スマホを持たせるのはいつから?悪影響やトラブルから子供を守る!
スマホを持っている小学生や中学生をよく見かけます。
歩きながらスマホをしている子や、スマホ片手に友だちとワイワイ談笑している子どもたち。
幼い子どもを持つ親としては、「いつから子どもにスマホを持たせるべきか」ということは、とても悩ましい課題です。
子どもとの連絡手段や位置情報の確認にも有効な役立つツールではありますが、同時に、子どもに悪影響を与える危険性も潜んでいます。
悪影響を考えると、「高校生になるまでスマホ禁止!」と決めてしまいたい思いですが、今やスマホは友だちとのコミュニケーションに欠かせないツールとなっており、子どもの気持ちを考えると簡単には決められませんよね。
スマホが子どもに与える影響やトラブル、そして、それらを未然に防ぐための対策をご紹介いたします。
子どもにスマホを持たせることを検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
いつからスマホを持ってる?
内閣府が行った「平成28年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」によれば、スマホや携帯を利用している割合は、小学生で約5割、中学生でも約6割、高校生では9割以上に達しています。
青少年のスマートフォン・携帯電話の所有・利用状況
参照:内閣府「平成28年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(速報)」
小学生ですでに2人に1人の割合で、スマホや携帯を持っているんですね!
親が子どもの行動を把握しておくためであったり、緊急時の連絡手段として持たせておきたいという考え方も多いようです。
また、スマホは高いイメージですが、今では月1000円ほどの「子ども向け格安スマホ」や「スマホ学割プラン」などもたくさん出ていますので、この所持率には納得出来ます。
子どもたちはインターネットを何に使う?
子どもがどのようにスマホや携帯を使っているのか、親がきちんと把握することはなかなか難しいですよね。
とりわけ心配なのが、スマホでのインターネット利用です。
インターネットは便利である反面、様々な危険も潜んでいます。
子どもたちのインターネット利用内容を見てみましょう。
青少年のインターネット利用内容
参照:内閣府「平成28年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(速報)」
この調査結果によれば、
高校生では、コミュニケーション、動画視聴、音楽視聴
中学生では、動画視聴、ゲーム、コミュニケーション
小学生では、ゲーム、動画視聴
が上位を占めています。
どの年代でも、動画視聴がそれぞれの上位に上がっていますね。
親としては、子どもたちが「どのような動画を観ているのか」「有害なものではないか」など心配になります。
自分のスマホを持っていると、インターネット利用は大変身近なものになり、スマホを持たせるということは、常にリスクと隣り合わせな状況に子どもを置くことにもなります。
スマホが子どもに与える影響やトラブル
現在、スマホが子どもたちに与える影響は深刻化しています。
また、スマホを介して子どもたちがトラブルや犯罪に巻き込まれる事件も増えています。
スマホによるトラブルの例をご紹介します。
スマホ依存症
早い子では小学生でスマホ依存症となってしまう子もいます。
スマホ依存症を含めたネット中毒は、脳レベルで異常が起こるため、簡単に抜け出せるものではありません。
いったん重症化すると、いくら使用を止めさせようとしても、子どもは理性のコントロールが不可能になり、暴力暴言や不登校、最悪の場合は自殺に至るケースもあります。
睡眠障害
スマホの光(ブルーライト)の浴び過ぎは目に負担をかけるだけでなく、自律神経が乱れて睡眠障害を引き起こすことがあります。
睡眠の質が悪くなると、免疫力が低下してさまざまな病気の引き金にもなりかねません。
コミュニケーション能力の低下
人対人で話す機会が減り、コミュニケーション力が身に付かなくなる危険性があります。
画面上だけでやり取りすることが増えるため、平気で人を中傷したり、人を思いやる意識が低下したりすることにつながるかもしれません。
スマホ課金による高額請求
子どものスマホ利用において、高額な請求が発生する「子どもの課金トラブル」が増えています。
親のクレジットカード情報が登録されているスマホで、子どもがゲームのアイテムを大量に購入してしまい、後日、クレジットカードの引き落とし口座から身に覚えのない高額の引き落しに気がついた、といった事例が発生しています。
有害サイトによる影響や被害
有害サイトとは一般的に、アダルトサイトや出会い系サイト、暴力画像などを集めたサイト、他人の悪口や誹謗中傷を掲載したサイトなどのことを指します。
有害サイトは、子どもの興味を刺激して後戻りできないほどのめり込ませてしまう危険があります。
親の目の届かないところで、好奇心から見てはいけない情報を見ているかもしれません。
メールを通じて顔も知らない相手と連絡を取っているかもしれません。
親が知らないうちに被害を受けたり、場合によっては加害者になったりしている、という可能性もあるのです。
学力低下
スマホなどの電子機器を長時間使用すると、記憶力、判断力、集中力、注意力などをつかさどる脳の働きがにぶくなってしまうと言います。
「学習意欲の科学的研究に関するプロジェクト委員会(東北大学加齢医学研究所・仙台市教育委員会)」によると、スマホの長時間使用は、勉強時間や睡眠時間に関係なく学力が低下する方向に作用する恐れがある、という研究結果を発表しています。
親がとるべき対策!
スマホによる悪影響や犯罪・トラブルから子どもを守るためには、親が子どもに好き勝手にスマホを利用させないことです。
18歳未満はスマホの契約者になることはできませんから、親が契約者なのです。
子どもにスマホを与える前に、付属機能やアプリを利用して必要な制限を設定しましょう。
アプリのインストールと課金を制限
iPhoneの場合 [アプリのインストールと課金を無効にする]
1. ホーム画面上にある「設定」とタップして、「一般」から「機能制限」を選択します。
2. 「機能制限を設定」をタップして、パスコードを入力します。
3. 「インストール」と「App内での購入」をオフにして完了です。
Androidの場合 [パスワードなしには、絶対に購入ができないようにする]
1. Google Playストアアプリを開き、左上にある「メニューアイコン」を選択します。
2. 「設定」をタップして、「購入時にパスワードが必要」を選択します。
3. 「この端末でのGoogle Playからのすべての購入」を選択します。
4. Googleで設定しているパスワードを入力して「OK」をタップして完了です。
フィルタリングの活用
フィルタリングとは、インターネットなどで、未成年にふさわしくない有害な内容のウェブサイトにアクセスできないようにすることです。
フィルタリングには、以下4つの方式があります。
1.ホワイトリスト方式
有害でないサイトのみをリストにして、そのリストに掲載されていないサイトへのアクセスを制限する。
2.ブラックリスト方式
有害なサイトをリストにして、そのリストに掲載されていないサイトへの閲覧を許可する。
3.全文検索方式
ページを表示する前に、その内容をチェックし有害な情報と判断した場合、表示を遮断する。
4.レイティング方式
ウェブサイトに対して、「アダルトサイト」「出会い系サイト」などのラベルにより格付けをし、それに基づいて制限をかける。
各携帯電話会社が提供するフィルタリングを利用すれば、子どもの年齢に応じたレベル設定や、カテゴリー別の閲覧可/不可の選択が可能です。
ただし、無線LAN(Wi-Fi)を使用している場合は、フィルタリングは機能しないこともあるので、有害なサイトへのアクセスを総合的に遮断するフィルタリングアプリの導入をオススメします。
中には有料アプリもありますので、説明をよく読んで、必要に応じて導入してください。
アプリを使って使用時間を制限
「1日何時間しかゲームアプリは使えない」、「何時~何時までは電話機能以外使えない」といった使用制限の設定ができます。
<フィルタリング&時間制限アプリ>
i-フィルター
ファイナルスマホセキュリティ
Yahoo!あんしんねっと
ミマモール
子どもセキュリティFilii
まもるゾウ
ノートンファミリー
スマホはオワリー
我が家の”スマホルール”をつくろう!
子どもにスマホを買い与える前に、家族でスマホ使用についてのルールを必ず決めておきましょう。
親子で話し合い、お互いに納豆した上で決めていくようにしましょう。
子ども自身に決めさせるのもいいかもしれませんね。
ルールといっても、それ自体に強制力はないので、守れないことが出てくることは想定しておかないといけません。
ルールに従えないなら、スマホを取り上げるという厳しい態度を示しましょう。
子どもを犯罪被害から守るためには、それくらいきぜんとした態度でいることも必要ではないでしょうか。
スマホルールの例)
ロック解除パスワードは一緒に決めたものを使用
食べながら、歩きながら、~ながら使用はしない
勉強中は親に預ける
家族で一緒にいる時は家族とのコミュニケーションを優先する
知らない人とはつながらない
夜9時以降は使用しない
就寝時は親の部屋に置く
ルールを守れなかった場合は解約する
まとめ
まだ判断力が十分でないうちから、子どもが自分のスマホを持つようになる時代です。
私自身、1人の親として子どもにスマホを持たせることが、正直とても怖いです。
買い与えることになった場合は、親の手でしっかりと管理して子どもを危険から守らなければなりません。
親の世代よりも子どもは抵抗感なく新しい技術を使いこなします。
理解や知識がなければ問題に対する対策を取ることが難しくなるので、親も新しい技術を学んでいく必要があります。
また、歩きスマホや食事中のスマホといったスマホのマナーに関しては、親が正しい手本とならなければなりません。
私も、テレビを見ながら~とか、子どもと遊びながら~など、無意識のうちに“ながらスマホ”をしてしまっていることがよくあります。
子どもにさせたくないことは親がしないように、日頃から気をつけないといけませんね。