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市街化調整区域の不動産を「確実に売るための」4つのポイントと注意点

「市街化調整区域」の不動産を相続したけど、使い道もないから売却したい!

そんなときは、できるだけ早くなるべく高く売却したいですよね。

でも・・・

  • そもそも「市街化調整区域」って何?
  • 市街化調整区域の不動産は普通に売れるのかな?
  • 絶対に土地を売却したい
  • 売るためのポイントや注意点はある?

などの疑問をお持ちの方も多いと思います。

実は、市街化調整区域には建物を建てられないという決まりがあります。

そのため需要が低く、一般の人に売却するのは難しいといわれています。

では、市街化調整区域の土地は絶対に売れないのか?というと、そんなことはありません。

むしろ市街化調整区域内で土地を探している!」という一定の需要もあります。

一体どんな人が買ってくれるのか?確実に売るためのポイントは何か?

それらを知ることで売却への糸口をつかむことができます。

そこでこの記事では、市街化調整区域で不動産を確実に売るためのポイント、どんな人に購入してもらえるのか?などをお伝えします。

是非参考にして頂ければと思います。

 

市街化調整区域とは?

そもそも「市街化調整区域」とはどんなものなのでしょうか?

昔の日本は、好きなところに自由に家を建てることができました。

しかし、高度経済成長期にたくさんの宅地がバラバラな場所に建築されたことで、インフラ整備が追い付かない!自治体の予算が足りない!福祉が行き届かない!などの問題が起こりました。

そこで、昭和43年に「人を一か所に集中させて計画的にまちづくりをしましょう」という目的で、都市計画法が制定されました。

人口を集中させて計画的にまちづくりを行うエリアを「都市計画区域」といいます。

都市計画区域は次の3つに分けられます。

  • 積極的に栄えさせる「市街化区域」
  • あえて自然を残す「市街化調整区域」
  • それ以外の「非線引き区域」

市街化調整区域は「市街地化を抑制」するエリアで基本的に建物の建築を禁止しています。

したがって市街化調整区域のほとんどは農地が占め、現在ある建物は「都市計画法が制定される前からある家」や「農家の人が住む家」などに限定されています。

日本の国土面積のうち、都市計画区域は26.5%あり、そのうち市街化区域は3.8%、市街化調整区域は9.9%となっています。

つまり日本の人口のほとんどは、たった3.8%のエリアに集中していることになります。

 

市街化調整区域には建物が建てられない

市街化調整区域は、農地など守るために原則として建物の建築が禁止されています。

そのため、普通の人は自由に家を建てることができません。

また「道路が舗装されていない」「交通の便が悪い」「下水浄化槽の設置が必要」など、インフラ整備が積極的に行われないことによる不便さもあります。

さらに、住宅ローンが通りにくいというデメリットもあります。市街化調整区域の不動産は評価額が低いため銀行がお金を貸すことに消極的になり、買い手が見つかっても住宅ローンが通らずに契約解除になることもあります。

このような理由から、市街化調整区域の不動産売却は難易度が高くなっています

 

ポイントは開発許可があるかないか

売却が難しい市街化調整区域で、不動産を売却するためのポイントは、ズバリ「その土地に建物を建てられるかどうか?」です。

「建築可能な宅地」として売り出せる場合は、売却の可能性がグッと上がります。

本当は家を建てられるのに、それを知らなければせっかくの売却チャンスを逃してしまい、とてももったいないです。

反対に、建物を建てられないのに「建築可能」として売却してしまうと、後々大きなトラブルに発展してしまいます。

建物を建築したり地目を変更するなど、土地に何らかの手を加えることを開発行為といい、行政にその開発を認めてもらうことを「開発許可」といいます。

市街化調整区域の不動産売却で重要なのは、「開発許可があるかどうか?」を確認することです。

 

地目はどうなっているか

現在の土地の地目を確認して、「宅地」になっていれば売却できる可能性が高いです。

さらに「第一種低層住居専用地域」であれば売却はかなり有利です。

【第一種低層住居専用地域】

市街化区域だけに使われる、一戸建を中心とした用途地域のことです。

市街化調整区域が制定された頃、住宅地や団地開発を行っていたエリアがありました。

そのエリアだけは、現在でも「市街化調整区域なのに第一種低層住居専用地域」という例外的な宅地として認められています。

つまり「第一種低層住居専用地域」なら市街化区域と同じように普通に売却できということです。

 

開発許可を得ているか

現在建っている建物が、開発許可を得て建てられた家であれば再建築が可能です。

実は、市街化調整区域が線引きされた当初、行政の手続きがあやふやなまま建築された建物が多くありました。

許可なく建築された建物は違法となり、再建築することができません。

開発許可を得ていることがハッキリしていれば、買い手が付きやすくなります

 

開発許可を得られそうか

今後、開発許可が得られそうな地域は売れやすいです

市街化調整区域には、例外的に開発が認められているものもあります

「都市計画法」第34条1号~14号に開発許可基準が定められています。

【都市計画法第34条】

  1. 居住者の日常生活に必要な店舗・事業所・福祉施設・医療施設・学校など公益上必要な建築物
  2. 観光資源の活用に必要な建築物
  3. 温度・湿度・空気等の特別な条件が必要で、市街化区域内での建築が困難な建築物
  4. 農林水産物の処理・貯蔵・加工のための建築物
  5. 特定農山村地域における農林業の活性化基盤施設
  6. 中小企業の事業共同化、工場・店舗の集団化に寄与する建築物
  7. 市街化調整区域内の既存工場に関連し、効率化に必要な建築物
  8. 危険物(火薬類)の貯蔵・処理のための建築物で、市街化区域内での建築が不適当な建築物
  9. その他、市街化区域内での建築が困難または不適当な建築物
  10. 地区計画・集落地区計画で定められた内容に適合する建築物
  11. 市街化区域に隣接・近接し、市街化区域と一体的な生活を構成する地域で、おおむね50以上の建築物が連たんしている地域のうち、条例指定による区域かつ環境に支障のない建築物
  12. 周辺の市街化促進のおそれがなく、都道府県の条例で区域・目的・予定建築物の用途を限定したもの
  13. 自己の居住・業務用建物を建築する既存の権利にもとづいた開発行為
  14. その他、市街化促進のおそれがなく、市街化区域内での建築が困難または著しく不適当であり、開発審査会の審議を経たもの

都市計画法第34条 – Wikibooks

開発許可を得られるのは、生活に欠かせない建物や市街化区域には建てられない建物などです。

一般の宅地に当てはまるものは11号です。

【都市計画法第34条11号】

市街化区域に隣接・近接し、市街化区域と一体的な生活を構成する地域で、おおむね50以上の建築物が連たんしている地域のうち、条例指定による区域かつ環境に支障のない建築物

つまり、「市街化区域の境界線に近い場所ですでに都市化している状態なら、新たに公共施設を整備する必要がないので家を建ててもいいですよ」ということです。

このような地域は開発許可を得られる可能性があります。

編集部
ただし、都市計画法の許可基準に加えて、都道府県や市町村の条例でさらに厳しく規制している地域もあります。条例は自治体によって異なるので、まずは市役所の都市計画課などで確認してください!

 

建築制限はあるか

市街化調整区域は、購入後に買主が建て替えをするケースが多いです。

どのような建築制限があるかも合わせて確認しておくのがベストです。

例えば、「再建築は禁止」「再建築はできるけれど今の建物と同じ大きさに限る」など制限されている場合があります。

また、都市計画法以外の規制に引っかかる可能性もありますので、後々のトラブルを防ぐためにも建築制限について知っておいた方がいいです。

といっても、専門用語ばかりの建築制限を理解するのはなかなか難しいですよね。

「意味がよく分からない・・・」というときは、売却を依頼する不動産会社に聞くのが一番分かりやすいです。

 

市街化調整区域の不動産を買ってくれそうなのはこんな人!

市街化調整区域の不動産は、宅地として売却できれば買い手の幅が広がり売れやすくなります

しかし他にも需要はあります。

先述した「都市計画法」第34条1号~14号の開発許可を得られる事業所や農家です。

有力候補として挙げられるのは次のような人たちです。

  • 隣地所有者
  • 農家の人
  • 建物をそのまま使う人
  • 農産物の加工業者
  • 市街化調整区域にある企業
  • 郊外開発をしたい大手デベロッパー

それぞれ詳しく説明していきます。

 

隣地所有者

市街化調整区域で不動産を売却するときは、まずは隣の人に声をかけるのが基本です。

敷地が広がることで、隣地の土地所有者が得られるメリットはたくさんあります。

例えば、道路に接する面積が増えて駐車しやすくなる、土地の形状が良くなって農作業がしやすくなる、下水道に接続できるなど、普段不便を感じている人こそ「隣の土地が使えたらなぁ」と思っている可能性があります。

売却した後に「うちに声かけてくれれば良かったのに・・・」と言われないためにも、まずは隣の人に購入する気はないかどうか聞いてみてください。

 

農家の人

農家の人とその親族は、市街化調整区域内の好きなところに家を建てることができます

土地の価格が安い市街化調整区域は、農家の人にとって安く家を建てられるのでむしろ好都合です。

例えば、「息子が結婚するので新しい家を建てたい」「農機具を保管する倉庫がちょうど欲しかった」など、農地以外にもさまざまな用途で建物を建てられます。

タイミングが良ければ即売却につながることもありますので、是非近隣の農家にも声をかけてみてください。

 

建物をそのまま使う人

すでに建っている建物をそのまま使う場合、買主がわざわざ開発許可を得る必要はありません

例えば、「家は古くてもいいから静かなところで暮らしたい」「市街化区域は高いから市街化調整区域にある建物を利用したい」という人にとっては、安くて良い買い物になります。

 

農産物の加工業者

農産物の加工業者は、市街化調整区域であっても開発許可を得られます

例えば、その地域で収穫した果物をジュースに加工する工場などです。

また、下処理を行う工場や貯蔵庫なども建てられるので、加工業者は買い手候補としてはかなり有力です。

 

市街化調整区域にある企業

市街化調整区域には、開発許可を得た企業もたくさんあります

例えば、宅配便業者やコンビニなどです。

そのような企業にとって、土地も税金も安い市街化調整区域は、コストを抑えて事業を拡大できる魅力的な土地でもあります。

「敷地を増やしたい」「資材置き場として利用したい」「従業員の駐車場を確保したい」などさまざまな需要が考えられます。

 

郊外開発をしたい大手デベロッパー

郊外の開発を考えている大手のデベロッパーは、市街化調整区域にも目を向けています

デベロッパーとは開発事業者のことで、住宅や商業施設などの大規模な開発を行っています。

いわゆる不動産開発のプロなので、資金力もあり行政との交渉力にも長けています。

そのような大手デベロッパーとつながりのある不動産会社を見つけることができれば、高く売却できる可能性もあります。

 

まとめ

いかがでしたか?

市街化調整区域の家を売却するためには、開発許可がポイントになります。

宅地として売却できないときは、有力な買い手候補として次のような人が挙げられます。

  • 隣地所有者
  • 農家の人
  • 建物をそのまま使う人
  • 農産物の加工業者
  • 市街化調整区域にある企業
  • 郊外開発をしたい大手デベロッパー

市街化調整区域の不動産は売却が難しいため、慣れている不動産会社でないと売却できません。

さらに、大手デベロッパーとつながりのある不動産会社を探すのは、一般の人にとっては難しいことです。

そんなときは、無料の一括査定サイトの利用がおすすめです。

市街化調整区域専門の業者や大手とつながりのある業者など、売却に有利な不動産会社からの査定を受け取ることができます

たった1分の入力で「あなたの所有する不動産を売却できます!」という不動産会社が見つかるので手間も時間もかかりません!

こちらの記事を参考に是非チェックしてみてください!

あなたの家は高く売れる!【不動産売却は準備とスピードが命】

 

この記事があなたのお役に立てたら幸いです!

 

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ライター紹介 ライター一覧

嵯峨根 拓未

嵯峨根 拓未

所有資格:宅地建物取引士

初めての不動産購入や売却はわからないことだらけだと思います。
宅建士の立場から、不動産に関する正しい知識と情報をお伝えします!

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