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建ぺい率&容積率とは?違い・計算方法・実例や注意点をわかりやすく解説

 2021/10/22 新築
 

注文住宅の土地探しをしていると『容積率』『建ぺい率』という言葉をよく目にしますよね。

「なんだか難しそう…」「よくわからない…」と敬遠したくなりますが、容積率・建ぺい率は家の大きさを決める超重要なポイントです。

よく知らないまま土地を買ってしまうと「小さな家しか建てられなかった…」と後悔することになりかねません。

この記事では、容積率・建ぺい率の基本から建てられる家のイメージ図まで、宅建士がわかりやすくお伝えします。

ぜひ、理想の家づくりの参考にしてくださいね。

わかりやすく解説!容積率とは?建ぺい率とは?

「容積率」「建ぺい率」とは、建築基準法で定められた建築制限のひとつで、どちらも建物の大きさを規制するものです

まずは、容積率・建ぺい率それぞれの詳しい内容や違いについて解説していきます。

 

容積率の意味

容積率とは、土地の広さに対しての延床面積の割合のことを指します。

延床面積とは、すべての階の床面積を合計した面積のことで、『延べ床面積』『延べ面積』と呼ぶこともあります。

容積率の比率は、都市計画法による「用途地域」ごとに基準範囲が決められており、さらにこまかい上限については自治体がエリアごとに定めているため、容積率がオーバーした場合は建物を建てることはできません。

たとえば、『敷地面積120㎡』『容積率100%』の土地には、『延床面積120㎡までの建築物』を建てることが可能。

「容積率が大きくなればなるほど、高い建物を建てられる」と覚えておきましょう。

 

建ぺい率の意味

建ぺい率(建蔽率)とは、土地の広さに対する建築面積の割合のことです。

建築面積とは、建物を真上から見たときの大きさ(=水平投影面積)です。

建ぺい率も容積率とおなじように、行政が都市計画法によって上限を定めています。

たとえば、『敷地面積120㎡』『建ぺい率50%』の土地には、『建築面積60㎡までの建築物』を建てることができます。

建ぺい率が高くなるほど、敷地の幅いっぱいの建物を建てられるということですね。

 

容積率と建ぺい率の違い

容積率も建ぺい率も、わたしたちが暮らしやすい環境を計画的につくるためのルールです。

しかし、その観点には明確な違いがあります。

 

まず容積率は、延床面積の大きさを制限しています。

つまりその建物内にどのくらいの人数が住めるのかがポイント。

たとえば、容積率の大きな高層ビルやタワーマンションなどは、建物内の人数もおのずと増えますよね。

人口が集中するぶん、周辺の交通渋滞や、電気・ガス・水道がパンクしないようにインフラ整備をしっかりおこなっておく必要があるのです。

容積率は、わたしたちが日常生活をスムーズに送るために規制されている制度といえます。 

そのため、容積率はエリアによって『50%~1300%』と幅広くなっているのです。

 

一方、建ぺい率は建築面積について制限をしています。

つまり平面で見たときの建物同士の密集度がポイントとなります。

たとえば、隣の家との距離が近すぎると『通風・採光・プライバシーの確保が困難になる』『火事が起きたときに延焼しやすい』など、居住環境の悪化は避けられません。

容積率がインフラ重視なのに対し、建ぺい率は、わたしたちが健全に暮らせるようにと住環境や安全性にスポットをあてた制度といえます。

建ぺい率が100%を超えることは物理的にありえないので、どのエリアも建ぺい率は30%~80%となっています。

 

都市計画法による用途地域ごとの容積率・建ぺい率は、以下のとおりです。

用途地域 建ぺい率 容積率
住居系 田園住居地域 30~60% 50~200%
第一種低層住居専用地域
第二種低層住居専用地域
第一種中高層住居専用地域 100~500%
第二種中高層住居専用地域
第一種住居地域 50~80%
第二種住居地域
準住居地域
商業系 近隣商業地域 60~80%
商業地域 80% 200~1300%
工業系 準工業地域 50~80% 100~500%
工業地域 50~60% 100~400%
工業専用地域 家を建てられない 家を建てられない

こまかい比率はお住まいの地域によって異なるため、詳しくは市区町村のホームページを確認してくださいね。

 

 

容積率と建ぺい率の計算方法

理想の広さの注文住宅を建てるためには、容積率・建ぺい率の計算方法を知っておくと便利です。

意外とかんたんなので、ぜひ覚えておきましょう。

 

容積率の計算方法

容積率の計算方法は、以下のとおりです。

容積率の計算式

延床面積÷敷地面積×100

容積率は、土地面積のうち人が暮らせる部分の割合がどのくらいかを求めるものです。

そのため、すべての階の床面積を合計した『延床面積』(吹き抜け、ロフトは対象外)と『敷地面積』をもとに計算します。

【容積率の計算例】

  • 延床面積150㎡の家(1階80㎡/2階70㎡)
  • 敷地面積100㎡の土地

この家の容積率は

【150㎡÷100㎡×100=150%

となります。

 

建ぺい率の計算方法

建ぺい率の計算方法は、以下のとおりです。

建ぺい率の計算式

建築面積÷敷地面積×100

建ぺい率は、土地面積のうち建築物の占める割合がどのくらいかを求めるものです。

そのため、家を真上から見たときの『建築面積』と『土地面積』をもとに計算します。

【建ぺい率の計算例】

  • 建築面積60㎡の家
  • 敷地面積100㎡の土地

この家の建ぺい率は

【60㎡÷100㎡×100=60%

となります。

 

建築できる大きさはどのくらい?【容積率と建ぺい率の例】

容積率と建ぺい率、それぞれの意味や計算方法は知っていても、2つを組み合わせるとどのくらいの大きさの家を建てられるのか分かりにくいですよね。

そこで、3つのパターンの容積率・建ぺい率の例をもとに、家の大きさをイメージしてみましょう。

大体のイメージをつかむことで、理想の家に必要な容積率と建ぺい率が分かるはずです。

 

【敷地面積100㎡】一般的な広さの住宅

住宅地における一般的な建ぺい率は50%です。

また、容積率と建ぺい率のベストバランスは、容積率が建ぺい率の2倍であること。

これにより、容積率・建ぺい率ともに上限いっぱいまで使った、総二階の家を建てることができます。

ただし3階建ての住宅を建てる場合は、小さな家になってしまう可能性があるので、3階建ての住宅を検討している場合は注意しましょう。

【一般的な広さの住宅の例】

敷地面積100㎡ 一般的な広さの総二階建て住宅

  • 敷地面積:100㎡(30坪の土地)
  • 容積率:100%(延床面積の上限100㎡)
  • 建ぺい率:50%(建築面積の上限50㎡)

 

【敷地面積100㎡】容積率が建ぺい率の2倍未満の住宅

容積率が建ぺい率の2倍未満の場合、総二階の家を建てにくくなります。

仮に建てたとしても、建ぺい率が余ってしまうので、土地の使い方としてはもったいないことになるでしょう。

そのため、容積率が低いエリアでは、一階が大きく二階が小さい家を建てるケースが多いです。

【容積率が低い住宅の例】

敷地面積100㎡ 一階よりも二階の方が小さな二階建て住宅

  • 敷地面積:100㎡(30坪の土地)
  • 容積率:80%(延床面積の上限80㎡)
  • 建ぺい率:50%(建築面積の上限50㎡)

 

【敷地面積200㎡】田園地帯や高級住宅街

建ぺい率が30~40%になると、敷地に余裕があるためゆったりとした家を建てることができます。

いわゆる高級住宅街と呼ばれるエリアや、田園地帯に多い街並みですね。

庭が広く、プライバシーを確保しやすいので、平屋を建てるのにも適しています。

しかし広い土地が必要になるぶん、土地購入費用が高くなることも頭に入れておきましょう。

【高級住宅地の例】

敷地面積200㎡ 田園地帯や高級住宅街にある平屋住宅

  • 敷地面積:200㎡(60坪の土地)
  • 容積率:80%(延床面積の上限160㎡)
  • 建ぺい率:40%(建築面積の上限80㎡)

 

 

容積率と建ぺい率の注意点

容積率と建ぺい率について、知っておきたい注意点がいくつかあります。

理想通りの家を建てるためにも、しっかりおさえておきましょう。

 

容積率&建ぺい率オーバーは違法建築

住宅建築をするうえで、容積率と建ぺい率は絶対に守らなければならないルールです。

「少しくらいオーバーしても大丈夫では?」と思う人もいるかもしれませんが、上限を超えると『違法建築』になってしまうので、当然住宅ローンを組むこともできません。

広い土地を手に入れたとしても、そのエリアの容積率・建ぺい率がそもそも低ければ思い通りの広さの家にできないことも…。

物件探しをするときは、容積率と建ぺい率のどちらもオーバーすることなく、理想の間取りを実現できるかを検討することが重要なポイントです。

住宅購入を検討するときは、容積率と建ぺい率についてもチェックするとよいでしょう。

 

建ぺい率・容積率を上限まで使えないこともある

建築基準法には、建ぺい率や容積率のほかにも建築制限が数多くあります。

それらの規制に引っかかってしまうと、本来の建ぺい率・容積率を上限いっぱいまで使えないこともあるので要注意。

気になる場合は、事前に確認することをおすすめします。

【建築制限の一例】

  • 道路幅員制限
  • 高さ制限
  • 斜線制限
  • 日影規制

いずれも、採光や安全性を確保するための規制となっています。

とくに道路幅員(ふくいん)制限は、本来の容積率をくつがえす重要な規制なので、覚えておきましょう。

 

道路幅員制限は、土地に面している前面道路が幅員12m未満のときに適用されます。

  • 道路の幅員(cm)に一定の係数(住居系エリアは40%)をかけた容積率
  • 本来の容積率

上記のうち、小さいほうの数値が容積率の上限となります。

たとえば、『前面道路の幅員4m』の場合、【400cm×40%=160%】が道路幅員による容積率です。

都市計画法による本来の容積率が200%だとしても、その住居の容積率は160%までにおさえなければなりません。

敷地に接している前面道路の幅員が狭いと、小さな建物しか建てられないということです。

 

一方で、容積率・建ぺい率が緩和されるケースもあります。

【容積率・建ぺい率緩和の一例】

  • 一定の条件を満たす地下室は、容積率が緩和される
  • 防火地域において耐火建築物を建てる場合は、建ぺい率が緩和される

周辺の住環境を悪化させることなく、安全性を確保できるのであれば、建物を少し大きくしても良いということ。

このように、土地の条件と建築制限によって容積率・建ぺい率の上限は変わることがあるため、注意が必要です。

 

 

まとめ

容積率と建ぺい率は、建物の大きさを決めるうえで必ず守らなければならない規制です。

ただし、建築基準法には容積率・建ぺい率のほかにも、複数の規制があります。

  • 前面道路の幅員による制限
  • 高さ制限
  • 斜線制限
  • 日影規制

これらの条件に引っかかると、容積率・建ぺい率を上限まで使えないことがあるので十分注意してください。

容積率・建ぺい率について正しく理解し、理想通りの素敵な注文住宅を建てられることを切に願っております。

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嵯峨根 拓未

嵯峨根 拓未

所有資格:宅地建物取引士

初めての不動産購入や売却はわからないことだらけだと思います。
宅建士の立場から、不動産に関する正しい知識と情報をお伝えします!



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