはもちろん、損をしたときでも条件に当てはまれば節税できる特例なので、是非知っておいてください。

また、確定申告では不動産などを売却することを「譲渡」といい、譲渡によって得た利益のことを「譲渡所得」と呼んでいます。

譲渡所得の計算式
【譲渡所得】=譲渡収入金額(売却価格)-譲渡費用(売却費用)-取得費(購入価格)

売却費用とは、仲介手数料やリフォームなど、家を売却するときにかかった経費のことです。

まずは、売却後の譲渡所得がいくらになるのか計算してみてください。

譲渡所得の金額によって、どの特例を受けるかが変わります。

 

3000万円特別控除【マイホーム】

3000万円特別控除は、正式には「居住用財産を譲渡した場合の3000万円の特別控除の特例」といいます。

マイホームの売却で譲渡所得が発生した場合、所有期間に関わらず3000万円までは課税しないという特例です。

特例を受けると、本来の譲渡所得からさらに3000万円を差し引いて計算することができます。

3000万円特別控除の譲渡所得
【譲渡所得】=譲渡収入金額(売却価格)-譲渡費用(売却費用)-取得費(購入価格)-3000万円

【例】3000万円で購入した家を、6000万円で売却した場合
※説明を分かりやすくするため、売却費用・減価償却等は省いています。

この特例を適用すれば、一般的なマイホームの売却で所得税を支払うケースはほとんどありません。

 

注意】3000万円特別控除と住宅ローン控除の併用はできません!

編集部
3000万円特別控除で減税できる金額と、住宅ローン控除10年分(最大400万円)を比べて、金額的に有利な方を選ぶ必要があります。

 

3000万円特別控除【マイホーム】の要件

「居住用財産を譲渡した場合の3000万円特別控除の特例」の要件は以下のとおりです。

チェック項目を確認してください。

1.自分の居住用として使用していましたか?

2.居住しなくなった日から、3年後の12月31日までに売却しましたか?

3.取り壊した場合、取り壊し日から1年以内に売却しましたか?

4.取り壊してから売却までの間、貸駐車場など別の用途で使用していませんでしたか?

5.売却した年を含めて、3年以内に次の特例の適用を受けていませんか?

  • 「マイホームの3000万円特別控除」(「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除」は除く)
  • 「マイホームの譲渡損失についての損益通算及び繰越控除」
  • 「マイホームの買換えの特例」
  • 「収用(公共事業のために買収されること)等の特別控除」

6.災害で滅失した場合、居住しなくなった日から3年後の12月31日までに売却しましたか?(東日本大震災で滅失した場合は、災害日から7年後の12月31日まで)

7.買主は、親子・夫婦・親戚・内縁関係など特別な関係ではありませんか?

以上の項目に当てはまれば、「居住用財産を譲渡した場合の3000万円特別控除の特例」の適用が受けられます。

 

3000万円特別控除【空き家】

近年、深刻化している空き家問題の解消を図るため、親族が住んでいた空き家を相続して売却した場合にも、3000万円の特別控除が受けられる特例ができました。

正式名称は「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」です。

適用を受けると、譲渡所得から3000万円を差し引くことができます

また、相続した空き家と別に居住用の自宅があるときは、住宅ローン控除との併用も可能です。

 

3000万円特別控除【空き家】の要件

「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」の要件は以下のとおりです。

マイホームの3000万円特別控除に比べて適用条件は厳しくなっています。

1.被相続人の居住用として使用していましたか?

2.被相続人は1人で居住していましたか?

3.売却代金は1億円以下ですか?

4.相続日から3年後の12月31日までに売却しましたか?

5.平成28年4月1日から平成31年(2019年)12月31日の間に売却しましたか?

6.区分所有建物登記がされている建物ではありませんか?※区分所有建物=独立した住居・店舗・事務所・倉庫などに使用する建物(分譲マンションなど)

7.昭和56年5月31日以前に建築された建物ですか?

8.一定の耐震基準を満たしていますか?

9.耐震基準を満たしていない場合、耐震リフォームをして「耐震基準適合証明書」を取得していますか?

10.解体する場合、取り壊しは引渡しまでに完了していますか?

11.相続してから売却までの間に、事業用、貸付け用、居住用として使用していませんでしたか?

12.売却した不動産について、他に次の特例を受けていませんか?

  • 「相続財産を譲渡した場合の取得費の特例」
  • 「収用等の場合の特別控除の特例」

13.買主は、親子・夫婦・親戚・内縁関係など特別な関係ではありませんか?

以上の項目に当てはまれば、「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」の適用が受けられます。

 

10年超所有の軽減税率

10年超所有の軽減税率とは、所有期間が10年を超える場合、譲渡所得の税率が軽減される特例です。

本来は、譲渡所得に対して20%の税金がかかりますが、10年超所有の軽減税率の適用によって税率が14%に軽減されます。

※平成49年までは復興特別所得税2.1%が別途かかります。

また、10年超所有の軽減税率とマイホームの3000万円特別控除は併用可能です。

【例】5000万円で購入した家を、1億円で売却した場合

マイホームの3000万円特別控除を適用しても譲渡所得が残るときは、このように10年超所有の軽減税率とダブルで申請することで、節税することができます。

 

 【注意】10年超所有軽減税率と住宅ローン控除の併用はできません!

編集部
「マイホームの3000万円特別控除」+「10年超所有軽減税率」で減税される金額と、住宅ローン控除10年分(最大400万円)を比べて、金額的に有利な方を選ぶ必要があります。

 

10年超所有の軽減税率の要件

「10年超所有軽減税率の特例」の要件は以下のとおりです。

チェック項目を確認してください。

1.日本国内で自分の居住用として使用していましたか?

2.居住しなくなった日から、3年後の12月31日までに売却しましたか?

3.売却した年の1月1日時点で、所有期間が10年を超えていますか?

4.取り壊した場合、取り壊し日の属する年の1月1日時点で所有期間10年を超えていますか?

5.取り壊した場合、取り壊し日から1年以内に売却しましたか?

6.取り壊してから売却までの間、貸駐車場など別の用途で使用していませんでしたか?

7.売却した年の前年、前々年に次の特例の適用を受けていませんか?

  • 「この特例(10年超所有軽減税率)」
  • 「マイホームの買換え」
  • 「交換の特例」

8.買主は、親子・夫婦・親戚・内縁関係など特別な関係ではありませんか?

以上の項目に当てはまれば、「10年超所有軽減税率の特例」の適用が受けられます。

 

買換えの特例

買換え特例は、正式には「特定の居住用財産の買換えの特例」といい、売却価格よりも新居の購入価格の方が高い場合に、譲渡所得を将来の売却時に繰り越せるという特例です。

売却で出た利益を新居の購入に充てるため、翌年の所得税の捻出が難しいこともあります。

そのような場合「現在の負担をなくすことができる」「その年の所得金額を調整できる」というメリットがあります。

しかし、税金の支払いが将来に繰り延べされるだけで、免除になるわけではありませんので注意してください。

【例】3000万円で購入した家を、6000万円で売却し、9000万円の新居を購入した場合

「買い替えた家を売却する予定がない」「売却するとしても利益が出ない」という方は、買換え特例を適用すれば結果的にお得になります。

 

ちなみに、売却価格よりも新居の購入価格が安いときにこの特例を適用すると、売却価格と新居の価格の差額をその年の譲渡所得とすることができます。

【例】3000万円で購入した家を、6000万円で売却し、4000万円の新居を購入した場合

しかし、このようなケースなら3000万円特別控除の適用を受けた方がお得になります。

 

 【注意】住宅ローン控除、マイホームの3000万円特別控除、10年超所有軽減税率との併用はできません!

編集部
今後のライフプランに合わせて、どの特例を適用するか慎重に検討してください。

 

買換えの特例の要件

「特定の居住用財産の買換えの特例」の要件は以下のとおりです。

チェック項目を確認してください。

1.日本国内で自分の居住用として使用していましたか?

2.居住期間、所有期間ともに10年を超えていますか?

3.居住しなくなった日から、3年後の12月31日までに売却しましたか?

4.取り壊した場合、取り壊し日の属する年の1月1日時点で所有期間10年を超えていますか?

5.取り壊した場合、取り壊し日から1年以内に売却しましたか?

6.取り壊してから売却までの間、貸駐車場など別の用途で使用していませんでしたか?

7.売却した年を含めて、3年以内に次の特例の適用を受けていませんか?

  • 「マイホームの3000万円特別控除」(「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除」は除きます)
  • 「マイホームの譲渡損失についての損益通算及び繰越控除」
  • 「マイホームを売ったときの軽減税率の特例(10年超所有軽減税率)」
  • 「収用(公共事業のために買収されること)等の特別控除」

8.売却代金は1億円以下ですか?

9.新居は売却の前後3年以内に購入していますか?

10.新居の購入後、1年以内に入居しましたか?

11.新居の床面積は50平方メートル以上ですか?

12.新居の土地面積500平方メートル以下ですか?

13.新居が中古住宅の場合、25年以内に建築されたものですか?または一定の耐震基準を満たしていますか?

14.新居が中古住宅の場合、旧宅を1月1日以後に売却し、新居を4月1日以後に取得しましたか?

15.買主は、親子・夫婦・親戚・内縁関係など特別な関係ではありませんか?

以上の項目に当てはまれば、「特定の居住用財産の買換えの特例」の適用が受けられます。

 

居住用不動産に買換え等の場合の損益通算及び繰越控除

買換えで損失が出たときに使えるのが「マイホームを買換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」です。

簡単に言うと次のような内容になります。

①売却での損失額をその年の給与所得から控除できる

本来は、不動産などの譲渡所得は他の所得と分離して税計算されますが、この特例によって給与所得との相殺が可能になります。(損益通算)

②控除しきれなければ3年間繰り越すことができる

さらに、損失額が年間所得よりも多かった場合は、売却の年の翌年以降3年内に繰り越して控除することができます。(繰越控除)

【損益通算及び繰越控除の計算】

【例】年間所得500万円 譲渡損失1800万円の場合

売却年 500万-1800万=△1300万 課税なし
1年目 500万-1300万=△800万 課税なし
2年目 500万-800万=△300万 課税なし
3年目 500万-300万=200万 200万に課税

このように、3年間の所得税と住民税が0円、4年目の税金も安くなります。

損失が出た場合の特例は住宅ローン控除との併用が可能ですが、この特例が適用される年に限り住宅ローン控除の適用はありませんので注意してください。

 

居住用不動産に買換え等の場合の損益通算及び繰越控除の要件

「マイホームを買換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」の要件は以下のとおりです。

チェック項目を確認してください。

1.日本国内で自分の居住用として使用していましたか?

2.居住しなくなった日から、3年後の12月31日までに売却しましたか?

3.売却した年の1月1日時点で、所有期間5年を超えていますか?

4.取り壊した場合、取り壊した年の1月1日時点で所有期間5年を超えていますか?

5.取り壊した場合、取り壊し日から1年以内に売却しましたか?

6.取り壊してから売却までの間、貸駐車場など別の用途で使用していませんでしたか?

7.災害で滅失した場合、居住しなくなった日から3年後の12月31日までに売却しましたか?(東日本大震災で滅失した場合は、災害日から7年後の12月31日まで)

8.新居は売却の前後3年以内に購入していますか?

9.新居の購入後、1年以内に入居しましたか?

10.新居のローンは10年以上ありますか?

11.新居の床面積は50平方メートル以上ですか?

12.旧宅の土地面積は500平方メートル以下ですか?

13.売却した年を含めて、3年以内に次の特例の適用を受けていませんか?

  • 「マイホームの3000万円特別控除」(「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除」は除きます)
  • 「マイホームを売ったときの軽減税率の特例(10年超所有軽減税率)」
  • 「収用(公共事業のために買収されること)等の特別控除」
  • 「マイホームの譲渡損失についての損益通算及び繰越控除」

14.所得金額は3000万円以下ですか?

15.買主は、親子・夫婦・親戚・内縁関係など特別な関係ではありませんか?

以上の項目に当てはまれば、「マイホームを買換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」の適用が受けられます。

これらの条件から分かることは、住む予定のない安くて小さな不動産を購入しただけでは、利益目当ての節税対策になってしまうので適用できません、ということです。

10年以上のローンを組んでずっと住み続ける予定の買換えであれば、問題はありません。

 

特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除

住宅ローンが残っている状態で売却し、売却価格がローン残高を下回った場合に受けられるのが「特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」です。

「買換えの譲渡損失の損益通算及び繰越控除」と違う点は、控除額に上限があることです。

1.売却価格-購入価格(本来の譲渡損失額)

2.ローン残高-売却価格

どちらか安い方が上限額として適用されますので注意してください。

 

特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の要件

「特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」の要件は以下のとおりです。

チェック項目を確認してください。

1.日本国内で自分の居住用として使用していましたか?

2.居住しなくなった日から、3年後の12月31日までに売却しましたか?

3.取り壊した場合、取り壊した年の1月1日時点で所有期間5年を超えていますか?

4.取り壊した場合、取り壊し日から1年以内に売却しましたか?

5.取り壊してから売却までの間、貸駐車場など別の用途で使用していませんでしたか?

6.災害で滅失した場合、居住しなくなった日から3年後の12月31日までに売却しましたか?(東日本大震災で滅失した場合は、災害日から7年後の12月31日まで)

7.ローンは10年以上残っていますか?

8.売却価格はローン残高を下回っていますか?

9.売却した年を含めて、3年以内に次の特例の適用を受けていませんか?

  • 「マイホームの3000万円特別控除」(「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除」は除きます)
  • 「マイホームを売ったときの軽減税率の特例(10年超所有軽減税率)」
  • 「マイホームの譲渡損失についての損益通算及び繰越控除」
  • 「特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」

10.所得金額は3000万円以下ですか?

11.買主は、親子・夫婦・親戚・内縁関係など特別な関係ではありませんか?

以上の項目に当てはまれば、「特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」の適用が受けられます。

ポイントは、住宅ローンが10年以上残っている状態で売却するという点です。

※この特例は2019年12月31日までに不動産を売却した場合に適用になります。売却時期に注意してください。

 

まとめ

いかがでしたか?

不動産売却をした後に使える特例は、次の6つです。

  • 3000万円特別控除【マイホーム】
  • 3000万円特別控除【空き家】
  • 10年超所有の軽減税率
  • 買換えの特例
  • 居住用不動産に買換え等の場合の損益通算及び繰越控除
  • 特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除

これらの特例を受けるためには、確定申告が必要になります。

利益が出たときだけでなく損失が出たときも、特例の制度を利用しながら上手に節税をしてください。

この記事が、あなたのお役に立てれば幸いです。

 

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