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宅地造成工事規制区域とは?デメリットと購入時のポイントを解説

景観の良さから高台の上にある土地は人気です。

しかし、高台のエリアにはさまざまな規制があることをご存じでしょうか?

その中でもよく耳にするキーワードが『宅地造成工事規制区域』です。

土地の安さや景観の良さだけに着目し、規制区域を知らずに購入してしまうと、のちに後悔するハメになるかもしれません

宅地造成工事規制区域の意味ををしっかりと理解して、納得のいく家づくりをはじめましょう。

 

宅地造成工事規制区域に指定された土地のデメリットって何?

購入を検討している土地や建物が『宅地造成工事規制区域内』の場合、どのようなデメリットがあるのでしょうか。詳しく見てみましょう。

 

割高

 

規制区域内では、宅地にするために土地を整える必要があります。

切土や盛土だけでなく、擁壁の設置や排水整備など細かな条件があり、すでにインフラが整備されている分譲地と比較すると割高です。

 

工期が長い

 

土地の状況にもよりますが、一般的な工期よりも1カ月以上長くなる可能性があります。

宅地を整えるための工事として擁壁を造る場合、開発許可を取得する必要があるのです。

そのため、手続きから実際の工事までにも時間がかかり、結果的に工期は長くなるでしょう。

 

資産価値がない

 

宅地造成工事規制区域内だからといって、必ず資産価値が無いというわけではありません。

ただし、すでにある擁壁が未許可で設置したものだったり、検査を受けていなかったりすると、売却時に悪影響を及ぼしかねません。

また、設置当初は検査を合格していても、時間の経過と共に擁壁も劣化するので、安全性の確認が重要となります。

 

宅地造成工事規制区域をわかりやすく解説

物件の公法制限などに記載される宅地造成工事規制区域は、一体どのような目的で定められ、その意味を持つのでしょうか。

日常的にはあまり聞きなれない言葉ですが、言葉の意味を理解し、より良い家づくりの参考にしてくださいね。

 

宅地造成工事規制区域とは

 

山や農地などの傾斜がある土地の形状を、平にし、家が建てられる『宅地』に造成工事をした区域のことを指します。

都市計画法等において、一定規模の宅地造成をする場合は、都道府県知事等から『開発許可』を受けなければいけません。

また工事完了後も『検査済証』を交付してもらう必要があります。

一定の基準をクリアすることで、自然災害を防ぐ“安心で安全な家”を建てることができるのです。

 

造成工事といってもいくつか種類があります。

  • 整地…土地を平らにする
  • 伐採…雑草や木を取り除く
  • 地盤改良…地盤を強固なものにする
  • 土盛…傾斜を平らにする
  • 土留…擁壁をつくる

このように宅地にするためには、それぞれの土地の条件に合わせて多くの工程必要になることを知っておきましょう。

 

宅地造成に関する費用相場

 

家を建てるためには多くの費用がかかる可能性があるとこを、おわかりいただけただけましたでしょうか。

土地によって必要とする工程が違うので、ハッキリとした費用はお伝えできません。

しかし、相場目安が分かることで、購入の有無を検討する参考の1つに活用していただければ幸いです。

費用相場の目安はこちら。

  • 整地が約1㎡あたり600~700円
  • 伐採が約1㎡あたり1,000円前後
  • 地盤改良が約1㎡あたり2,000円前後
  • 土盛が約1㎡6,000円前後
  • 土留が約1㎡7万円前後

あくまで相場目安となり、石が多い土地や凸凹とした土地なのかでも金額は変動します。

特に擁壁は傾斜の角度によっても費用が変わるので、数社から見積もりをとり、希望した土地の相場観を知ることが重要でしょう。

 

宅地造成等規制法とは

 

1961年に制定された不動産に関する法律の一つです。

宅地造成等規制法とは、崖崩れや土砂崩れなどが懸念される地域で宅地造成工事を行い、災害を防ぐことで国民の住居と身を守るために決められた制度のこと。

山が多い日本では、宅地造成工事規制区域も多く、けして珍しいものではないでしょう。

 

宅地造成工事規制区域メリット

文頭で宅地造成工事規制区域のデメリットについてお伝えいたしましたが、前述したように山が多い日本では多くの地域が区域に指定されています。

宅地造成の区域のメリットも見てみましょう。

 

国から安全性を保証

 

もともと宅地ではなかった場所を宅地用にするため、さまざまな心配事がでてきます。

地震による崖崩れや台風などによる土砂災害のニュースは毎年のように放送されていますね。

「傾斜地だった場所を平らに工事して家を建てたから、もしかしすると災害時は危険かもしれない」なんて不安に駆られる人もいるかもしれません。

宅地造成工事規制区域の条件をクリアすることで、国から安全性が高められたことが証明でき、漠然とした不安感は無くなるでしょう。

 

その他、擁壁で綺麗に区分けされた土地は景観保全の効果もあります。

景観づくりがすすむことで、住民同士が土地に愛着や誇りをもてるようになり、結果的に安全で安心な街づくりに繋がっていくのです。

 

宅地造成工事規制区域の土地購入をする場合の注意点

宅地造成工事規制区域に指定されている土地の購入はどのような点に気をつける必要があるのでしょうか。

詳しく見てみましょう。

 

擁壁の設置と検査証の有無

 

規制区域の土地を購入する場合は、地盤の安全性や基準を満たした擁壁の設置が必須となっています。

開発許可を得たのち、工事にとりかかり、完了後基準値を満たしているのであれば検査済証を発行。

この検査済証は安全性を担保する切符のような存在ですね。

すでに造成済みの土地を購入する場合は、検査済証のチェックは忘れずに。

もし検査済証が紛失してしまっている場合は、その土地の役場等で確認できるほか、ネットで検索しても分かりますよ。

 

擁壁や排水等が劣化していないのか

 

宅地造成工事規制区域の擁壁に設置する基準値は、高さ1m以上。

その他の区域は、盛土・切土に関係なく高さ2m以上です。

基本的な技術として、鉄筋コンクリート造、もしくは練積み造、間知石などを設置するように定められています。

擁壁は、高さや面積にもよりますが、費用相場が数百万に達することも。

そのため、ヒビが入ったままの状態など、災害発生の恐れが大きいと、都道府県知事は、造成主や施工業者に改善命令を申し立てることができます。

書面のみの確認で実際に見ずに購入してしまうと、後に余分なお金を払うハメになり、トラブルに発展する可能性があるので状態をしっかりと確認しておきましょう。

また、排水設備など目視では確認できない場所については、専門の業者に依頼して事前に調べることをおすすめします。

 

建築や土地の規制を確認する

 

一般的な建築よりも割高になる可能性が高いです。

宅地造成工事規制区域において高さが1mを超える盛土や高さ2mを超える切土は、許可を受けて擁壁工事が必要となるからです。

そのため工期も長くなり、さらには費用も多くのしかかってくるので事前に土地の状態を正しく理解しておきましょう。

 

造成工事が必要な土地の評価事例

造成工事を必要とする農地や森林地帯は、一般的な相場価格よりも安めに設定されています。

その理由は、住宅を建てる前の造成費が多額に必要となることが考えられるからです。

土地の査定をすると、比較的安価な価格になるため、不動産投資の目的で購入する場合は、造成費用がいくらくらい要するか目安を理解してから、購入するかを検討するようにしましょう。

土地の価格で判断してしまうと、土地活用する際に損してしまう可能性が生じてしまうので注意が必要です。

 

宅地造成工事規制区域の住宅購入をする場合の気を付けるポイント

こちらの章では4つのパターンについて解説いたしました。

以下を参考に、あなたのマイホームを想定しながら見てみましょう。

 

新築の一戸建てを購入する場合

 

区域内の土地を購入し、擁壁や排水等のインフラを一から設置する場合は、土地や建築費用のほかに造成用の費用が多くかかります。

また、建築する前には開発許可を得てから、地盤の改良や整地等を行うので、必然的に工期は伸びてくるでしょう。

実際に掛かる金額や工期については、購入した土地の状況によるので、専門家に相談しながら、どれくらいの期間や金額がかかるのか目安を理解して家づくりの計画をたてましょう。

 

中古の一戸建てを購入する場合

 

必ず『検査済証』の確認を行いましょう。

検査済証が無ければ、役場の窓口で問い合わせてみることで、知ることができます。

仮に、擁壁を設置したのが数十年前となると劣化がすすみ安全性面で不安が残ることも。

老朽化した擁壁は崩れてしまう可能性があるため、行政指導により擁壁の再認可を受ける必要がでてくるのです。

もし、工事が必要となれば、多額の金額を支払うハメに。

できれば、書面の情報だけでなく、実際に本物を見て安全性を確かめることをおすすめします。

 

分譲地で一戸建て住宅を購入する場合

 

規制区域内において、すでに分譲地として販売されているのであれば、擁壁や排水等のインフラ整備は完了しているといえます。

念のために区域内に所属してるかどうか、検査済証の書類にて確認してみましょう。

分譲地の場合、不動産会社が販売前に造成工事を行った後に販売することが多いですね。

一般的には、すでに提示している土地代の一部に工事費代を含めた販売価格になっているようです。

 

マンション・アパートの場合

 

新築マンション・中古アパートなど問わず、一戸建て住宅同様に検査済証を確認してみましょう。

中古の場合は、購入後すぐに造成工事が必要と判断されてしまうと、住宅購入以外に多額の費用がかかってしまうことになります。

検査済証と目視での確認をしっかりと行うことで、災害に強い建築物と判断できるでしょう。

 

まとめ

 

宅地造成工事規制区域にはさまざまな規制があることをお分かりいただけたでしょうか。

宅地造成等規制法に基づき、検査を受けて建てられる住宅の安全性は高いです。

しかし、大きなデメリットもあります。

  • 割高
  • 工期が長い
  • 資産価値がない

日本は山と川と海が近い島国なので、宅地造成工事規制区域は全国的にそう珍しくはありません。

しかし、多額の金額を要するからこそ、土地や建物の価格だけでなく、周辺の環境を理解し、追加費用がないのか精査する必要があります。

 

長い目で見て、土地に将来性があるのかを専門家を交え、しっかりと計画を立てることが重要です。

聞きなれない言葉が多い、不動産関連ですが、しっかりと知識をつけ悔いのない家づくりをしましょう。

 

くれぐれも、マイホーム作りは慎重に…

 

 

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ライター紹介 ライター一覧

和田光代

和田光代

建築マニアなライター。
一眼レフ片手に旅行するのが趣味。

世代を超えて愛され続ける家とは?をテーマに
建築について勉強中です。

一戸建て、マンション、アパート、団地などへの7回の引っ越し経験から、
居心地の良い家づくりを提案します♪

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