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相続した不動産を売るときにかかる税金と節税方法【まとめ】

親や親戚が亡くなって不動産を相続されたとき、その家に住むつもりがなければ売却を考える人も多いと思います。

でも、高額な不動産を売却すると、相続税と合わせて税金はどのくらいかかるのかな?と不安になってしまいますよね。

  • 相続した不動産を売却するとどんな税金がかかるの?
  • 節税する方法はある?
  • 高額な税金を支払うのは大変・・・

このように悩んでいる方も多いのではないでしょうか?

相続した不動産を売却するなら、すぐに動かないと損をします。

相続税の支払いや売却時に使える特例には期限があり、期限を過ぎると高額な税金を支払うことになってしまいます。

 

この記事では、相続した不動産を売却するときにかかる税金と、支払う税金を安くする方法をお伝えします。

 

相続した不動産を売却するときの流れ

相続した不動産を売却する流れは、以下のようになります。

相続
  • 遺産分割協議をする
  • 相続登記(名義変更)をする
  • 相続税を支払う
売却
  • 仲介業者を選ぶ
  • 不動産を売却する
  • 所得税を支払う

相続した不動産を売却するときは、まず相続人同士で遺産の分割方法などを協議し、不動産の名義変更を行います。

手続きが終わったら相続税を支払い、売却の手続きを開始します。

なお、相続税は相続日(被相続人が死去した日)から10ヵ月以内納めることとなっています。

そのため、売却代金で相続税を支払う場合は、相続後10ヵ月以内に売却を完了させる必要があります。

売却にかかる期間は平均3~6ヵ月なので、相続が決まったらすぐに売却に向けて動き出さないと間に合いません。

 

相続したときにかかる税金

不動産を相続したときにかかる税金は次の2つです。

  • 相続登記の登録免許税
  • 相続税

不動産の名義変更にかかる印紙代と、不動産の評価額に応じた相続税が発生します。

 

相続登記の登録免許税

不動産を相続すると、相続した人の名義に変更しなければなりません。

相続した不動産の名義変更を「相続登記」と呼びます。

相続登記をする際は、不動産の価格に応じた登録免許税が必要になります。

登録免許税は以下の計算式で求めます。

【登録免許税】=不動産の価格(固定資産税評価額)×0.4%

例えば、固定資産税評価額が1000万円の登録免許税は4万円です。

4万円分の印紙を貼付することで登録免許税を納税します。

また、相続登記は司法書士に依頼するのが一般的ですが、司法書士報酬として別途5万円程の費用がかかります。

【関連記事】

所有権移転登記に必要な費用と自分で手続きをして節約する方法

 

相続税

不動産の相続税の金額は、3つのステップで求めます。

 

①不動産の評価額を確認

不動産の価値は1つの物件につき、次の4つの異なる価格が設定されています。

  1. 公示価格(公示地価)
  2. 相続税評価額(路線価)
  3. 固定資産税評価額
  4. 実勢価格

相続税の金額を求める時は、相続税評価額と固定資産税評価額を基に計算します。

土地】相続税評価額(路線価)×土地面積

【建物】固定資産税評価額

【マンション】マンション全体の土地建物評価額÷戸数

相続税評価額(路線価)は国税庁ホームページで確認できます。

国税庁 路線価図はこちら

また、固定資産税評価額は、市町村役場から毎年送られてくる課税明細書で確認できます。

評価額について詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。

私の土地っていくらで売れるの?売却査定で簡単に相場を調べる

 

②相続税の控除をする

相続税には、基礎控除と配偶者控除があります。

不動産の評価額から以下の控除額を差し引くことができます。

【基礎控除】3000万円+(600万円×相続人の数)

誰でも一律で適用

 

【配偶者控除】1億6000万円か法定相続分相当額、どちらか多い方の金額

配偶者限定で適用

基礎控除は誰でも一律で控除されるものなので、控除した結果、相続税が0円になれば申告する必要はありません。

ただし、配偶者控除は、控除によって相続税が0円になったとしても申告が必要です。

ここでいう配偶者とは、戸籍上の夫婦のことなので、内縁関係の場合は配偶者控除を受けられません。

また、基礎控除と配偶者控除の2つは併用が可能です。

 

③相続税率の計算

基礎控除と配偶者控除を差し引いても、プラスになる場合は相続税が発生します。

相続税の税率は以下の通りです。

法定相続分に応ずる取得金額 税率 控除額
1,000万円以下 10%
3,000万円以下 15% 50万円
5,000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
2億円以下 40% 1,700万円
3億円以下 45% 2,700万円
6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円

課税対象金額に税率をかけて、最後に控除額を差し引いた金額が支払う相続税です。

【関連記事】

相続税の基本ルールを覚えて正しい申告を!申告漏れには重いペナルティが・・・

 

売却したときにかかる税金

不動産を売却したときにかかる税金は次の2つです。

  • 売買契約書の印紙税
  • 所得税

売買契約書に貼る印紙代と、売却で利益が出た時は譲渡所得税が発生します。

 

売買契約書の印紙税

不動産売却時は売買契約書が交わされますが、そこで必要になるのが印紙税です。

印紙税の金額は次の通りです。

売却価格 印紙税
100万~500万 1000円
500万~1000万 5000円
1000万~5000万 1万円
5000万~1億 3万円

(2018年4月~2020年3月までの適用金額)

郵便切手と同じように、売却価格に応じた収入印紙を売買契約書に貼ることによって、印紙税を納めます。

【関連記事】

不動産の売買契約書に貼る「印紙税」はいくら?【軽減措置】と非課税になる方法

 

所得税

不動産を売却して利益が出ると、譲渡所得に応じた所得税がかかります。

所得税は次の3ステップで求めます。

 

①譲渡所得を計算する

譲渡所得の計算式は以下のようになります。

【譲渡所得】=譲渡収入金額(売却価格)-譲渡費用(売却費用)-取得費(購入価格

実際の売却価格から、売却にかかった諸費用と、購入時の取得費などを全て差し引き、譲渡所得がプラスになる場合は所得税が発します。

 

②取得費を計算する

取得費の計算には2つの方法があり、どちらか金額の高い方を取得費とすることができます。

概算取得費

購入時の書類がなく、購入価格や諸経費の詳細が分からない場合は、概算取得費で計算します。

【概算取得費】=売却価格×5%

実額取得費

購入時の資料が保管されていて詳細が分かる場合は、購入価格と諸経費の合計から、減価償却費を差し引いて計算します。

【実額取得費】=購入価格+購入にかかった諸経費-減価償却費

減価償却費について詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。

【不動産】マンションを売却したら必要な知識!減価償却費の計算方法

 

③所得税を確認する

譲渡所得を求めたら、以下の表で税率を確認します。

不動産の所有期間によって税率は異なりますが、5年以上所有していた場合は利益の20%の所得税が課税されます。

相続した不動産を売却する場合、取得時期は被相続人から引き継がれます。

譲渡所得について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

【不動産売却】譲渡所得とは?計算方法と税金の知識

【不動産売却】取得費の計算方法と「取得費になるもの」一覧

 

税金を節約する3つの特例

相続した不動産を売却すると、相続税と所得税の2つの税金がかかって大変ですよね。

そこで、節税に使える3つの特例をお伝えします。

  • 取得費加算の特例
  • マイホームの3000万円特別控除
  • 空き家の3000万円特別控除

それぞれ詳しく説明します。

 

取得費加算の特例

所得費加算の特例とは、譲渡所得の計算をするときに、一定の金額を取得費に含めることができる特例です。

譲渡所得の計算式は次の通りです。

【譲渡所得】=譲渡収入金額(売却価格)-譲渡費用(売却費用)-取得費(購入価格

差し引ける取得費の金額が大きくなるほど譲渡所得の金額は減りますので、結果的に支払う所得税が安くなります。

どのくらい取得費に含めることができるのか、計算方法について詳しく説明していきます。

 

①取得費に加算する相続税の計算方法

取得費に加算する相続税の金額は、以下の計算式で求めます。

【取得費に加算できる相続税】

相続税の納税金額×不動産の相続税評価額÷全ての課税対象金額

ちょっと意味が分かりにくいので、以下の例をもとに計算してみます。

【例】

Aさんは亡くなった親から、現金や不動産(5年以上所有)など合計1000万円分の相続をしました。

そして1000万円の資産に、100万円の相続税が課税されました。

相続した資産のうち、売却した不動産の評価額は600万円でした。

これを上の計算式に当てはめると・・・

100万円×600万円÷1000万円=60万円

取得費として加算できる金額は60万円になります。

つまり、譲渡所得の金額も60万円減ることになります。

5年以上所有していた不動産の譲渡所得税は20%なので・・・

60万円×20%=12万円

このようになります。

よって、この例でAさんが節税できる金額は、12万円ということになります。

 

②取得費加算の特例が適用される条件

取得費加算の特例は、以下の条件を満たしている場合に適用できます。

  • 相続で取得した不動産であること
  • 相続税が課税されていること
  • 相続した日から3年10ヵ月以内に売却すること

相続後3年10ヵ月以内の売却とありますが、これは取得費加算の特例についてです。

売却代金で相続税を支払う場合は、相続してから10ヵ月以内に売却を完了させる必要があります。

期限を過ぎると、自己資金で相続税を支払わなけらばならないので気を付けてください!

 

空き家の3000万円特別控除

別居していた親族から相続した不動産を売却する場合は、「空き家の3,000万円特別控除の特例」が使えます。

ただし、適用条件はかなり厳しくなっています。

空き家の3000万円特別控除の主な条件は以下の通りです。

  • 被相続人が1人で居住していた
  • 相続してから3年以内に売却
  • 買主が親族などの特別な関係ではない
  • 昭和56年5月31日以前に建築された建物(マンションは不可)
  • 耐震リフォームまたは解体をすること
  • 2016年4月1日~2019年12月31日の間に売却

空き家の3,000万円特別控除は、倒壊の危険がある古い空き家を減らすための施策という背景があるため、旧耐震基準の一戸建て以外に適用されず、売却するにしても耐震リフォームか解体が条件になります。

また、取得費加算の特例と併用することはできません。

【関連記事】

3000万円特別控除とは?知って得する!不動産売却後の特例6つ

 

マイホームの3000万円特別控除

同居していた親族が亡くなって、相続した家を売却する場合は、「マイホームの3000万円特別控除の特例」が使えます。

マイホームの3000万円特別控除の、主な条件は以下の通りです。

  • 自分の居住用として使用していた
  • 居住しなくなってから3年以内に売却
  • 買主が親族などの特別な関係ではない

3000万円特別控除の特例を受けると、本来の譲渡所得から3000万円を差し引くことができます。

つまり、譲渡所得が3000万円以下なら所得税は0になります。

ただし、特例を適用するためには金額に関わらず確定申告が必要なので、翌年の確定申告を忘れずに行ってください。

 

まとめ

いかがでしたか?

相続した不動産を売却するときにかかる税金は、次の4つです。

  • 相続登記の登録免許税
  • 相続税
  • 売買契約書の印紙税
  • 所得税

税金を抑えるためには以下の3つの特例があります。

  • 取得費加算の特例
  • マイホームの3000万円特別控除
  • 空き家の3000万円特別控除

相続した不動産を売却する時は、顧問税理士などがいる税金に強い不動産会社に依頼するのがおすすめです

良い不動産会社を探すためには、無料でできる一括査定サイトの利用が便利です。

こちらの記事を参考に是非チェックしてみてください。

不動産売却一括査定サイト5選!プロが無料のおすすめサイトをご紹介

 

この記事があなたのお役に立てれば幸いです。

 

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