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【不動産売却の価格交渉】3つの心構えと「有利に進めるための」交渉術!

 2019/07/11 不動産
 

不動産売却で買主に価格交渉をされたら、あなたならどうしますか?

「値引きはしたくないけど交渉決裂になるのは困る・・・」

と悩んでしまいますよね。

不動産売却では、必ずといっていいほど買主に価格交渉をされます。

高い価格で契約を成立させるためには、交渉術を身に付けておくことが大切です。

買主と戦ってストレスを溜めるのではなく、お互いに譲り合って気持ち良く交渉したいですよね!

気持ちに余裕をもって価格交渉をすることができれば、あなたにとって納得のいく売却になることは間違いありません。

 

そこでこの記事では、不動産売却の価格交渉をするときの心構え、高く売るための交渉術についてお伝えします。

記事を読んで価格交渉の参考にしていただければと思います。

 

不動産売却の価格交渉の流れ

不動産の価格交渉は、どのようにして行われるのでしょうか?

まずは、価格交渉のスタートから交渉成立までの流れを説明します。

【価格交渉の流れ】

①内覧

②「購入申込書」受取り(内覧から約1週間後)

③担当者を通して価格交渉

④お互いが納得すれば交渉成立

買主が内覧後に「この物件が欲しい!」と思えば、購入申込書を売主に提出します。

購入申込書(買付申込書ともいう)には、以下の情報が記入されています。

【購入申込書】

  • 売り出し価格
  • 購入希望価格
  • 手付金の金額
  • 住宅ローンの利用予定
  • 契約希望日
  • 引渡し希望日
  • 購入希望者の住所・氏名
  • 購入申込書の有効期限など

購入希望価格は、売り出し価格より安く記入されていることがほとんどです。

これは「この価格まで値引きしてほしい」という買主の意思表示です。

つまり、価格交渉は購入申込書を受け取った時点で開始することになります。

実際の価格交渉は、売主と買主が直接行うわけではなく不動産会社の担当者が間に入って行います。

そのため「交渉は苦手・・・」という人でも心配ありません。

ただし、価格を決めるのはあくまでも売主で、担当者が勝手に値引きすることはありません。

 

価格交渉をするときに大切な心構え

まずは、価格交渉をするときの心構えについてお伝えします。

突然の値引き要求にあわてずに対応するには、3つの心構えが必要です。

  • 値引き交渉は“当たり前”だと心得る
  • すべての要求を受け入れる必要はない
  • 売却する事情を悟られないように振舞う

それぞれ詳しく説明します。

 

価格交渉は“当たり前”だと心得る

不動産の売買では、普段値切らない人も価格交渉をするのが普通です。

買主側の担当者が「交渉してみましょう」と買主に助言することもあるくらい、価格交渉は“当たり前”のことだと心得てください。

売主としては大切な家を売るのですから「値切るような人に売りたくない」と思いますよね。

しかし、買主あっての売却なのでお互いに歩み寄って契約を成立させることが何よりも大切です。

 

すべての要求を受け入れる必要はない

不動産売却は「高く売りたい売主」と「安く買いたい買主」が、お互い納得して初めて成立します。

「断固として譲らない!」といった態度をとれば、交渉は成立しにくくなるでしょう。

だからといって、買主の言う通りに値下げを受け入れる必要はありません

なぜなら、買主はたくさんの物件を見た中で「この家が欲しい!」と気に入ったからこそ、購入申込書を提出しているからです。

つまり「安いに越したことはないけど、値引きがないなら購入しない」という訳ではないのです。

不動産には“まったく同じもの”は存在しませんし、代わりを探すことも簡単ではありません。

買主も「無理な交渉をして欲しい物件を逃すのはいやだ・・・」という不安を抱えています。

売主と買主は「同じ立場」であることを意識して堂々と交渉した方が上手くいきます。

 

売却する事情を悟られないように振舞う

不動産を売却する事情は人それぞれです。

「売却代金が生活の維持にどうしても必要」というときもあります。

しかし、切羽詰まっていることを買主に悟られないようにしてください。

なぜなら「とにかくお金が必要なら粘れば妥協するはず」と足元を見られ、交渉が不利になるからです。

売主の事情をすべて明かす義務はありません。

「そんなに急いで売る必要はない」という余裕のある印象を買主に与え、交渉の主導権を奪われないようにしてください。

 

売却を有利に進める交渉術

売却を有利に進めるためには、具体的にどのように交渉すればいいのでしょうか?

成功しやすい交渉術は次の4つです。

  • あらかじめ値引きを見込んだ価格設定にする
  • 数字のマジックを利用する
  • あいだを取った価格を提案する
  • 買主の上限額を聞き出す

ひとつずつ説明します。

 

あらかじめ値引きを見込んだ価格設定にする

買主からの価格交渉は必ず入るものなので、あらかじめ値引き額を上乗せした高めの価格に設定することをおすすめします。

値引き幅は、売り出し価格の5~10%、十万円~百万円単位で行われるのが一般的です。

【例】最低でも2800万円で売りたい場合

2800万円×5%=140万円

2800万円×10%=280万円

140~280万円上乗せした“2940万円~3080万円の間”で価格設定をする

あらかじめ値引きを見込んだ価格にすることで、価格交渉に応じても損をすることはありません。

 

数字のマジックを利用する

①価格に「8」と「9」を入れる

人間が無意識に“安い”と感じる数字は「8」と「9だといわれています。

スーパーでも、200円より198円の方が断然安く感じますよね。

実際は「2円しか変わらない」のにです。

不動産も3000万円より2980万円の方が“安い物件”と感じるため、買主が見つかりやすくなります。

ちなみに「0」と「5」は“高くも安くもない”と感じる数字といわれています。

 

②価格を端数にする

不動産売買の現場では端数切り」という値引きが最も多く使われます

【例】価格が2980万円の場合

百万円未満の80万円を切り捨てて

「2900万円になりませんか?」

と交渉されます。

2700万円などのピッタリの価格にすると、百万円単位で交渉される可能性が高いので、値引き幅が大きくなってしまいます。

 

③1000万円の壁を超える

買主がインターネットで物件検索をするときは「3000万円以下」「2000万円以上3000万円未満」などの条件で絞り込み検索をかけます。

“2000万円台”に表示されるのか?“3000万円台”に表示されるのか?によって、物件の発見率、買主の見つかりやすさは異なります。

買主を早く見つけたいという場合は、1000万円の壁を意識して価格設定するのがおすすめです。

 

あいだを取った価格を提案する

価格交渉をされたときに成功率が高い交渉術は、お互いの希望価格の間を取ることです。

【例】売り出し価格2600万円

2400万円での価格交渉があった場合

2600万円と2400万円のちょうど中間は2500万円なので・・・

「2500万円ではいかがでしょうか?」

と買主に交渉する方法です。

この例では、お互いに100万円ずつ譲り合っていることになるので、あっさりと交渉成立になることが多いです。

 

買主の上限額を聞き出す

他に、買主に上限額を聞いて値引き幅を抑えるテクニックも使われます。

例えば、2600万円に対して2200万円の価格交渉が入ったとします。

ここで売主から「2400万円でどうですか?」と提案すると、もう2400万円以上で売れることはありません。

そこで、買主の方から具体的な価格を提案してもらいます。

【交渉トーク例】

「物件を気に入っていただいてありがとうございます。

こちらもローンの返済があるため、希望の価格では正直厳しいです。

ただ、こうしてお会いできたのも何かの縁ですし、買主さんのような素敵な方に是非売却したいと思っています。

できる限り歩み寄れるようにしたいのですが、例えばいくら位でしたら購入可能でしょうか?」

このように買主の方から具体的な価格を提案してもらいます。

「2400万円くらいまでなら・・・」と言われたら、食い下がって「2450万円ではいかがでしょうか?」と交渉することで、受け入れられる可能性が高くなります。

編集部
この交渉は、ある程度の信頼関係があることが前提です。ぶしつけに「いくらなら買いますか?」と聞いてしまうと買主は「失礼だな」と感じてしまいます。あくまでも「その価格では難しい。でもどうしてもあなたに売りたい!」という気持ちを伝えてください!

 

こんな時はどう対処する!?

いくら心構えをしていても、交渉が予想外の展開になることもあります。

そんなときは、どのように対処したらいいのでしょうか?

  • 大幅な値引きを要求されたら?
  • お互いの意見がまとまらなかったら?
  • 交渉期間が長引いたら?
  • 購入希望者が複数いるときは?

不動産売却で起こりやすい4つのケースについて解説します。

 

大幅な値引きを要求には冷静に対処

買主が、常識の範囲を超えた大幅な値引き要求をしてくることがあります。

そのような買主に対して、あなたは不快になったり断る!と思ってしまうかもしれません。

しかし、買主が“あなたの家を欲しい”と思っていることに変わりはありません。

そこで、まずは相手の意図を見極めてください

本当は余裕があるのにダメ元で無茶な交渉をしている

本当に予算が足りずに交渉をしている

買主がどちらのタイプか判断してから断っても遅くはありません。

買主の本当の事情を探るためには、信頼できる担当者に相談してください。

ただ、売るか売らないかを決めるのはあくまでも売主です。

  • 資金に余裕があるなら交渉に応じない
  • ローンを完済できるなら売却する
  • 早く売りたいから交渉に応じる
  • 資金繰りを考えてきっぱり断る

あなたの気持ちを大切にしつつ、価格や状況などを見ながら冷静に判断してください。

 

意見がまとまらないときは他の条件を見直す

何度も交渉を重ねても、お互いの意見がなかなかまとまらない時もあります。

そんなときは、価格以外の条件を見直してみてください。

例えば「瑕疵担保責任」を免除にする代わりに価格を安くするなどです。

“隠れているかもしれない欠陥”は買主にとってリスクではありますが、絶対に欠陥があるとは限りませんし、売主の瑕疵担保責任期間は3ヵ月が一般的です。

買主の中には「瑕疵担保責任はいいから、とにかく価格を安くしてほしい!」という人もいます。

売主の考えるメリットと買主の考えるメリットが真逆というケースもあります。

買主の話を聞いて柔軟に対応することで、交渉が上手くいくこともあります。

【関連記事】

不動産売却のトラブルを防ぐ!「瑕疵担保責任」の基礎知識

 

交渉期間が長引いたら購入の意思を再確認

交渉期間が長引いたときは、買主に「提示した価格まで値引きをしたら本当に買いますか?」と購入意思を再確認してください。

交渉が長引くと

「この物件は決まらないかもしれないから一応他も探しておこう」

と買主が動いている可能性があるからです。

「購入申込書」は正式な契約ではありませんので、辞退しても買主に罰則はありません。

交渉が長引いて売主が譲歩した挙句「他に良い物件が見つかったのでやっぱりやめます!」となれば、費やした時間がすべて無駄になってしまいます。

もし、その間に他の購入希望者を断っていたとしたら・・・

その怒りはどこにぶつけていいのか分からなくなりますよね。

担当者もその点は重々承知しているので、交渉が長引いた末に買主の希望通りの価格にするときは購入の意思を再確認してください。

 

購入希望者が複数いるときは価格を重視

人気の物件は、購入申込みが重なるケースがあります。

特に、売主が悩んでしまうのは以下の場合です。

1番手の買主は価格交渉をしている

2番手の買主は満額で購入すると言っている

物件の交渉権は購入申込書の先着順です。

1番手との交渉が決裂したら、2番手に交渉権が移ります。

上記のケースでは

「高く売りたいけど、最初に買いたいと言ってくれた人に売るべきかな?」

という感情的な部分で迷われる方が多いです。

そこで、まずは1番手にこのように交渉してみてください。

【交渉トーク例】

「大変申し訳ないのですが、値引きなしで購入したいという方が現れてしまいました。

こちらとしても、できれば高い価格で売りたいというのが本音なのですが・・・いかがでしょうか?」

このように伝えて

「そんなに人気なら値引きなしで購入します!」

となれば1番手との交渉が成立します。

「値引きがないと厳しい」という返答であれば、丁重にお断りをして2番手に満額で売却します。

“あくまでも1番手の買主さんを優先したい”という気持ちを伝えてください。

編集部
断ったら1番手の買主さんに悪いかな・・・と思うかもしれませんが、不動産売却では価格重視でシビアに判断した方が後悔せずにすみますよ!

 

値引きを断ってもいいのはこんなとき

売主としては、できれば値引きしたくないですよね。

そこで、値引きを断っても契約が成立しやすいケースをお伝えします。

  • 売り出し直後と値下げ直後
  • 売り出し価格が相場より安い
  • 人気の高い物件

上の3つは価格交渉に応じなくても、売却できる可能性が高いです。

 

売り出し直後と値下げ直後

売り出し直後に購入申込があった場合は、値引きしなくても契約成立になる可能性が高いです。

なぜなら、新着物件をすぐに押さえる買主は「希望通りの物件がやっと見つかった!」という購入意欲の高い買主だからです。

また、値下げ直後も買主はすでにお得だと感じています

「元は○○円で大幅値下げをしたばかりです」と伝えれば、値引きしなくても契約成立に至るケースが多いです。

 

売り出し価格が相場より安い

早く売りたい時は、売り出し価格を安く設定していますよね。

相場より安い価格にするということは、元々値引きをして売り出しているようなものです。

そのようなときは、値引き交渉に応じなくても契約が成約することが多いです。

もし交渉決裂になったとしても、安い物件は需要があるためすぐに他の買主が見つかり、売却までに時間はあまりかからないでしょう。

 

人気の高い物件

人気の高い物件は、値引きをしなくても売れる可能性が高いです。

売り出しから1週間以内に内覧希望が複数あれば、人気の高い物件だと言えます。

購入希望者が多いと売主が交渉の主導権を握ることができるので、強気の価格でも契約は成立しやすくなります。

また「他にも購入希望の方がいるので値下げはできません」と、きっぱり断るのも一つの方法です。

ただし、様子を見るのは1ヵ月くらいまでにして、新鮮なうちに少ない値引き幅で早めに売却することをおすすめします。

 

値引きをした方がいいのはこんなとき

反対に、値引きするべきなのはどんなときでしょうか?

  • 1ヵ月以上問い合わせがない
  • 3ヵ月以上売れない
  • 売却を急いでいる

このようなときは、値引きをしないと売れ残る可能性があります。

 

1ヵ月以上問い合わせがない

売り出しから1ヵ月経っても問い合わせがまったくないときは、価格が高すぎて買主の相場感とズレている可能性が高いです。

そのようなときは、値下げをして再度売り出すことで売却につながりやすくなります。

値下げ幅は「あっ!安くなった!」と買主にインパクトを与えられる「50~100万円」が妥当です。

 

3ヵ月以上売れない

売却価格は適正なのに3ヵ月経過しても売れない時は、その物件は需要が少ないということです。

ある程度の値引きには応じて買主を逃さないようしないと、次はいつ購入希望者が現れるか分かりません。

売却のチャンスを逃すと何ヵ月も買主が見つからない可能性もあるので、価格交渉には柔軟に応じた方が得策です。

 

3ヵ月内覧がなければ不動産会社を変更する

価格は安いし需要はあるはず・・・なのに3ヵ月間まったく内覧がないときは、不動産会社が“囲い込み”をしている可能性が考えられます。

囲い込みとは、不動産会社が売主と買主の両方から仲介手数料を受け取るために、自社の買主だけに物件を売ろうとする行為です。

せっかく他社で見つかった買主をシャットアウトしてしまうため、売却の機会を失うだけでなく、価格を下げざるを得ない状況まで追い込まれてしまいます。

【関連記事】

不動産会社の「囲い込み」とは?わざと売らない!?不動産売却の実態と対処法

 

もし、不動産会社や担当者に不信感があれば不動産会社を変更することをおすすめします。

不動産会社を変更するときは、一括査定サイトがおすすめです。

すでに売却を開始している売主は、担当者を見る目が養われています。

複数の不動産会社の査定額や提案を比較することができるので、一番信頼できる不動産会社を選ぶことができます。

こちらの記事を参考にチェックしてみてください!

あなたの家は高く売れる!【不動産売却は準備とスピードが命】

 

売却を急いでいる

買い替えなどで新居の購入を先行している場合、早期売却が最重要になります。

最低価格を割らないことが前提ですが、ある程度の値引きには応じて交渉を進めるのが無難です。

売り出しから6ヵ月経過すると「売れ残り物件」のイメージがつき、ますます売れなくなってしまうリスクもあるので注意してください。

 

交渉を成功させるポイント

不動産の価格交渉は、不動産会社の担当者を介して行います。

そのため、担当者の交渉力はとても重要になります。

できる営業マンは、買主の状況を素早く察知したり、売却を有利に進めるテクニックをたくさん持っています。

対応に困ったら、担当者にどうするべきか相談して交渉を進めていくのが正解です。

そのためには、担当者との信頼関係を築いておくことが大切です。

担当者も一人の人間なので「連絡を無視する」「横柄な態度をとる」売主のために精一杯努力しようとは思えないものです。

必要以上に気を遣わなくてもいいので、仕事の取引先と同じように丁寧に対応し、信頼関係を築くことで困ったときにあなたの力になってくれるはずです。

 

まとめ

いかがでしたか?

不動産売却の現場では、価格交渉は当たり前のように行われます。

交渉をするときは気持ちに余裕を持って、冷静に対応することが大切です。

価格にこだわりすぎて売却のタイミングを逃さないように、価格交渉には柔軟に対応するのが一番です。

売主と買主がお互いに気持ち良く取引できるように、おおらかな気持ちで交渉に臨んでください。

この記事があなたのお役に立てれば幸いです。

 

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あなたの家が売れない8つの理由【原因と対処法】

【不動産売却】いくらで売ればいい?不動産の「売り出し価格の決め方」と3つのポイント

ライター紹介 ライター一覧

嵯峨根 拓未

嵯峨根 拓未

所有資格:宅地建物取引士

初めての不動産購入や売却はわからないことだらけだと思います。
宅建士の立場から、不動産に関する正しい知識と情報をお伝えします!

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