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【不動産売却の査定と鑑定の違い】鑑定が必要なケースは?

 2019/06/11 売却
 

不動産の価値を知る方法には、不動産鑑定と不動産査定の2つがあります。
どちらも不動産に金額をつけるものなので、家を売りたい方はこのように悩んでしまうのではないでしょうか?

  • 鑑定と査定って何が違うの?
  • 不動産売却ではどちらを選べばいい?
  • どんなときに鑑定が必要なの?

不動産鑑定は、国家資格を持った鑑定士が行う精度の高い評価額です。
一方の不動産査定は、不動産会社が無料で行っているサービスです。
それぞれ評価方法が異なるため、評価された金額をどのような目的で利用するかに応じて使い分けないと、無駄な費用や時間がかかってしまいます。
そこでこの記事では、不動産鑑定と不動産査定の違い、不動産鑑定が必要なケースについて説明します。
鑑定と査定の違いを知って、スムーズな不動産売却に役立てて頂ければと思います!

不動産鑑定と不動産査定の違い


不動産鑑定と不動産査定には、以下の違いがあります。

【鑑定】 【査定】
費用 20~80万円 無料
資格 国家資格 不要
鑑定方法 法律に基づき鑑定 取引事例を参考に査定
法的責任 あり なし
査定額 低め 高め
書類名称 「不動産鑑定評価書」 「査定報告書」など
報告書 A4 20~50 A4 2~3
公的証明 有効 無効

一言でいうと、不動産鑑定は「国のお墨付き」の評価額です。
鑑定費用はかかりますが、税務署や裁判所に提出する公的証明書として有効になります。
一方、無料査定は不動産会社の意見です。
売り出し価格を決めるための参考として、不動産会社がサービスで行っているものです。
資格がなくても行えるため、査定方法や査定額は不動産会社によって異なります。

不動産鑑定はどうやって行われる?

不動産鑑定は、合格率10%~15%の難関国家資格に合格した不動産鑑定士だけが行うことのできる独占業務です。
国土交通省のガイドラインである「不動産鑑定評価基準」に基づいて評価するため、鑑定結果は信頼度と精度の高いものになります。

3つの鑑定方法

不動産鑑定士の行う鑑定方法は、以下の3つがあります。

原価法

原価法とは、現時点での建物の評価額を割り出す方法です。

  • その家を、現在の物価で再建築するなら費用はいくらか?
  • 今の家は、経年劣化によってどのくらい価値が下がっているか?

この2つの要素を組み合わせて、建物の原価を正確に計算します。

取引事例比較法

取引事例比較法とは、過去の成約価格をもとにして評価額を算出する方法です。

  • 類似条件の不動産がいくらで取引されたか?
  • 売却時期、エリア、間取りの違い

実際の取引価格から坪単価を割り出し、間取り等を考慮してさらに再計算します。

収益還元法

収益還元法とは、その家を賃貸に出した場合の収益を計算する方法です。
投資物件など長期的な見通しを知りたい場合に使われます。

鑑定にかかる費用

不動産鑑定にかかる費用の相場は以下のとおりです。

更地 戸建 マンション
1,000万円まで 20万円前後 25万円前後 30万円前後
5,000万円まで 25~30万円 30~50万円 60~70万円
1億円以上 30~40万円 50~60万円 70~85万円

鑑定費用は事務所によって異なりますが、大手の方が高く個人事務所は安い傾向にあります。
鑑定をしたいけれど費用も抑えたい場合は「簡易鑑定」がおすすめです。
簡易鑑定とは、通常の鑑定の一部を省略したものです。
親族同士での共有や会社の内部資料としての保管用としてであれば、簡易鑑定でも十分でしょう。
簡易鑑定の費用は、正規の鑑定費用の2分の1~3分の1ほどです。

不動産鑑定をするメリット

費用をかけて不動産鑑定を行った場合、3つのメリットがあります。

  • 本来の評価額が分かる
  • トラブルを事前に回避できる
  • 公的書類として利用できる

不動産鑑定は信頼性と精度が高いので、本来の不動産の価値を知っておくことで不動産会社に騙される心配がなくなります。
また、相続などの遺産分割をする際に鑑定をしていると、トラブルが起こるリスクが少なくなります。
さらに、鑑定結果である「不動産鑑定評価書」は公的書類になるので、証拠として第三者に提示することも可能になります。

不動産鑑定が必要なのはどんなとき?

不動産鑑定が必要になるのは以下のケースです。

  • 相続が発生したとき
  • 親族間で不動産売買をするとき
  • 投資の判断をするとき

不動産の相続が発生すると、金額が大きいだけに遺産分割をめぐって揉めるケースが非常に多くなっています。
そこで、公平な遺産分割を行うために不動産鑑定が必要になります。
また、親族同士で個人売買をする際、安すぎる価格で売却すると税務署に「贈与」とみなされてしまい、高額な贈与税が発生する恐れがあります。
好意が金額に反映されやすい親族間売買では税務署のチェックが通常よりも厳しくなるので、不動産鑑定をしてその評価額を基準に売却価格を決めるのが有効になります。
他に、マンション1棟を運用するなど、投資による長期的な利益を判断する場合も客観的かつ精度の高い鑑定が必要になります。
【関連記事】
不動産の売却で贈与税がかかる!?贈与税をかけずに不動産を譲渡する3つの方法

【結論】通常の売却なら不動産会社の査定で十分


ここまでご説明してきたように、不動産鑑定は正確な評価額を知るために有効な方法です。
しかし、せっかく高い費用を払って鑑定しても、不動産売買の現場では買い手の希望次第で簡単に金額が変わってしまうため、精度の高い評価額が無駄になってしまいます。
不動産会社の行う査定は、売買取引時の値引きを見込んでいたり、自社で抱える顧客のニーズを細かく把握した上で提示しているため、現場の最前線に立つプロならではの目線が含まれています。
つまり、通常の不動産売却であれば鑑定よりも不動産会社の査定の方が適しています
ただし、先述したように不動産会社の査定額は会社によってバラバラです。
中には、媒介契約を結ぶためにわざと高い査定額を提示する業者もいるので、複数の不動産会社の査定額を比較することが重要になります。
不動産会社の査定を受けるなら、無料の一括査定サイトがおすすめです
不動産会社を1社1社訪問する手間やストレスもなく、一度にたくさんの不動産会社の査定額が分かります。
こちらの記事を参考に是非チェックしてみてください!
あなたの家は高く売れる!【不動産売却は準備とスピードが命】

まとめ

いかがでしたか?
不動産鑑定は、国家資格を持った不動産鑑定士の行う国のお墨付きの不動産評価方法です。
一方、不動産査定は不動産会社としての意見です。
高い費用を支払って正確な評価額を調べたとしても、不動産売買においては買い手の希望や交渉次第で簡単に売却金額が変わります。
鑑定にかかる費用と得られるメリットのバランスを考え、鑑定と査定をうまく使い分けてください。
この記事があなたのお役に立てれば幸いです!
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ライター紹介 ライター一覧

嵯峨根 拓未

嵯峨根 拓未

所有資格:宅地建物取引士

初めての不動産購入や売却はわからないことだらけだと思います。
宅建士の立場から、不動産に関する正しい知識と情報をお伝えします!

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