子どもの可能性にふたをするしつけ方法が判明!あなたは大丈夫?
あなたは子どもの「しつけ」について悩まれたことはないですか?
厳しく叱るべきなのか、優しく諭すべきなのか・・・。
「しつけ」についてのマニュアルがないので、各家庭でしつけのスタイルは違います。
しかし、マニュアルがないということは、個性を伸ばすしつけができる反面、間違ったしつけをしてしまうこともあるということです。
一歩間違えると、こどもの可能性を潰してしまうことがあります。
子どもの人格形成には“育った環境”が50%、“生まれ持った気質”が50%影響していると言われています。
家庭環境が子どもの将来に与える影響はとても大きいです。
この機会に、正しいしつけについて一度考えてみてください。
叱るとは?
まず、叱るとはどういうことか、ちゃんと意味を理解できていますか?
叱るとは「相手のことを認めた上で、ある行為を改善させる為に相手に意思を伝えること」です。
子どもの考えに共感した上で、一緒に問題を解決していこうという立場でいると、子どもは“自分は理解してもらっている”と感じます。
まずは子どもの考えを「聴く」、そして「共感する」、それから親の「意思を伝える」ということです。
感情的に、一方的に怒鳴ることを「叱る」と勘違いしている親が大変多いのですが、感情的に怒鳴るのは、恐怖での支配です。
それは「しつけ」とはほど遠いことだと理解してください。
「早くしなさい」の言葉には意味がない?
着替えや手洗い、食事など、待っていたらいつまでたっても終わらない。
着替え始めたとしても、ふざけて裸で走り回ったりして…。
こんな時は感情的になって「早くしなさい!」とついつい怒鳴ってしまいます。
しかし、自分の子どもの頃を思い出してみました。
親から催促されると、イラっとしてやる気がなくなりませんでしたか?
今からやろうと思っていたタイミングで言われたりすると最悪です。
また、自分が集中している時に、突然親に違うことをするように急かされたら腹が立ちます。
「早くしなさい」と言うことは、子どもを苛立たせるだけでなく子どもの自主性を奪ってしまうことも考えられます。
子どもにとってマイナスでしかないのです。
子供は抽象的な表現が理解しづらいので、具体的に指示をしてあげることが大切です。
例えば、時計の針を指さして、「長い針が6のところに来たら着替えようね」などと声かけをしてみてください。
ただ急かされるよりも自分の行動が頭の中でイメージしやすくなり、行動を促すことができます。
子どもには禁止や催促は逆効果で、問題が起こる前に約束させると素直に納得してくれます。
ただ、親に余裕がない時は実践することは難しいです。
朝の忙しい時間はついつい「早くしなさい」と言ってしまいそうになります。
まだまだ未熟ですね。
鬼やお菓子などに頼っていませんか?
「お菓子をあげるから大人しくしていなさい!」
「言うこと聞かなかったら鬼さんが来るよー!」
ほとんどのお父さんお母さんが使ったことのある手段ではないでしょうか?
怒鳴ったりするよりも、簡単に言うことを聞いてくれますよね。
しかし、この方法がいつまで通用するのでしょうか。
これが正しい方法ではないことは、あなた自身も気づいていると思います。
子どもと本気で向き合わずに、楽な方法を選んでいると、親子の信頼関係が希薄になってしまいます。
では、怒鳴りつけて黙らせるのはどうでしょうか?
これは、一見すると言うことを聞いてくれたように見えますが、一方的に親の感情をぶつけているだけで、子どもの感情は無視されています。
一方的に行動をコントロールしようとすると、子どもの心は強く反発します。
また、幼い頃から感情を抑圧されることで、素直に感情を表せなくなる可能性もあります。
まずは、子どもの声を聴くことが大切です。
子どもが駄々をこねてどうしても言うことを聞かない時は、ぎゅっとしばらくの間抱きしめることで心を落ち着かせる方法も効果的です。
親が叩くと子供も叩く
「親が子どもを叩くと、子どもも叩く子になる」と聞いたことはありませんか?
日常的に親が子どもに手をあげていると、子どもは「相手がダメなことをしたら、叩いてもいいんだ」と思い込み、暴力を正当化するようになります。
日常的にとまでは言いませんが、子どもを叩いてしまう気持ちも理解できます。
全く言うことを聞いてくれない時や、ワガママの度が過ぎている時なんかは思わず引っ叩きたくなります。
でも、叩くのは感情的になっているからで、冷静に考えると叩かなくてもちゃんと伝えることができたと思うことはありませんか?
子供を叱るときは、絶対に感情で叱ってはいけません。
ついつい出てくる否定語
注意をする時、「〇〇しないで!」と否定的な言葉を使っていませんか?
「〇〇してはいけない」と思うと、意識しすぎてやっちゃうことってありませんか?
同様に、あながた否定的な言葉で注意することで、子どもに暗示がかかっている可能性があります。
例えば、「こぼさないで!」と言われた子どもは、頭の中でこぼしてしまうことをイメージします。
その結果、何も意識していなかった時よりもこぼす確率が高まるそうです。
注意をうながすときは、「〇〇しないで」ではなく、「〇〇してね」に言い換えてみてください。
「こぼさないで」ではなく、「ゆっくり食べようね」「落ち着いて食べようね」というと、こぼしにくくなります。
同じ意味でも子どもに与える印象が全く違います。
注意をする時は、子どもがプラスのイメージを持てる言葉を掛けるよう意識してください。
レッテル効果を利用する
レッテル効果とは、レッテルを貼られたその本人が、貼られたレッテルのとおりに行動するようになる心理的効果のことを言います。
子どもは特に素直で純粋なので、大人からの言葉の影響を強く受けます。
「やさしい」「頭が良い」「元気で明るい」「おもしろい」など、子どもへの願いを言葉にし、プラスのレッテルを貼ります。
すると、子どもの気持ちや行動を変える効果があると言われています。
このレッテル効果を利用した面白い事例があります。
ある高校に不良の少年がいました。
少年が廊下を歩いていると、校長先生に呼び止められ、校長室に招かれたそうです。
「君も大変だね。先生や親にも色々と言われて辛いだろう。でも、私は君に特別なものを感じているよ。君は将来必ず立派な人間になると思う。」
この校長先生の言葉は少年の心に深く刻み込まれたそうです。
その後その少年は構成し、大きな企業の社長になりました。
不思議なことに、その少年の出身高校の卒業生は大成する人が多く、大成した全員が、校長先生から個人的に呼び出され、「君は将来凄い人になると思う。」と言われた経験があると証言しています。
これは校長先生が生徒たちに対し、上手くレッテル効果を利用した結果だと考えられます。
レッテル効果は偉い立場の人に言われる程、より強い効果を発揮するそうです。
子どもにとって一番身近で偉いのは両親です。
あなたの言葉は子供に強く影響します。
しつけに悩んでいるなら、レッテル効果を上手に活用してみてください。
もちろん逆に悪い言葉かけをすると、それも現実となりますので注意が必要です。
厳しく叱るべきでない?
ここまで優しく諭すべきというような言い方をしてきましたが、もちろん厳しく叱るべき時もあると思います。
他人を暴力や言葉で傷つけてしまったり、命に関わるような危険な行為をした時などは、きつく叱らなければいけません。
しかし最近、子供に嫌われることを恐れ、きつく叱れない親も増えています。
そんな心配は不要です。
感情ではなく、愛情で叱れば、子供にはちゃんと伝わります。
絶対にあなたを嫌いになったりはしません。
私の父はとても怖い人でした。
でも父親のことは大好きで、とても尊敬しています。
昔から父親の中に絶対に曲げられない信念があることを幼いながらにも感じていました。
最もダメなことは、子供と真剣に向き合うのを避けることです。
真剣に向き合い、きつく叱らなければいけないと感じたときはきつく叱ってあげましょう。
まとめ
いかがでしたか?
しつけに正解はありませんが、何か少しでもヒントはありましたか?
子供の人格を形成する要素のうち、50%が生まれ持った気質で、残りの50%は育った環境だと言われています。
あなたが間違ったしつけをしてしまえば、子どもの可能性を潰してしまうことになります。
しつけに悩まれていらっしゃる方は、まずは子どもと向き合ってみてください。
きっとその子に合った育児スタイルを見つけることが出来ると思います。
どうすべきかわからない時は、色々と試してみてください。
少しくらい間違えてしまっても、簡単に親子の信頼関係が崩れたりはしませんので大丈夫です。
どうすべきなのか試行錯誤しながら、一緒に成長していくつもりで子どもと真剣に向き合い、子供のためを想いながら、ときには厳しく、ときには諭すように子どもを叱ります。
叱るということは、「相手のことを認めた上で、ある行為を改善させる為に相手に意思を伝えること」で、一方的にどなったり考えを押し付けることではありませんので、ここだけは絶対に間違えないでくださいね!
子どもの成長とともに、あなた自身も親として成長し、子どもが尊敬できるような親になれるきっかけになれば幸いです。