生後1ヶ月の赤ちゃんの体重は?成長の様子や生活リズムを紹介
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生まれてからの1ヶ月間は、赤ちゃんの成長がとても大きく感じられる時期です。
手足を活発に動かしたり、ママやパパの顔をジッと見つめるようになります。
ママやパパも、少しずつ赤ちゃんのお世話に慣れてくる頃です。
ママの体調も落ち着いてきて、少しずつ動けるようにもなります。
しかし、慣れてきたといっても油断をしてはいけません。
新生児期よりは少し安定しますが、まだまだ病気やお世話に注意が必要な時期です。
今回は、生後1ヶ月の赤ちゃんの特徴やお世話の注意点、かかりやすい病気についてお話します。
体がどんどん大きくなります
出生時から1ヶ月ほどで体重が1キログラム前後増え、頼りなかった赤ちゃんの体が徐々に丸みを帯びてきます。
・男の子
体重 3.53〜5.96kg
身長 50.9〜59.6cm
・女の子
体重 3.39〜5.54kg
身長 50.0〜58.4cm
この時期の成長には個人差が大きく現れます。
母子手帳の成長曲線でその子なりのペースで上昇カーブを描いていれば心配はありません。
少しずつ授乳のリズムができてきます
母乳は吸わせているうちに出るようになります。
この頃になると、赤ちゃんの吸う力がつき、ママのおっぱいもよく出るようになるので、一度にまとめて飲めるようになります。
そのため、授乳のリズムが2〜3時間おきになる子が増えてきます。
体重5キログラム前後の赤ちゃんで1日約840ミリリットル程の母乳を飲みます。
授乳回数は7〜8回程度です。
個人差がありますので、基本的には欲しがったらあげてください。
授乳のリズムができあがるまでもう少しです。
パパや周りの協力を得ながら乗りきりましょう。
起きている時間も長くなります
寝てばかりだった赤ちゃんも、だんだんと長い時間起きているようになります。
多くの赤ちゃんは3〜4時間おきに寝るようになります。
赤ちゃんによってはなかなか寝付けず、寝ても睡眠が浅くすぐに起きてしまう子もいます。
反対に、気付くと一人で寝てしまっていて長く眠る子もいます。
個人差が大きいので、たくさん眠っても、あまり眠らなくてもそれほど気にする必要はありません。
赤ちゃんのペースに合わせましょう。
生後1ヶ月の赤ちゃんの特徴
赤ちゃんの成長は個人差が非常に大きいので、ここからご説明する内容や、育児本などに書かれていることはあくまでも目安として理解してください。
大切なことは、周りと比べず、赤ちゃんをしっかりと見てあげることです。
排泄の特徴
新生児の頃は、うんちやおしっこを体内にためておけず、ひっきりなしにおむつを交換する毎日でしたが、生後1ヶ月になるとある程度長くためておけるようになり、少しずつまとめて排泄出来るようになります。
うんちの形状も、だんだん水っぽさがなくなり、ミルクを飲んでいる赤ちゃんの方が硬めで、母乳を飲んでいる赤ちゃんの方がゆるめになります。
うんちの色は黄色から緑色をしていて、白いぶつぶつが排泄されることもよくあります。
これは、「顆粒便」と呼ばれていて、腸で吸収されなかった脂肪分やカルシウムがそのまま出てきたものなので心配いりません。
消化吸収が未発達な生後3〜4ヶ月位まではよく顆粒便が見られます。
この頃の赤ちゃんは満腹感がまだわからないため、必要以上に飲み過ぎてしまうこともよくありますが、そうするとぶつぶつが増えます。
視力や聴力の発達
ママやパパが近づくとジッと見つめたり、光を見つめたり、視力が発達してきて、動くものを追う「追視」が出来るようになってきます。
また、声をかけたり、音の出るガラガラなどを振ると、泣き止んだり、ジッと聞いているような、聴力の発達の様子も見られるようになります。
動作の成長
仰向けで顔を左右に動かせるようになり、うつ伏せでもあごを少し持ち上げられるようになります。
手足をよく動かすようになりますが、まだ意識的に動かすことは出来ません。
顔に布や布団などがかかると取ることが出来ないので、窒息などに注意が必要になります。
ママやパパと一緒のお風呂も大丈夫
1ヶ月検診で医師から許可が出たら、ママやパパと一緒のお風呂に入れるようになります。
ただし、お湯の温度はぬるめの38〜39度にし、時間も短めにします。
遅くても20時頃までに入浴中するように心がけましょう。
お風呂の前に、バスタオルや着衣、おむつなどを準備して、入浴後は早めにお手入れを済ませて洋服を着せてあげましょう。
季節により、湯冷めしたり、のぼせてしまう場合もあります。
また、赤ちゃんの肌は敏感なのでお風呂上がりに保湿クリームなどでしっかりケアしましょう。
外気浴を始めましょう
生後1ヶ月を過ぎたら、天気の良い日に外気浴を始めましょう。
日差しが強く暑い時期は、直射日光が当たらないように注意してください。
また、冬場はしっかりと防寒をして、なるべく日が出ている時間帯に外気浴をします。
あまりに風が強い日や黄砂の警告が出ている日などは控えましょう。
初めは窓を開け、赤ちゃんを外の空気に触れさせることから始め、徐々に慣らします。
慣れてきたら、庭先や玄関へ赤ちゃんを抱っこして出るのもいいですね。
最初は5分位から始めて、少しずつ時間を伸ばしていってください。
かかりやすい病気や注意したいこと
生まれて1ヶ月の赤ちゃんは、ママからもらった抗体で守られていますが、まだまだ防衛機能は未熟です。
また、新生児期に比べると、体つきがしっかりしてくるためにママやパパも気が緩んでしまい、思わぬ事故が発生してしまう場合もあります。
ママやパパも疲れてしまって休みたいかもしれませんが、赤ちゃんはまだまだ一人では何も出来ません。
赤ちゃんのペースに合わせてお世話をし、事故などの発生を徹底して防ぐよう心がけてください。
乳児湿疹
赤ちゃんの肌は敏感で、肌トラブルも多くあります。
顔や胸元、顎下、首や頭の生え際などに湿疹が出来やすいです。
他にも赤ちゃん独特の体つきによる、皮膚と皮膚の重なりあった部分にも湿疹ができやすいので、こまめにケアしてあげてください。
乳児湿疹は、赤ちゃんニキビと呼ばれていて、生後1ヶ月がピークになります。
また、赤く現れる湿疹は脂漏性湿疹(しろうせいしっしん)と呼ばれていて、生後数週間から生後4ヶ月位までの多くの乳児に現れます。
赤ちゃんは皮脂の分泌が盛んで、皮脂や汗がたまって皮膚が汚れやすい状態にあるうえに、皮脂の出口となる毛穴が未発達で詰まりやすいことが原因です。
アトピー性皮膚炎との見分けが難しいのですが、脂漏性湿疹はかゆみが少なく、赤ちゃんもあまりぐずったりしません。
石鹸で優しく洗い、押さえるようにバスタオルで体を拭いたら、保湿クリームでケアをしてあげてください。
生後1ヶ月の赤ちゃんは、夏場に限らず冬場でも着せすぎや暖房のききすぎで汗疹になる場合もよくあります。
汗をかいたらこまめに拭き取り、着替えなどをして清潔に保ってください。
痙攣(けいれん)
赤ちゃんが痙攣するのは大変危険な状態ですので、すぐに医師に診察してもらってください。
痙攣は症状別に6つにわけられます。
身体全体が一つの塊になったように突っ張ってしまう痙攣です。
手足がピンと伸び、身動きが取れない様子が見られたら強直性痙攣の可能性があります。
間代性痙攣
少しわかりにくい表現になってしまいますが、筋肉がピクピクしたり、ガクガクします。
一定のリズムで筋肉が収縮を繰り返し、ぐったりした様子になるのが特徴です。
強直・間代性痙攣(大発作)
初めは強直性痙攣の、体が突っ張って身動きが取れない症状が出ます。
その後数十秒ほど経つと、ピクピク・ガクガクといった間代性痙攣の症状へと変わります。
ミオクローヌス発作
大人でも寝ているときにビクっと身体が動くことがありますが、その現象を「入眠時ミオクローヌス」と言います。
まるで身体に電気が走ったように、ビクっと動きます。
この急にビクっと動く様子が短時間に数回見られたら、ミオクローヌス発作と呼ばれる痙攣の可能性があります。
欠神(けっしん)発作
欠神発作はてんかんという病気を持つ人によく見られる症状です。
意識障害を起こして急に動作が止まり、反応がなくなります。
その後ピクピクと痙攣することがあります。
痙攣重積(じゅうせき)
30分以上痙攣が継続したり、頻繁に痙攣を繰り返す状態を痙攣重積といいます。
大変危険な状態で、神経細胞に障害が起こり、後遺症が残ってしまうこともあります。
最悪の場合死に至るため、早期の治療が必要です。
オムツかぶれ
うんちの回数が多い赤ちゃんは、頻繁にオムツかぶれしてしまいます。
うんちは肌への刺激が強いので、できるだけ早くオムツを交換してあげてください。
かぶれがひどい場合は、拭かずにぬるま湯で洗ってあげましょう。
皮膚が剥けるほどひどい場合は医師に診察してもらってください。
鼻がふがふがする
赤ちゃんの鼻は、鼻の奥が狭いためにふがふがしてしまいます。
母乳やミルク中にもふがふがして心配になりますが、機嫌がよければ心配することはありません。
息がぜろぜろする
赤ちゃんがたまにぜろぜろする程度であれば問題ありませんが、母乳やミルクの飲みが悪くなるほどひどい場合は、病気の可能性があるので医師に診察してもらいましょう。
窒息
生後1ヶ月の赤ちゃんは、無意識に手足が動いたり、顔が左右に動いたりします。
そのため、赤ちゃんの寝ている周りに布や布団、洋服やタオルといったものが赤ちゃんの顔にかかってしまう場合があります。
まだまだ赤ちゃんは顔にかかったものをどかすことは出来ません。
赤ちゃんの寝ているスペースに物を置かないように最大限の注意をしてください。
1ヶ月検診は育児の相談の場所でもあります
出産した病院で、赤ちゃんの成長の様子や健康状態を確認する1ヶ月検診があります。
気になることを事前にメモするなどして、色々と医師や助産師に積極的に相談してください。
もうすぐ始まる予防接種のスケジュールについても相談できます。
赤ちゃんを守るために、1才までに受けておきたい予防接種はたくさんあります。
医師に相談して一緒にスケジュールをたてましょう。
同時接種出来るワクチンもあるので、効率よくスケジュールをたててくれます。
生後2ヶ月から受けられるものがあるので、赤ちゃんのためにもなるべく早く接種しましょう。
あっという間の1ヶ月を大切に
慣れない赤ちゃんのお世話に、バタバタと毎日が過ぎていき、あっという間に新生児期が終わり、気付けば生後1ヶ月になっていたという方も多いのではないでしょうか?
ママやパパの疲れがつらい時期ですが、無事に生後1ヶ月を迎えられた事に感謝してお祝いしてあげてください。
赤ちゃんはまだまだ小さく、ママやパパは不安な事がたくさんあると思いますが、1ヶ月検診の際に積極的に相談しましょう。
成長には個人差が大きく現れます。
成長が早いのも遅いのも赤ちゃんの個性ですので、あまり基準値や周りと比較し過ぎる必要はありません。
めまぐるしく成長する赤ちゃんの、一瞬一瞬を大切にしてください。