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長期優良住宅の認定基準とは?減税メリット&デメリット、申請方法を解説

 2021/09/02 新築
 

家に関する補助金や減税のことを調べていると「長期優良住宅」という言葉を見かけることがあります。

なんとなく「性能の良い住宅のことかな?」と思っていても、認定制度なのかをきちんと理解できていない人も多いですよね。

この記事では、長期優良住宅とはどのようなものなのか、認定基準、メリット・デメリット、申請方法まで徹底的に解説していきます!

長期優良住宅について理解し、ぜひ新築マイホームに取り入れてみてください。

 

「長期優良住宅」とは?認定基準

長期優良住宅とは、「長期間、安心・快適に暮らすことのできる家」という国からお墨付きをもらっている住宅のことをいいます。

一定の基準をクリアすることで、所管行政庁(地域の建築確認申請を行う公共団体)へ認定申請することが可能です。

具体的にどのような認定基準があるのかを解説していきます。

 

劣化対策

数世代にわたり、住宅の構造躯体が使用できること

建物の構造躯体が100年継続使用するための対策がとられているかが審査のポイントです。

構造が何で作られているかによってその基準は以下のように異なります。

<木造>

  • 床下・小屋裏に点検口を設置
  • 床下空間の有効高さ330mmを確保

<鉄骨造>

  • さらなる防錆措置または木造と同様の措置

<RC造>

  • 水セメント比を5%低減または厚さ1cm増加

 

耐震性

極めて稀に発生する地震に対し、継続利用のための改修の容易化を図るため、損傷のレベルの低減を図ること

長期優良住宅は、ごく稀に発生する大きな地震があっても壊れない強い家でなければいけません。

建築基準法の耐震基準の1.25倍の耐震性である「耐震等級2」以上が条件となります。

また、倒壊を防止するなどの措置も必要になります。

 

 

メンテナンス

構造躯体に比べて耐用年数が短い内装・設備の維持管理がしやすいこと

内装や水道管などの設備は、10年〜20年使っていると劣化するため、定期的にメンテナンスを行う必要があります。

そういったときに簡単にメンテナンスができるかといった点も長期優良住宅に認定されるための重要なポイントになってきます。

 

リフォーム

ライフスタイルの変化に応じて間取りの変更がしやすいこと

長く住んでいると、どのようなご家庭でもライフスタイルが変わってきます。

住人の人数や年齢に合わせて、リフォームできるように備えておくことが大切です。

中でも、配管・配線が簡単にできる天井の高さを確保していることが重要視されます。

 

バリアフリー

将来のバリアフリー改修に対応できるよう共用廊下等に必要なスペースが確保されていること

将来、家族の誰かが車椅子で生活することになる可能性も考えられます。

家を建てる段階で、段差を少なく設計しておくことや、廊下や出入り口が車椅子で通りやすい幅にリフォームできるように計画しておくことが大切です。

 

省エネルギー対策

必要な断熱性能等の省エネルギー性能が確保されていること

断熱性や気密性が高く、省エネな家であることが長期優良住宅の基準のひとつです。

省エネ対策は住み心地や家計に直結する部分でもあるため、長期優良住宅に限らず取り入れることをおすすめします。

 

 

維持保全計画

建築時から将来を見据えて、定期的な点検・補修等に関する計画が策定されていること

家を長持ちさせるため、少なくとも10年に一度は家に対応した項目の定期点検を行います。

内容や時期の計画をきちんと立てていきましょう。

点検した結果、必要に応じて補修・メンテナンスをしておくと、安心・安全に暮らすことができます。

 

周辺環境

良好な景観の形成、その他の地域における居住環境の維持及び向上に配慮されたものであること

家を建てる地域が、住みやすい環境であるかどうかも長期優良住宅の大切な要素の一つです。

いくら素敵な家を立てたとしても、周りの住環境が良くなければ住み続けることができませんよね。

また、家を建てる地域に、地区計画や景観協定などがある場合は、建てる住宅もそれらに従ったものでなければいけません。

 

面積

良好な居住水準を確保するために必要な規模を有すること

快適な生活のためには、ある程度の広さが必要です。

一戸建ては75㎡以上、マンション等の共同住宅は55㎡以上という基準が設けられています。

嵯峨根
この基準は、地域によって異なる場合があります。

 

長期優良住宅のメリット

さまざまな認定基準のある長期優良住宅。

条件をクリアし、認定を受けることができれば、補助金や税金、ローン金利の優遇など、多くの金銭的な恩恵を受けることができます。

 

住宅ローン控除の幅が広がる

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、マイホーム購入のさいに条件を満たすと受けられる控除です。

10年間(入居時期によっては13年間)、年末の住宅ローン残高の1%が所得税・住民税から控除されます。

長期優良住宅は、控除の対象になるローンの借入額が優遇されています。

<一般的な住宅>

  • 控除対象の上限額:4,000万円
  • 最大控除額:40万円 / 年

 

<長期優良住宅>

  • 控除対象の上限額:5,000万円
  • 最大控除額:50万円 / 年

 

 

不動産取得税の減税

不動産取得税は、都道府県に支払う地方税で、家を建てたときや取得したときに一度だけかかる税金です。

不動産取得税の税率は、原則【固定資産税評価額×4%】ですが、期限付きの軽減措置を利用することで【固定資産税評価額×3%】になります。

また、さらに要件を満たしている場合は、以下の金額分の控除を受けることが可能です。

<一般的な住宅>

  • 控除額:1,200万円

<長期優良住宅>

  • 控除額:1,300万円

 

すなわち、長期優良住宅の不動産取得税の計算式は、【(固定資産税評価額-1,300万円)×3%】となります。

 

固定資産税の減税

住宅を新築する場合、建物にかかる固定資産税が、一定期間、2分の1まで軽減されるという制度があります。

長期優良住宅の場合、一般住宅に比べて減税される期間が長くなるというメリットがあるので確認しておきましょう。

<一般的な住宅>

  • 一戸建て:3年間
  • マンション等:5年間

<長期優良住宅>

  • 一戸建て:5年間
  • マンション等:7年間

 

投資型減税制度の利用

投資型減税制度は、住宅を自己資金(現金)のみで取得する人を対象とした減税制度です。

投資型減税は、長期優良住宅の認定を受けるための性能強化に使った費用のうち10%が控除されます。

性能強化に必要な費用の上限は650万円と決められているため、その10%の65万円が最大控除額になります。

 

登録免許税の税率減

家を取得したときには、所有権の保存登記や、所有権の移転登記を行います。

このときにかかるのが登録免許税ですが、長期優良住宅は一般住宅に比べてその税率が低くなるというメリットがあります。

<一般的な住宅>

  • 保存登記:0.15%
  • 移転登記:0.3%(一戸建て)

<長期優良住宅>

  • 保存登記:0.1%
  • 移転登記:0.2%(一戸建て)

 

ローン金利の優遇

長期優良住宅は、全期間固定金利商品の「フラット35」で住宅ローンを借り入れする場合、「フラット35S」でよりお得な金利優遇制度を受けることができます。

「フラット35S」は、借り入れを申し込んだ人が、省エネ性や耐震性などの質の高い住宅を取得する場合に、一定期間金利を引き下げる制度です。

フラット35Sの金利プランには、A、Bの2種類があります。

長期優良住宅に認定されている場合は、より優遇される金利プランAが適用され、10年間ものあいだ金利が引き下げられます。

 

地震保険料の割引

長期優良住宅は、高い耐震基準をクリアしているため、地震に関する保険料が割引されます。

耐震等級に応じた割引率が適用されるので、大きなメリットといえるでしょう。

たとえば、損保ジャパンの場合、耐震等級3の住宅は50%引き、耐震等級2の住宅は30%引など、耐震等級に応じた割引率が適用されます。

 

補助金を受けられる

長期優良住宅の新築時には、「地域住宅型グリーン化補助金(長寿命型)」を受けられる可能性があります。

  • 地域での木造住宅の生産体制の強化
  • 環境負荷の低減

地域型住宅グリーン化補助金とは、上記二つの目的のため、省エネルギー性や耐久性に優れた木造住宅を新築する場合に交付されるものです。

ちなみにこの制度は、申請手続きなどはすべてハウスメーカーが行うため、住宅の購入者が行う手続きは特にありません。

補助金は申請したハウスメーカーに交付されるので、施主は間接的に補助金を受け取ることになることを覚えておきましょう。

嵯峨根
新築を検討している人は、ハウスメーカーに補助対象になるか確認してみてくださいね!

 

 

付加価値を付けられる

長期優良住宅は、国から「長期間、安心・快適に暮らすことのできる高性能な家」であることが認定されています。

なんらかの理由でマイホームを売却することになったとしても、長期優良住宅であることは大きなアピールポイントになります。

嵯峨根

売却時にスムーズに提出できるよう、長期優良住宅に関する書類はしっかりと保管し、忘れないようにしておきましょう!

 

長期優良住宅のデメリット

税制優遇や補助金など、多くのメリットがある長期優良住宅ですが、一方デメリットも存在します。

 

着工時間が長くなる

長期優良住宅は、家の性能を上げるために通常の住宅に比べて1週間〜1ヶ月、場合によってはそれ以上の時間がかかる場合があります。

その理由は、所管行政庁(地域の建築確認申請を行う公共団体)による長期優良住宅の認定をもらってから着工する必要があるためです。

所管行政庁からの審査期間を短くすることはできませんが、認定書類の作成や手続きをスムーズに行うことで着工するまでの期間を短くできるケースがあります。

嵯峨根
長期優良住宅の建築経験が豊富で、ノウハウを持っている会社を選ぶとスムーズにことが運びやすくなります。

 

建築金額が増える

認定基準を満たした家を作るためには、グレードの高い建材や設備、複雑な建築構造のほか、工事の期間が長くなることで人件費もかかってしまいます。

質の良い家を建てるぶん、建築コストが上がることは覚悟しておかなければいけません。

 

申請費用がかかる

長期優良住宅の審査にかかる費用は、所管行政庁によって異なりますが、5〜6万円ほどかかります。

認定申請書などの書類関係は建築会社に作成してもらうため、その手数料も含むと20〜30万円かかるのが一般的です。

 

定期メンテナンスが必要

長期優良住宅は、その認定基準にもあるとおり、定期メンテナンスが必要です。

着工前に提出した「維持保全計画」の計画に沿って点検・メンテナンスを行いましょう。

この点検とメンテナンスを怠ってしまうと、長期優良住宅の認定を取り消されることもあるので注意です。

 

嵯峨根
当然ですが、安全・快適に暮らすためには一般的な住宅であっても点検・メンテナンスは必須です。

デメリットの一つに挙げてみましたが、必要経費と捉えるのが良いでしょう。

 

長期優良住宅の申請方法

実際に長期優良住宅の申請をしたい場合、どういった手順で長期優良住宅の申請を行えばよいのでしょうか。

順を追って説明します。

 

  • 着工前に所管行政庁へ申請
  • 登録住宅性能評価機関へ事前審査を依頼する
  • 登録住宅性能評価機関に審査してもらう
  • 登録住宅性能評価機関から「適合証」をもらう
  • 所管行政庁へ「適合証」を提出し、認定申請を行う
  • 所管行政庁が審査する
  • 所管行政庁から認定通知書を受けとる

 

ポイントは、着工前に所管行政庁へ申請を行うことと、登録住宅性能評価機関から「適合証」を受け取ることです。

登録住宅性能評価機関とは、国土交通省の登録を受けたうえで、住宅をの品質や性能などの技術的な審査を行っている機関のことです。

所管行政庁から認定通知書を受け取ることができたら、着工となります。

 

▶まとめ

長期優良住宅は、丈夫で長持ちする高性能な住宅です。

減税や控除、補助金など、さまざまな金銭的なメリットがあるうえ、売却時の付加価値にも繋がります。

いつまでも家族が安心して暮らせる理想のマイホームとして、長期優良住宅をぜひ検討してみてください。

 

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嵯峨根 和正

嵯峨根 和正

おうちの悩み.com 編集長
株式会社ライフプラスハウス 代表取締役
株式会社ドレメ 取締役

生活が豊かになる家づくりをテーマに、新築住宅のご提案をしています。
おうちの悩み.comでは、住宅会社しかしらない情報や現場の生の声なども含め、おうちに関するお悩みを解決して頂くきっかけとなる記事をお届けします!


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