1. TOP
  2. 不動産
  3. 不動産売却後の確定申告は必要?確定申告の手続きの流れと方法

不動産売却後の確定申告は必要?確定申告の手続きの流れと方法

家を売ると一気に収入が増えて嬉しい反面、高額な税金を徴収されるのではないか?と心配になる方も多いと思います。

後から見たことも無い税金を徴収されて払うことができず、生活が困難になる・・・なんて絶対に避けたいですよね。

  • 確定申告は絶対にしないといけないの
  • 確定申告をしないとどうなるの?
  • 税金が一気に増えそうで不安・・・
  • 何か節税できる方法はないの?
  • 確定申告の期限はいつまで?

不動産を売却すると、収入金額に応じた課税額を計算するために、会社の年末調整以外に自分で確定申告を行う必要があります。

「売却で所得は増えても給料は上がってないし、高額な税金なんて払えない・・・」と思いますよね。

でも、安心してください!

一般の居住用住宅なら、一気に税金が増えないようにするための様々な減税特例があるんです

購入時の価格より高く売って得をしても、安く売って損をしても、確定申告をすることによって多額の税金を支払わずに済むことができます。

もし確定申告をしなければ、高額な税金を支払うことになり、後悔することになってしまいます。

 

そこで、この記事では不動産売却後に受けられる減税特例と、確定申告の流れや必要書類についてお伝えします。

記事を読んで、確定申告に役立てて頂ければ幸いです。

 

譲渡所得とは?

確定申告では、不動産などを売却することを「譲渡」といい、譲渡によって得た利益のことを「譲渡所得」と呼びます。

譲渡所得の計算方法は以下の通りです。

譲渡所得の計算式
【譲渡所得】=譲渡収入金額(売却価格)-譲渡費用(売却費用)-取得費(購入価格)

譲渡費用とは仲介手数料や印紙税など売却の際にかかった費用のことです。

譲渡収入金額から譲渡費用と取得費(購入価格)を差し引いたものが譲渡所得になり、譲渡所得の金額が課税対象になります。

譲渡所得の詳しい計算方法についてはこちらの記事を参考にしてください。

【関連記事】

【不動産売却】譲渡所得とは?計算方法と税金の知識

【不動産売却】取得費の計算方法と「取得費になるもの」一覧

【不動産】マンションを売却したら必要な知識!減価償却費の計算方法

 

利益が出たときに使える特例

譲渡所得の計算で利益が出たときは、以下の3つの特例が適用できます。

【3000万円特別控除】

【10年超所有の軽減税率】

【買換え特例】

3つに共通する主な適用条件は以下の通りです。

  • 居住用として使用していたこと
  • 居住しなくなってから3年以内に売却すること
  • 買主が身内ではないこと
  • 他の特別控除等を受けていないこと

このように、居住用として使用していた不動産には減税の特例があります。

自分が住んでいた家を売ることが前提なので、別荘などの売却には適用されません

それでは、3つの特例について詳しく説明していきます。

 

3000万円特別控除

3000万円特別控除とは、売却利益が3000万円以下であれば所得税はかからないという特例です。

計算式は以下のようになります。

3000万円特別控除適用の計算式
【譲渡所得】=譲渡収入金額(売却価格)-譲渡費用(売却費用)-取得費(購入価格)-3000万円

通常の譲渡所得の計算式から、さらに3000万円を差し引くことができます。

この特例があるため、一般の居住用住宅の売却では、土地の値段が高騰しない限り高額な所得税を支払うケースはほとんどありません。

ただし、期限内に自分で確定申告を行わないと適用されませんので、忘れずに申請してください。

 

10年超所有の軽減税率

10年超所有の軽減税率とは、10年以上不動産を所有していた場合に適用される特例です。

本来は、譲渡所得の金額に対して20%の税金がかかりますが、この特例を適用すれば15%に軽減することができます。

3000万円特別控除との併用も可能なので、利益が3000万円以上出た場合はセットで申告してください。

ただし、住宅ローン控除との併用は不可になりますので注意してください。

 

買換えの特例

買換えの特例とは、売却価格よりも新居の購入価格が高かったときに、納税を将来の売却時に繰り越せる特例です。

家を買換える場合は、もし売却で利益が出たとしても、その利益は新居の購入資金にあてますよね。

そのため、翌年の所得税を支払うことは難しくなります。

そこで、買換えの特例を適用すれば「現在の負担を0にする」というメリットが受けられます。

ただし、税金の支払いが将来に繰り越されるという特例なので、支払いが免除になるわけではありませんので、注意してください。

この特例は、3000万円特別控除、10年超所有の軽減税率、住宅ローン控除との併用ができないため、適用するかどうかはライフプランに合わせて慎重に決めてください。

 

損失が出たときに使える特例

譲渡所得の計算で、損失が出た場合に使える特例は以下の2つです。

【居住用不動産に買換え等の場合の損益通算及び繰越控除の特例】

【特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例】

どのような特例なのか、簡単にまとめると次のようになります。

  • 損失額を給与所得から控除できる
  • 控除しきれなければ4年間繰り越すことができる

「売却や買換えで損をしたら、税金を安くしましょう」という特例です。

この2つの特例の違いは「買換え」か「売却のみ」かの違いになります。

主な適用条件は以下の通りです。

  • 居住用として使用していたこと
  • 居住しなくなってから3年以内に売却すること
  • 買主が身内ではないこと
  • 5年以上の所有期間があること
  • 旧居若しくは新居の住宅ローンが10年以上残っていること

「損益通算及び繰越控除」を適用すると、税金がどのように変わるのか見ていきます。

 

損益通算及び繰越控除の計算

本来、譲渡所得は他の所得とは分離して税計算されますが、この特例を適用することによって給与所得と相殺できるようになります。

さらに、損失額が年間所得よりも多かった場合は翌年以降に繰り越して控除することができます。

【損益通算及び繰越控除の計算】

【例】年間所得500万円 売却損失1800万円の場合

売却年 500万-1800万=△1300万 課税なし
1年目 500万-1300万=△800万 課税なし
2年目 500万-800万=△300万 課税なし
3年目 500万-300万=200万 200万に課税

3年間の所得税と住民税が0円、4年目の税金も安くなります。

この特例は住宅ローン控除との併用は可能ですが、特例が適用される年に限り住宅ローン控除の適用はありませんので注意してください。

編集部
本来、損失が出た場合は確定申告の義務はなく、税務署から通知が来たり勝手に税金が安くなることはありません。制度を知っていて自己申告をした人だけが特例を受けられるので、損をしないように確定申告をしてください!

 

確定申告のやり方

確定申告の期間は2/16~3/15の1ヶ月間です。

この期間を過ぎると、特例などの適用は受けられなくなってしまいます。

必要書類の取り寄せには時間がかかることもありますので、早めに準備を始めてください。

 

確定申告の流れ

確定申告の流れは、以下のようになります。

1.譲渡所得を計算して利益の有無を確認する

まずは、売却でどのくらいの利益が出たのか譲渡所得の計算をしてください。

2.各特例の適用条件をチェックする

利益の有無や金額に応じて、どの特例が適用できるのかチェックしてください。

3.必要な書類を揃える

提出書類は特例の種類によって異なります。

役所などから取り寄せるものは時間がかかりますので、早めに揃えてください。

4.確定申告書を作成する

確定申告書の方法は次の3通りです。

  • 税務署から申告用紙を取り寄せて、手書きで記入
  • 国税庁ホームページの「確定申告書作成コーナー」で入力して、印刷
  • ICカードとカードリーダーを使用して、e-Taxで申請

5.現住所の管轄の税務署に提出する

申告書を作成したら、税務署に持参するか郵送で提出します。

e-Taxの場合はデータ送信をしている不要です。

6.追徴金の納付

追徴金があるときは、申告期間の2/16~3/15までに納付します。

7.還付金の受け取り

還付金きは、4月~5月上旬までに指定した口座に振り込まれます。

 

確定申告に必要な書類

確定申告に必要な主な書類は、以下の通りです。

  • 譲渡所得の内訳書(譲渡所得計算明細書)
  • 売買契約書のコピー
  • 戸籍附票のコピー
  • 登記事項証明書
  • 譲渡資産に係る住宅借入金等の残高証明書
  • 譲渡時の書類(仲介手数料、印紙税などの領収書)
  • 取得時の書類

適用する特例によっては追加で必要な書類もありますので、国税庁のホームページで確認してください。

 

まとめ

いかがでしたか?

不動産を売却したときは、一気に税金が上がらないようにするために確定申告が必要です。

利益が出た場合の特例は次の3つです。

【3000万円特別控除】

【10年超所有の軽減税率】

【買換え特例】

また、損失が出た場合の特例は次の2つです。

【居住用不動産に買換え等の場合の損益通算及び繰越控除の特例】

【特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例】

これらの特例を受けるために確定申告をしてください。

申告期間を過ぎると特例が適用されなくなってしまうので、早めに申請の準備をすることをおすすめします。

3000万円特別控除の要件や詳しい説明については、こちらの記事を参考にしてください。

3000万円特別控除とは?知って得する!不動産売却後の特例6つ

 

不動産売却をすると税金をたくさん支払わないといけないのかな・・・と不安になりますが、これらの特例を利用することで大幅に減税することができます。

浮いたお金で、新しい家具を買ったり家族で美味しいものを食べたり、新生活を思いっきり楽しんでください!

この記事があなたのお役に立てれば幸いです。

 

【関連記事】

住宅ローン控除(減税)の条件は?受け取るには確定申告が必要!

 

ライター紹介 ライター一覧

おうちの悩み.com編集部 不動産売却チーム

おうちの悩み.com編集部 不動産売却チーム

不動産売却について、専門的で確かなお役立ち情報を掲載していきます!

【おうちの悩み.com 編集部】
所属の一級建築士、一級施工管理技士、宅地建物取引士、木造耐震診断士、適合証明技術者、インテリアコーディネーター、住宅ローンアドバイザー、大工、塗装業者、主婦からなる情報発信チームです。
常に新しく、正しいおうちに関する悩み解決情報を提供していきます。

この記事も一緒に読まれています

  • 不動産売却時に土地の測量は必要?費用はいくら?測量の基礎知識

  • マンション売却に失敗してしまうパターン5選

  • 囲い込みとは?“わざと売らない”不動産売却の実態と「騙されない」対処法

  • マンション売却時の修繕積立金や管理費はどうなる?支払った分は返還されるの?

  • 【不動産売却】良い仲介業者と悪い仲介業者を見分ける4つのポイント

  • 不動産をすぐに売却する方法「買取」とは?仲介との違いやポイントを解説