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マンションは「売る」「貸す」どっちが得?メリットデメリット徹底解説!

 2019/03/28 売却
 

マンション売却を考えたとき、ふと「売るより貸した方が得かな?」と思うことはありませんか?

  • 毎月の家賃収入を得たい
  • 売るか貸すか悩んでいる
  • 数年後に戻ってくる予定がある

不動産は売却すればそれっきりですが、人に貸した場合は毎月「家賃収入」が入るので魅力的に感じますよね。

しかし、不動産を貸すということは経営者になることなので、さまざまなリスクも覚悟しておかなければなりません。

「とりあえず賃貸に出してようすを見てみよう」という考えは危険です。

そこでこの記事では、マンションを人に貸すメリット・デメリット、注意点についてお伝えします。

マンションを売るか貸すか悩んでいる方は、ぜひお読みください!

 

マンションを人に貸すメリット・デメリット


マンションを賃貸に出すと将来的にお得なイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか? 

まずは、メリット・デメリットについて説明します。

メリット デメリット
  • 家賃収入が入る
  • 礼金が入る
  • 更新手数料が入る
  • 空室リスク
  • 家賃滞納リスク
  • 事故物件リスク
  • ローン金利が上がる
  • 経費がかかる
  • トラブル対応がある

 

マンションを人に貸す3つのメリット

マンションを人に貸すメリットは、3つの不労収入が得られることです。

 

①家賃収入

まずは、毎月の家賃収入が得られることが最大のメリットです。

本業のある方は、副収入として家計の足しにしたり貯蓄に回すことができるので、生活にも余裕が生まれます。

 

②礼金

賃貸物件は、入居時に家賃1ヵ月分程度の礼金を設定することができます。

しかし最近では、大手不動産会社で「礼金0」と謳うところも増えており、周辺にライバル物件が多ければ入居者を確保するために礼金0にせざるを得ないケースもあります。

 

③更新手数料

賃貸借契約の期間は、一般的に2年間です。

契約更新の際は、家賃1ヵ月分の更新手数料が入居者から支払われます。

更新手数料は一度支払うと返還されないため、更新後二年間は家賃収入が安定するといえるでしょう。

 

マンションを人に貸す6つのデメリット

マンションを人に貸すデメリットは、リスク・経費・手間がかかることです。

 

①空室リスク

マンションを貸そうと思っても入居者がなかなか決まらなかったり、突然の退去などの空室リスクは常につきまといます

家賃収入が0円になっても、一定の経費はかかるので赤字になることもあります。

 

②家賃滞納リスク

マンションを貸した相手が金銭にだらしない人だった場合、家賃を滞納されるリスクがあります。

滞納されれば収入がゼロになるだけでなく、督促の手続きなど手間もかかります。

しかし日本の賃貸契約は、入居者側が手厚く守られるようになっているので、滞納を理由に退去してもらうのは難しいといわれています。

事故や病気などのやむを得ない事情で滞納され、結果的に退去になった場合、滞納された家賃をあきらめなければならないケースもあります。

 

③事故物件リスク

賃貸に出したマンションで、万が一、入居者が亡くなった場合は「事故物件」になります。

事故物件になると、その後の入居者も決まりにくく、家賃を破格の値段にしなければ需要がないなどの大きなリスクがあります。

また「事故物件になったから売却しよう」と思っても、買い手を見つけることも難しくなります。

 

④ローン金利が上がる

マンションの住宅ローンが残っている状態で人に貸すときは、金利の高い賃貸用ローンに切り替えることになります。

住宅ローンというのは、本来「本人が居住する」という条件付きで金利が安く設定されているからです。

さらに賃貸用ローンに切り替えると、住宅ローン控除も受けられなくなります

 

⑤経費がかかる

マンションを貸す場合は、以下のような経費がかかります。

  • 水回りや床のリフォーム(10~100万円)
  • クロス貼り替え(5~30万円)
  • ハウスクリーニング(5~10万円)
  • 設備修繕(10~100万円)
  • 管理会社への支払い(家賃の1~3割)
  • 固定資産税の支払い
  • 修繕積立金の支払い

リフォームなどの初期費用のほか、入居者が退去したあとのハウスクリーニングなども必要になります。

また、電気・ガス・水道などの住宅設備が壊れたときはその修理費用など、突発的な高額出費への備えも必要です。

忘れられがちですが、売却しない限りマンションの所有者はあくまでもあなたなので、固定資産税などの支払いも引き続きあります。

 

⑥トラブル対応がある

マンションを貸すと、設備故障の業者手配や近隣トラブルなど、入居者対応もしなければならないため、オーナーには精神的に休まる暇がありません。

そのような負担をさけるために管理会社に入居者対応を委託する方法もありますが、その際は別途費用を支払うことになります。

 

何年貸せば得になる?金額を比較!


マンションを売るのと貸すのでは、結局どちらが得なのか分かりにくいですよね。

そこで、例をもとにそれぞれの利益を計算してみましょう。

例:2,000万円で売る

売却価格からおおまかな諸費用を差し引いて、手元に入る金額を求めます。

売却にかかる諸費用は、一般的に売却代金の5%ほどなので・・・

2,000万×5%=100万
2,000万円-100万円=1,900万円

売却すると、1,900万円が手元に入ることになりますね。

 

例:家賃10万円で貸す

では、同じ物件を月10万円で人に貸したときの金額を計算してみます。

  • 修繕積立金 2万円/月
  • 固定資産税 1万円/月
  • 管理会社への支払い 1万円/月

家賃は10万円ですが、修繕積立金や固定資産税などの経費を差し引いて、1年間に得られる利益を計算します。

10万円-4万円=6万円
6万円×12ヵ月=年間72万円

 

年間利益72万円として、先ほどの売却価格1,900万円と同じになるまで、何年かかるか計算してみます。

1,900万円÷72万円=26年

同じ人が26年間ずっと住み続けるのであれば、賃貸の方が得ということになります。

ただし空室の期間や設備の修理などが発生すれば、利益はさらに下がります。

 

空室リスクと管理の手間を省くならサブリース

入居者が退去して空室になってしまうと、その間の家賃収入は0円になってしまいますよね。

また入居者の管理についても、働きながら行うとしたら意外と大きな手間になります。

そのようなリスクや手間を省きたいという方には、「サブリース」という方法があります。

サブリースとは、不動産会社にマンションを借りてもらい、オーナー業務などをすべて委託できるサービスです。

リスクや手間がかからない代わりに、家賃は相場の7~8割程になってしまうため、利用するときは慎重に検討することをおすすめします。

 

人に貸した方が良いマンションの条件

マンションを人に貸すと、利益が出るまでに時間がかかる上に、さまざまなリスクがあります。

しかし、そのような中でも賃貸に向いている物件があります。

 

賃貸に向いている物件

賃貸に向いているのは、一般的に需要が高いといわれる物件です。

  1. 駅近
  2. 分譲マンション
  3. 買い物などに便利

駅から徒歩10分圏内で買い物や交通の便が良く、構造のしっかりしている分譲マンションは、賃貸として非常に人気があります。

一定の需要が見込めて家賃も高く設定できるため、空室によるリスクが少ない物件と言えます。

反対に、駅から徒歩20分以上かかるようであれば入居者が決まりにくく家賃も安くなるため、賃貸に出すのはおすすめできません。

 

オーナーに向いている人の特徴

物件の条件以外にも、マンションを人に貸すときはオーナーとしての素質も重要になります。

ではどのような人が、オーナーに向いているのでしょうか?

 

マンション経営をする覚悟がある

マンションは一度貸したら、ご自身の都合で入居者に出て行ってもらうことはできません。

さらに空室になれば赤字になるリスクもあるため、経営者として運営する覚悟のある人が向いています。

 

管理の手間を面倒に感じない

マンションのオーナーには様々な管理業務が発生します。

  • 入居者の募集や契約
  • トラブル対応
  • 業者の手配
  • 家賃管理・督促
  • 毎年の確定申告

これらの多岐にわたる業務に時間を割いたり、対応することに手間やストレスを感じない人が向いているといえます。

 

資金に余裕がある 

マンションを人に貸すと、さまざまな経費がかかりますよね。

そのため、空室になったとしても生活に影響を及ぼさない程度の資金力が必要です。

特に、これからほかの物件とのダブルローンを組もうとしている場合は、入居者が見つからなければご自身の生活を圧迫することにもなりかねません。

 

転勤などで一時的に人に貸したい

遠方へ転勤するために引っ越しをするけれど、数年後にまた戻ってきて住む予定がある場合は、その間だけ人に貸す「定期借家契約」という賃貸契約があります。

通常よりも家賃は安くなりますが、期限付きの賃貸契約なので、退去時期がきたら入居者に必ず退去してもらえます。

もともと、住んでいない間の維持費を支払うつもりでいたなら、人に貸した方が得をするといえるでしょう。 

 

マンションを人に貸すときの注意点


マンションを売るか?貸すか?は、さまざまなリスクを考慮した上で選択することになります。

最終的に売却することも含めて、マンションを人に貸すときの注意点をお伝えします。

 

家賃の値下がりと修繕積立金の上昇は必須

マンションは年数が経つほど価値が下がります。

家賃もその都度設定し直す必要があり、ほとんどの場合は値下げをしていくことになります。

しかしその一方で、修繕積立金はどんどん値上がりします。

よほどの好条件でなければ家賃が下がるのは確実なので、将来的に利益が目減りしていくことを想定しておくべきです

 

オーナーチェンジで売却すると安くなる

賃貸に出した物件を売るときは「オーナーチェンジ」という形で売却するのが一般的です。

オーナーチェンジとは、入居者が住んでいる状態のまま投資家などに売却する方法で、通常よりも売却価格が安くなる特徴があります。

そのため、最終的に売却しようと考えているのであれば今売るのが一番高く売れます

【関連記事】
人に貸しているマンションは売れる?【3つの売却方法をケース別に解説】

 

3年以上経ってから売ると税金控除が受けられない

マンションを売ると、売却益に応じた所得税を支払うことになります。

通常、居住用のマンションを売却したときは「3,000万円特別控除」が適用されるので、売却益が3,000万円以下までなら譲渡所得税は免除されます。

しかし、あなたが住まなくなってから3年以内に売却しなければ、3,000万円特別控除を受けることができなくなります。

一時的に人に貸して、その後売却することを考えているのであれば、このような期間も考慮して期間設定をしてください。

 

まとめ

いかがでしたか?

マンションを貸すメリットとデメリットを比較すると、リスクの方が大きいことが分かります。

「経費はかかるし手間もかかるからもうやめたい!」と思っても、入居者がいれば途中で投げ出すことはできません。

「どうしても貸したい!」という理由がなければ、売却した方が無難です。

将来のライフプランや、売却時の税金なども含めて慎重に決めてください。

 

あなたのマンションがいくらで売れるのか?貸すとしたら家賃はどのくらいか?についてを知りたいなら、インターネットの無料一括査定サイトがおすすめです。

賃貸に出すことを検討していると伝えれば、プロの意見を聞いてから判断することができます。

査定は1分ほどの入力で無料なので、売却や賃貸を考えているならぜひ利用してみてはいかがでしょうか?

こちらの記事でも詳しく説明しているので是非チェックしてみてください!

プロが勧める不動産売却一括査定サイト5選!メリットとデメリットも解説

 

この記事があなたのお役に立てれば幸いです!

 

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ライター紹介 ライター一覧

嵯峨根 拓未

嵯峨根 拓未

所有資格:二級建築士、宅地建物取引士

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