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不動産の売買契約書に貼る「印紙税」はいくら?【軽減措置】と”非課税になる”方法

マンションなどの不動産を売却する時は、様々な費用がかかりますよね。

あれもこれもと支払っていたら意外と多くの費用がかかっていた・・・なんてことも珍しくありません。

売買契約書に貼る収入印紙も費用の一つですが、どんな仕組みなのかよく分からないという方も多いと思います。

  • 収入印紙ってどんな意味があるの?
  • 印紙税はいくらかかるの?
  • 売主が負担するの?
  • 軽減措置はないの?
  • 印紙税を支払わなくていい方法を知りたい!

不動産売却時の印紙税の金額は最高60万円です。

しかし印紙税には、軽減措置や売主の負担がゼロになる方法があります。

これらの方法を知ることで、あなたの税金の負担を減らすことができます!

 

この記事では、印紙税の仕組みと、軽減措置、印紙税を非課税にする方法についてお伝えします。

記事を読んで参考にして頂ければと思います。

 

印紙税って何?

印紙税とは、高額な取引の契約文書にかかる税金です。

不動産の売買では売買契約書が交わされますが、契約内容を相手が本当に守ってくれるのか?という不安が残りますよね。

そこで“法律に裏付けされた正式な契約文書”であることを国に証明してもらうために収入印紙を貼って、印紙税を納めます。

 

印紙税がかかるものとは

印紙税がかかるものは、第1号~第20号文書までの20種類で、契約書・領収書・保険証券などが対象になっています。

印紙税がかかる文書のことを“課税文書”と呼び、課税文書には収入印紙を貼ることが義務付けられています

不動産売却において、売主が印紙税を負担するものは次の3つです。

  • 不動産売買契約書
  • 建設工事請負契約書
  • 金銭消費貸借契約書

不動産売買契約書は、売主と買主の間で必ず交わされる契約書です。

建設工事請負契約書は、売主の負担でリフォーム工事などをする場合に、工事業者との間で交わされる契約書です。

また、買い替えなどで新居のローンを組むときは、銀行との間で金銭消費貸借契約書が交わされることになります。

【関連記事】

不動産売買契約の流れと7つの注意点!契約書と重要事項説明書はここをチェック!

 

売買契約書の印紙税は誰が負担する?

一般の個人同士の売買契約の場合、売主と買主のどちらが印紙代を負担するのでしょうか?

印紙税法では負担割合についての決まりは特にないため、契約書の原本を保管する人が負担するのが一般的です。

通常、不動産の売買契約書は売主用と買主用に同じものを2通作成して、それぞれに収入印紙を貼ります。

お互いに同額の印紙税を支払うことで負担額は平等になります。

また、印紙税法では「印紙税の納税義務は文書の作成名義人の連帯責任」となっています。作成名義人とは、契約書に記載されている当事者のことです。

つまり、どちらかの契約書に収入印紙が貼られていなかった場合、負担割合に関わらず売主と買主の両方にペナルティが課せられます

 

収入印紙の正しい貼り方

印紙税は、切手のような収入印紙を契約書に貼って納税します。

収入印紙はコンビニなどにも置いてありますが金額の種類が少ないため、1枚で済むように郵便局での購入がおすすめです。

不動産会社が代わりに用意して、後で印紙代を請求されるケースもありますので確認してください。

契約書に収入印紙を貼ったら消印をします

慣例では、上の図のように売主と買主が一枚の収入印紙に対してそれぞれ左右に割印をするケースが多いですが、消印は再利用防止のために行うので、売主・買主・不動産会社の担当など誰か1人の割印または署名でもOKです。

※鉛筆や消せるボールペンによる署名は禁止されています

 

収入印紙を貼らなかったときのペナルティ

課税文書であるにも関わらず収入印紙を貼らなかった場合は、ペナルティとして過怠税がかかります。

過怠税は本来の印紙税を納めた上で、さらに2倍の印紙税を支払わなければなりません。

つまり、本来の印紙税の3倍の金額を支払うことになります

消印がない場合にも過怠税が発生しますので注意してください。

もし収入印紙を貼っていなかったり消印がないことに気が付いて、税務署に自己申告をした場合は過怠税は1.1になります。

 

印紙税の金額はいくら?

印紙税の金額は、文書の種類と取引金額によって異なります。

不動産売却時の契約書と、印紙税の金額は以下の通りです。

 

不動産売買契約書|金銭消費貸借契約書

不動産売買契約書と金銭消費貸借契約書の印紙税は、同じ金額です。

契約金額 印紙税
1万円以上10万円以下 200円
10万円を超え50万円以下 400円
50万円を超え100万円以下 1千円
100万円を超え500万円以下 2千円
500万円を超え1千万円以下 1万円
1千万円を超え5千万円以下 2万円
5千万円を超え1億円以下 6万円
1億円を超え5億円以下 10万円
5億円を超え10億円以下 20万円
10億円を超え50億円以下 40万円
50億円を超えるもの 60万円
契約金額の記載のないもの 200円

居住用住宅の平均価格からすると、1~10万円が最も多いゾーンになります。

 

【不動産売買契約書の軽減措置】

不動産売買契約書には、租税特別措置法による軽減措置があります。

2020年3月31日までに作成した不動産売買契約書については軽減措置が適用され、以下の金額になります。

契約金額 印紙税
1万円以上50万円以下 200円
50万円を超え100万円以下 500円
100万円を超え500万円以下  1千円
500万円を超え1千万円以下 5千円
1千万円を超え5千万円以下 1万円
5千万円を超え1億円以下 3万円
1億円を超え5億円以下 6万円
5億円を超え10億円以下 16万円
10億円を超え50億円以下 32万円
50億円を超えるもの 48万円

本来の印紙税の半分程になっています。

取引金額が10万円以下のものは、軽減措置の対象外になります。

 

建設工事請負契約書

売主負担でリフォーム工事をする場合は、業者との間で建設工事請負契約書を交わすことになります。

建設工事請負契約書の印紙税額は次の通りです。

契約金額 印紙税
1万円以上100万円以下 200
100万円を超え200万円以下 400
200万円を超え300万円以下 1千円
300万円を超え500万円以下 2千円
500万円を超え1千万円以下 1万円
1千万円を超え5千万円以下 2万円
5千万円を超え1億円以下 6万円
1億円を超え5億円以下 10万円
5億円を超え10億円以下 20万円
10億円を超え50億円以下 40万円
50億円を超えるもの 60万円
契約金額の記載のないもの 200円

どのようなリフォームをするかにもよりますが、印紙代は2万円以下の場合が多くなります。

 

【建設工事請負契約書の軽減措置】

建設工事請負契約書にも、租税特別措置法による軽減措置があり、2020年3月31日までに作成した建設工事請負契約書については以下の金額に軽減されます。

契約金額 印紙税
1万円以上200万円以下 200
200万円を超え300万円以下 500
300万円を超え500万円以下 1千円
500万円を超え1千万円以下 5千円
1千万円を超え5千万円以下 1万円
5千万円を超え1億円以下 3万円
1億円を超え5億円以下 6万円
5億円を超え10億円以下 16万円
10億円を超え50億円以下 32万円
50億円を超えるもの 48万円

こちらも本来の印紙税の半分程度になっています。

また、工事金額が100万円以下のものは軽減措置の対象外です。

 

売主の印紙税を非課税にする方法

少しでも支払う税金を減らしたい!という方のために、売主の印紙税負担をゼロにする方法をお伝えします。

 

売買契約書をコピーする

印紙税の支払い対象は課税文書の”原本”に対してです。

買主は購入時にローンを組むときなど、様々な手続きで売買契約書の原本が必要になります。

しかし、売主は売却した後に売買契約書の原本を使用することは基本的にありませんので、コピーで十分だと言えます。

そこで、売買契約書を1通だけ作成して、買主は原本を保管・売主はコピーを保管することで売主の印紙税が非課税になります。

ただし、売買契約書のコピーは確定申告で必要になるので処分しないようにしてください。

【関連記事】

不動産売却後の確定申告は必要?確定申告の手続きの流れと方法

 

コピーの効力は同じ?

コピーだと契約書としての効力がないのでは?と心配になる方もいると思います。

しかし、コピーであっても契約者同士の合意が明らかであることが確認できれば、原本もコピーも効力は同じです。

リスクとしては、万が一トラブルで裁判沙汰になり、相手方が文書改ざんなどをすることによって原本とコピーの内容に相違が生じたとき、原本の方が証拠として有利に扱われ、売主が不利になるケースがあることです。

改ざんすることは犯罪なので可能性としては非常に低いですが、このようなリスクがあることを覚えておいてください。

 

売買契約書をコピーする際の注意点

売買契約書のコピーをするときに、注意して頂きたいことが3つあります。

①契約書に「契約書一通を作成し、買主がこれを保管、売主はこの写しを保管する」という文言を入れる

通常、売買契約書は2通作成してお互いに原本を保管するため、コピーで代用する場合はその旨を契約書に記載する必要があります。

売主が特に何も言わなければ、不動産会社は契約書を2通作成して印紙代を請求されますので、契約書作成の前にあらかじめ「自分の分はコピーで構わない」と担当者に伝えておいてください。

②契約書に「原本とコピーの内容に相違がない」という文言を入れない

万が一、売買契約書の原本とコピーの内容に相違があった場合、原本の方が有利になります。

そのようなリスクを防ぐために、原本とコピーの内容が同じであることを契約書に記載してしまうと「正式な契約書類」と見なされ、印紙税がかかりますので注意してください。

③コピーに署名・捺印をしない

署名・捺印欄が空白の状態でコピーをとって、そこに上から署名捺印をすると「正式な契約書類」と見なされ印紙税がかかります。

全員が署名・捺印をした後にコピーをとるようにしてください。

 

買主に印紙代の負担を要求されたら…

売主が売買契約書のコピーを保管するケースでは、稀に「こちらの原本をコピーするんだから印紙代も半額負担してほしい」という買主もいます。

売主としては「コピーなのに原本と同じ金額なの?」となりますよね。

法律的には問題ないので、不動産会社に間に入ってもらうのがベストです。

それでも、売却が流れてしまうほどの大きなトラブルに発展するのであれば、妥協した方がいいかもしれません

 

領収書にも印紙税はかかる?

不動産の売却代金には領収書を発行します。

領収書は課税文書ですが課税対象は不動産会社のみなので、個人が売却をするときは収入印紙は不要です。

ただし、投資用の不動産を個人で売却する場合は、営利目的にあたるため収入印紙が必要になりますので注意してください。

 

まとめ

いかがでしたか?

不動産売却時に売主が印紙税を支払う主な課税文書は次の3つです。

  • 不動産売買契約書
  • 建設工事請負契約書
  • 金銭消費貸借契約書

また、2020年3月31日までに作成された不動産売買契約書、建設工事請負契約書は軽減措置が適用されます。

売主の印紙税を非課税にするには、契約書のコピーを保管する方法があります。

売主と買主がお互いに気持ちよく取引するためには、取引のプロである不動産会社に間に入ってもらうのが一番です。

交渉力に長けた経験豊富な担当者なら、スムーズな売却が可能になります。

良い担当者を探すためには、なるべくたくさんの不動産会社を比較することが大切です。

どんな不動産会社があるか分からないという方には、無料の一括査定サイトがおすすめです。

あなたの家がいくらで売れるのか?どんな不動産会社が売却してくれるのか?などが分かり、とても便利です。

時間も手間もかからず複数の不動産会社を比較することができますので、こちらの記事を参考に是非チェックしてみてください。

プロが勧める不動産売却一括査定サイト5選!メリットとデメリットも解説

この記事があなたのお役に立てれば幸いです。

 

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