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うちの農地はいくらで売れる?「都道府県別」の相場価格と税金の控除を徹底解説!

 2019/06/14 不動産
 

農業の引退を考えたり、相続した農地を売却したりするとき、気になるのは「うちの農地はいくらで売れるのか?」ということですよね。

現在、日本では農業を営む人口が減少しています。

農地としての需要は年々減っているため、宅地と比較して売買価格は安くなります

農地の価格は、地域や土壌の状態などによって異なり、同じ耕作面積であっても売却価格には大きな差が出ます。

実際に査定してみないと分からないものではありますが、売却前にざっくりとした相場を把握しておくだけでも資金計画が立てやすくなります。

 

この記事では、農地の相場価格と農地の売却にかかる費用、税金と控除について解説します。

記事を読んで、農地の売却に役立てて頂ければと思います。

 

農地の相場価格

農地の価格は、純農業地域で24年連続、都市的農業地域では26年連続で下落しています。

  • 純農業地域・・・都市計画法で線引きされていない農村部の農業地域
  • 都市的農業地域・・・都市計画法で線引きされ、市街化調整区域に指定された都市部付近の農業地域

※市街化調整区域とは、そのエリアが「市街地化しないように調整」し、建物の建築を禁止するなどあえて田舎のままにしておく区域のことです。

価格下落の原因は、農地の買い手の減少によるものです。

では、農地は一体どのくらいの価格で取引されているのでしょうか?

 

農地の売買価格【都道府県別】

2018年の都道府県別で見た農地の平均売買価格は、以下のようになっています。

※10a=1000㎡=1反(田んぼ1枚)=約300坪

【単位:千円/10a】

【純農業地域】 【都市的農業地域】
北海道 247(823円/坪) 117(390円/坪) 452(1506円/坪) 490(1633円/坪)
青森 379(1263円/坪) 250(833円/坪) 977(3256円/坪) 871(2903円/坪)
岩手 629(2096円/坪) 451(1503円/坪) 1139(3796円/坪) 891(2970円/坪)
宮城 563(1876円/坪) 335(1116円/坪) 1581(5270円/坪) 1486(4953円/坪)
秋田 487(1623円/坪) 219(730円/坪) 556(1853円/坪) 384(1280円/坪)
山形 584(1946円/坪) 307(1023円/坪) 2000(6666円/坪) 1836(6120円/坪)
福島 713(2376円/坪) 442(1473円/坪) 1619(5396円/坪) 1300(4333円/坪)
茨城 614(2046円/坪) 562(1873円/坪) 902(3006円/坪) 845(2816円/坪)
栃木 723(2410円/坪) 511(1703円/坪) 744(2480円/坪) 611(2036円/坪)
群馬 1684(5613円/坪) 1573(5243円/坪) 3327(11090円/坪) 3385(11283円/坪)
埼玉 2661(8870円/坪) 3042(10140円/坪) 2651(8836円/坪) 3658(12193円/坪)
千葉 1034(3446円/坪) 1063(3543円/坪) 1757(5856円/坪) 3578(11926円/坪)
東京
神奈川 744(2480円/坪) 10880(36266円/坪) 1757(5856円/坪) 4466(14886円/坪)
山梨 2627(8756円/坪) 2698(8993円/坪) 5561(18536円/坪) 5393(17976円/坪)
岐阜 2701(9003円/坪) 2499(8330円/坪) 4651(15503円/坪) 4996(16653円/坪)
静岡 2291(7636円/坪) 1956(6520円/坪) 5471(18236円/坪) 5033(16776円/坪)
愛知 671(2236円/坪) 463(1543円/坪) 8690(28966円/坪) 8611(28703円/坪)
三重 1227(4090円/坪) 1081(3603円/坪) 4123(13743円/坪) 4252(14173円/坪)
新潟 732(2440円/坪) 432(1440円/坪) 1214(4046円/坪) 935(3116円/坪)
富山 1331(4436円/坪) 559(1863円/坪) 888(2960円/坪) 881(2936円/坪)
石川 1258(4193円/坪) 749(2496円/坪) 3236(10786円/坪) 2537(8456円/坪)
福井 2012(6706円/坪) 1339(4463円/坪) 3729(12430円/坪) 3238(10793円/坪)
長野 1620(5400円/坪) 1343(4476円/坪) 5394(17980円/坪) 4800(16000円/坪)
滋賀 638(2126円/坪) 667(2223円/坪) 1204(4013円/坪) 1063(3543円/坪)
京都 1239(4130円/坪) 884(2946円/坪) 3935(13116円/坪) 3616(12053円/坪)
大阪  5877(19590円/坪) 4869(16230円/坪)
兵庫 1486(4953円/坪) 1020(3400円/坪) 1956(6520円/坪) 1562(5206円/坪)
奈良 949(3163円/坪) 366(1220円/坪) 4778(15926円/坪) 4316(14386円/坪)
和歌山 3142(10473円/坪) 2107(7023円/坪) 5792(10306円/坪) 7600(25333円/坪)
鳥取 664(2213円/坪) 412(1373円/坪) 2216(7386円/坪) 1721(5736円/坪)
島根 549(1830円/坪) 362(1206円/坪) 739(2463円/坪) 561(1870円/坪)
岡山 1100(3666円/坪) 635(2116円/坪) 3320(11066円/坪) 2656(8853円/坪)
広島 728(2426円/坪) 369(1230円/坪) 9138(30460円/坪) 5002(16673円/坪)
山口 575(1916円/坪) 330(1100円/坪) 1500(5000円/坪) 1232(4106円/坪)
徳島 1893(6310円/坪) 1462(4873円/坪) 6052(20173円/坪) 6067(20223円/坪)
香川 2107(7023円/坪) 1004(3346円/坪)
愛媛 1545(5150円/坪) 763(2543円/坪) 5124(17080円/坪) 2832(9440円/坪)
高知 1497(4990円/坪) 768(2560円/坪) 2930(9766円/坪) 2061(6870円/坪)
福岡 1198(3993円/坪) 913(3043円/坪) 2463(810円/坪) 2253(7510円/坪)
佐賀 969(3230円/坪) 524(1746円/坪) 1029(3430円/坪) 718(2393円/坪)
長崎 925(3083円/坪) 666(2220円/坪) 1761(5870円/坪) 1217(4056円/坪)
熊本 954(3180円/坪) 605(2016円/坪) 1870(6233円/坪) 1945(6483円/坪)
大分 679(2263円/坪) 426(1420円/坪) 2010(6700円/坪) 1598(5326円/坪)
宮崎 478(1593円/坪) 379(1263円/坪) 1022(3406円/坪) 887(2956円/坪)
鹿児島 704(2346円/坪) 574(1913円/坪) 2718(9060円/坪) 1793(5976円/坪)
沖縄 890(2966円/坪) 1288(4293円/坪) 4946(16486円/坪)

全国農業会議所 平成30年田畑売買価格等に関する調査結果

全国的に見ると、北海道、東北、九州などは比較的安く、関東、東海、近畿、四国などは取引価格が高くなっています。

また、農村部にある純農業地域と都市部近郊の都市的農業地域を比較すると、都市的農業地域の価格は2~3倍高い傾向になります。

しかし、実際に取引された売買価格を坪単価で計算してみると、坪400円~36,000円までとかなりの幅があります。

これは、地域的要因の他に農地そのものの状態などが関係しているからです。

 

売却価格を決めるときのチェックポイント

農地の売却価格を決めるときのチェックポイントは、次の9項目です。

  • 土壌や土層の質
  • 耕うんのしやすさ
  • 農道の状態
  • 灌漑(かんがい)排水の状態
  • 日照、乾湿、雨量
  • 災害の危険性
  • 集落との距離
  • 集荷地との距離
  • 公法上・私法上の規制

土壌の質や農道の使い勝手、道路に接している部分がどのくらいあるか?など、農地の状態に応じて査定額を算出します。

灌漑(かんがい)は外部から人工的に水を供給することで、排水も含めた仕組みが健全に機能しているかなどが査定対象になります。

 

宅地に転用すると売却価格は高くなる!

冒頭でもお伝えしましたが、現在日本の農地の需要は非常に少なくなっています。

需要が少なければ価格は下がってしまいます。

そのため、農地ではなく宅地への転用が可能な地域であれば、転用して売却した方が高く売れます

宅地としての売却であれば、買い手の幅が広がり価格も宅地並みになるため、仲介を積極的に引き受けてくれる不動産会社も増えます。

まずは、あなたの所有する農地が転用可能かどうか、市役所の農業政策課に問い合わせてみてください。

もし、宅地への転用が可能であれば実際に査定してみることをおすすめします。

ただし、農地転用は農地法が絡んだ特殊な手続きになるので、農地の扱いに慣れた不動産会社に査定や仲介を依頼しなければなりません。

農地自体を扱ったことがなかったり、手続きが不慣れだったりすると、売却が失敗してしまう可能性もあります。

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提示される査定額や販売戦略は不動産会社によって異なるので、1社だけの査定で決めずに必ず複数の不動産会社を比較してください。

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農地売却にかかる費用

農地は売却価格が安いため、支払う費用についても把握しておくことが大切です。

売却にかかる費用は以下の通りです。

 

登記費用(登録免許税、司法書士報酬)

不動産の売却には所有権移転登記の際の登録免許税が必要になります。

また、登記申請を専門家に依頼する場合は、司法書士報酬として5万円程の費用がかかります。

農地のまま売るときは、かかる費用は登記費用のみなので格安です。

仲介手数料

転用して売却する場合で、仲介を不動産会社に依頼すると仲介手数料がかかります。

仲介手数料は宅地建物取引業法による規定です。

農地は「宅地建物」ではないため適用されず、仲介手数料の金額に決まりはありません。

しかし、一般的には通常の仲介手数料と同じ金額に設定するケースが多いです。

転用申請費用(書類発行、行政書士報酬)

農地を転用するときは、農業委員会への申請が必要になります。

申請の手続きや書類作成を行政書士に依頼するときは、行政書士報酬として15~20万円ほどの費用がかかります。

また、住民票など必要書類の発行手数料にそれぞれ数百円~数千円程度かかります。

測量、分筆費用

農地を宅地に転用する場合は、測量や分筆を行う必要があります。

測量費は面積によって異なりますが、数十万円~百万円単位になります。

造成費用

田んぼなどを宅地にするためには、地盤改良や盛り土が必要になります。

造成費用は一坪20万円前後で、面積の広い農地の場合は数百万円になります。

売却費用の中でも高額なので、造成工事の前に費用や詳細についてしっかりと確認しておいてください。

雨水放流費用

農地の転用によって、雨水を水路に流すことになる場合は行政の許可が必要になります。

費用はその地域の平均降水量などから算出するため、各地域によって異なります。

 

農地をそのまま売却する場合は、登記費用のみなので安く抑えることができます。

一方、宅地に転用して売却する場合は、仲介手数料の他に転用申請の手続きや測量費など様々な費用がかかります。

売却価格と合わせて、資金計画をしっかり立てることが大切です。

 

農地売却にかかる税金

農地を売却して利益が出ると、利益に応じた所得税を支払うことになります。

計算方法や税率を詳しく説明します。

 

農地を売却したときの譲渡所得税

不動産を売却することを譲渡といい、売却で出た利益のことを譲渡所得といいます。

譲渡所得が出ると、農地や宅地に関係なく所得税の支払いが発生します。

譲渡所得の計算式は以下の通りです。

【譲渡所得】=譲渡収入金額(売却価格)-譲渡費用(売却費用)-取得費(購入価格

実際の売却価格から、売却時と購入時にかかった諸費用を差し引いて利益を計算します。

譲渡費用には、測量費や造成費用などを含めることができます。

農地をいくらで購入したか不明なときは【売却価格×5%】を取得費として計算します。

所得税率は農地の所有期間によって異なりますが、譲渡所得に対して20%~40%です。

※2.1%の復興特別所得税が上乗せされます

【関連記事】

【不動産売却】譲渡所得とは?計算方法と知っておくべき税金の知識

 

農地を売却したときの税金控除

農地を売却したときは、譲渡所得から一定金額を差し引ける特別控除があります。

特別控除の種類と条件は以下のとおりです。

【800万円の特別控除】

  • 農地のまま売ること
  • 農用地区域内の農地を農用地利用集積計画又は農業委員会のあっせん等により譲渡した場合
  • 農用地区域内の農地を農地中間管理機構又は農地利用集積円滑化団体に譲渡した場合

【1500万円の特別控除】

  • 農地のまま売ること
  • 農用地区域内の農地等を農業経営基盤強化促進法の買入協議により農地中間管理機構に譲渡した場合

【5000万円の特別控除】

  • 行政に土地買収される場合
  • 農地が土地収用法等により買い取られる場合

国は食料自給率の低下を防ぐために、できる限り農地を残しておきたいと考えています。

つまり「農地のまま売却するなら税金を安くします」ということです。

また、国が道路を建設する目的などで土地買収された場合も特別控除の対象になります。

 

まとめ

いかがでしたか?

農地の売買価格は、坪単価400円~36,000円まで地域などによって大きな差があります。

ただ、宅地と比べるとかなり安いので、農地転用が可能な地域であれば宅地に転用して売却するのがおすすめです。

転用する場合の売却費用は高額になりますので、不動産会社とよく相談しながら資金計画を立ててください。

この記事があなたのお役に立てれば幸いです!

 

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ライター紹介 ライター一覧

嵯峨根 拓未

嵯峨根 拓未

所有資格:宅地建物取引士

初めての不動産購入や売却はわからないことだらけだと思います。
宅建士の立場から、不動産に関する正しい知識と情報をお伝えします!

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