生後11ヶ月になったら歯磨き習慣を取り入れて虫歯予防を!
生後11ヶ月の赤ちゃんは、少しの間一人で立っていられる子も出てきます。
欲しいものを指差してアピール出来るようにもなり、好奇心も旺盛であちこち動き回るため、ますます目が離せなくなる頃です。
この記事では、生後11ヶ月の赤ちゃんの特徴とかかりやすい病気や注意する症状についてお話します。
少しの間一人で立っていられる赤ちゃんも
伝い歩きが上手になり、素早く移動できるようになったり、片手だけでつかまって移動できるようになる赤ちゃんもいます。
脚の関節や筋肉をコントロールしながら、足の裏で体を支えられるようになると、少しの間、つかまらなくても立っていられるようになる赤ちゃんも出てくる時期です。
筋肉が発達して、体もしっかりと引き締まってきます。
運動量はさらに増えて、離乳食をよく食べるようになる赤ちゃんもいますが、赤ちゃんの体重増加は穏やかです。
体重が増えない赤ちゃんもいますが、極端に減ることがなければ様子をみてください。
このころの成長曲線の範囲の身長と体重は以下の通りです。
男の子
- 体重 7.51〜10.82キロ
- 身長 69.4〜78.5センチ
女の子
- 体重 7.02〜10.27キロ
- 身長 67.4〜76.7センチ
生後11ヶ月の赤ちゃんの特徴
生後11ヶ月の赤ちゃんは、自分の意思のままに動き回れるようになります。
また、遊び方もダイナミックになり、一人でも楽しく遊べるようになる時期です。
多くのものに興味を持ち、自分で何でもやりたがるようになります。
危険なことに注意しつつ、なるべくやりたいようにさせてあげることも大切です。
怪我をしない程度に見守ってあげてください。
ものを投げるのが大好き
指先が器用になり、親指と人差し指で小さなものをつまんだり、ふたの開け閉めができるようになります。
手や腕もよく動くようになるので、ものを投げるのが楽しく、手近なものを何でも投げて遊ぶのが大好きです。
拾ってあげると喜んで、また投げるという動作を繰り返します。
投げても危険のないものを渡して、遊んであげてください。
欲しいものを指差して「あっあっ」とアピール
ものを取って欲しいときや、興味のあるものを見付けたときなどに、指を指しながら、「あっあっ」と盛んに声を出すようになります。
また、「ちょうだい」と言うとものを差し出したり、「ママはどこ」と言うとママの方を見たり出来るようになる赤ちゃんもいます。
少しずつコミュニケーションが取り合える時期です。
予測して結果を楽しむことが出来る
記憶力が発達してきて、物事の因果関係も理解し始めます。
赤ちゃんの目の前で、ソファの後ろに隠れたりすると、後ろにいることが予測できるようになるため、見付けて大喜びします。
また、記憶力の発達により、見たことのある身近なものが登場する絵本などにも喜ぶようになります。
注意したい症状や病気
1歳頃までは、大人と比べて平熱が高く、37度台であることが多いです。
赤ちゃんは皮膚が薄いため、内臓などの体内の温度がそのまま表面に出やすく、体温が高くなりやすいからです。
また、汗を出す汗腺が未発達であることから熱がこもりやすいことも、平熱が高い理由として挙げられます。
そのため、赤ちゃんが38度以上の熱を出すことは、それほど珍しいことではありません。
しかし、だからといって病院に連れて行かないと、後遺症が残ってしまうような病気であったり、症状が長引く場合もあります。
発熱したり、赤ちゃんの様子がいつもと違う場合は、早めに病院に行き、医師に診察してもらいましょう。
川崎病
正式名称は「小児急性熱性皮膚粘膜リンパ節症候群」といいます。
1967年に川崎富作博士が世界で初めて報告したことから、博士の名をとって川崎病と名づけられました。
川崎病は全身の血管に炎症を起こし、重症の場合は心臓の血管に後遺症が残る場合もあります。
0歳〜1歳を中心に4歳以下の乳幼児がかかりやすく、女の子より男の子にやや多くみられます。
原因はまだよくわかっていませんが、何らかの病原菌の感染に対して起こった免疫反応によって、全身の血管に炎症が起こるのではないかと考えられています。
川崎病の主な症状は次の6つで、この症状が続く間を急性期といいます。
- 高熱が通常は5日以上続き、解熱薬があまり効かない。
- 両側の白目が充血して真っ赤になりますが、目やにはでない。
- 唇が赤くなり、舌の表面にイチゴのような赤いブツブツができる。
- 手足や体に大小さまざまな形の発疹ができ、かゆみを伴うこともある。
- 手足が硬く腫れ、手のひらや足の裏が指先まで赤くなり、熱が下がるころ指先の皮膚がむける。
- 首のリンパ節がはれて痛くなる。
これらのうち5つの症状があれば川崎病と診断されますが、症状が出そろわない場合もあるので注意して下さい。
他にも、腹痛や下痢、黄疸、関節痛、頭痛、痙攣などの症状がみられることがあります。
川崎病で特に怖いのは心臓の血管にこぶができて心筋梗塞を起こす恐れがあることです。
ごく稀ですが、注意が必要です。
冠動脈に後遺症をきたす割合は全体の約3%といわれています。
お世話のポイント
生後11ヶ月頃になると、お昼寝が1回にまとまり、その分夜はぐっすり眠るようになってきます。
昼寝が長すぎたり、遅い時間まで寝ていたりすると、夜寝る時間が遅くなってしうので注意しましょう。
昼寝は2時間以内と決めたり、就寝時間を決めて、その1時間位前にまでに入浴を済ませるとリズムが整いやすいです。
離乳食も3回になり、慌ただしい毎日になりますが、1日の生活リズムを決めて習慣づけてください。
食事に集中できる環境づくり
1日3回の離乳食に慣れてきたら、徐々に大人の食事の時間帯に合わせていきます。
食べられる食材も増えるので、大人の料理からの取り分けも楽に出来ます。
この時期は、食べムラや遊び食べがをすることもありますが、遊ぶ場所と食べる場所を変えたり、食卓から見えるところにおもちゃを置かない、テレビは消すなど、食事に集中できる環境づくりを心がけてみてください。
また、この時期の好き嫌いは食べにくさが原因の1つです。
調理法や切り方などを工夫してみてください。
授乳回数
生後11ヶ月の赤ちゃんは、授乳は1日2〜3回程度で、ミルクの場合は1日500ミリリットルが目安になります。
赤ちゃんが離乳食の後に、母乳を欲しがった場合は与えてあげてください。
また、徐々に卒乳を検討し始めてもいい時期です。
しかし、無理に卒乳を進める必要はないので、赤ちゃんの様子をみながら、まずはしっかりと離乳食を食べられるようになることを考えてあげて下さい。
卒乳については詳しくはこちらの記事を参照ください。
指先を使った遊び
指先を使った遊びが楽しい時期です。
ボタンやひものついた仕掛けのある絵本や、型はめパズルなどでも熱心に遊びます。
おもちゃ以外でも、ふたや引き出しを開けたり閉めたり、シールをはがしたりすることも大好きです。
赤ちゃんが遊んでいいものを用意して存分に楽しませてあげてください。
夜の歯磨きを習慣にして虫歯予防
前歯が上下4本ずつ生えてきたら、夕食を食べてから寝るまでの間に歯磨きをして、汚れを落とすようにして下さい。
まだ遊び感覚でいいので、自分で磨いてからママやパパが仕上げ磨きをする流れを習慣にしていきます。
虫歯の予防には、決まった時間以外に飲んだり食べたりさせず、甘いものを控えることも大切です。
ファーストシューズは歩き始めてから
赤ちゃんの骨はやわらかく変形しやすいため、赤ちゃんの足に合った靴が必要です。
早くから準備すると靴のサイズが合わなくなることもあります。
ある程度支えなしで歩けるようになった頃に購入しましょう。
必ず試し履きをして、かかとがぴったり合って、つま先と靴の先端に5ミリ程度余裕がある靴を選んでください。
ファーストシューズは、デザインより歩きやすさと軽さが大切です。
可愛さより機能性で選んでください。
転倒して怪我をしないように注意
生後11ヶ月の赤ちゃんは、伝い歩きが上手になり、手を離して1〜2歩突然歩く赤ちゃんもいます。
しかし、まだまだバランスをとることは難しく、すぐに転んでしまいます。
いつどこでつかまり立ちをして、手を離すかわかりません。
遊んだおもちゃは、離れたら端に寄せたり片付けるなどして、足元に危険がないように気を付けてください。
赤ちゃんが前向きに転ぶ際は手をつけますが、まだまだバランスをとれないこの時期は、後ろに倒れたり横に倒れたりします。
事故や怪我が多くなる時期なので、部屋中を見渡して、整理整頓、危ないスペースには柵をする、危険な引き出しや棚、扉などにはロックを付けるなど、事故や怪我を未然に防ぐ努力をしてください。