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不動産売却【確定申告の必要書類まとめ】特例を受けるには何が必要?

不動産売却をしたから、今年は確定申告しなきゃ!

でも、具体的に何をしたらいいのか分からない・・という方も多いのではないでしょうか?

  • どんな書類が必要?
  • 特例を受けるにはどうすればいい?
  • そもそも確定申告ってどうやればいいの?

不動産売却後の確定申告では、さまざまな機関から必要書類を取り寄せるため、準備に時間がかかります

必要書類がそろわずに税金の控除を受けられなかった・・・なんて失敗は避けたいですよね。

確定申告で損をしないためには、どのような書類が必要になるのか知っておくことが大切。

この記事では、不動産売却をしたときの確定申告の必要書類を徹底的にまとめました

正しく確定申告をして節税するため、ぜひ参考にしてください!

 

不動産売却をしたら確定申告が必要


不動産売却をしたときは、譲渡所得(売却益)に対して税金を支払うことになります。

そのため、サラリーマンであっても個人的に確定申告をしなければなりません。

 

まずは譲渡所得の計算を

不動産売却でどのくらいの売却益があるかを求めるには、譲渡所得の計算をします。

譲渡所得の計算式

売却価格-(取得費+譲渡費用)

・売却価格=売却代金、固定資産税の精算金など
・取得費=売却した不動産の購入価格、購入時にかかった諸費用
・譲渡費用=売却時にかかった諸費用

この計算によって、譲渡所得がプラスになった人は確定申告が必要になります。

 

売却で損をしたら確定申告しなくてもいい?

譲渡所得がマイナスになったときは納税義務はなく、基本的に確定申告は不要です。

しかし損失が出たときに使える減税特例があり、自主的に確定申告をすれば節税できます

多少の手間はかかりますが、税金還付を受けられてお得なので、特例の適用要件にあてはまるかたはぜひ確定申告をしてください。

 

 

確定申告の時期と流れ


確定申告は以下の手順で行います。

【確定申告の期間】

2月16日~3月16日

2020年はコロナウイルスの影響により4月16日まで延長
4月17日以降に申請する場合は、延長申請書に「新型コロナの影響」と書いて提出する。
申告書を郵送する場合、国税電子申告・納税システム(e-Tax)を使う場合は、申告書の特記事項欄などに記載する。

確定申告の流れ
1.譲渡所得を計算する

2.適用できる控除特例をチェック

3.必要書類を準備する

4.いずれかの方法で確定申告書を作成する

  • 申告書に手書きで記入する
  • パソコン入力で作成、印刷する
  • e-Taxで作成、データ転送する

申請は、国税庁ホームページの確定申告書作成コーナーの利用がおすすめ。
面倒な減価償却費などを自動で計算してくれるので、とても便利で簡単ですよ!

5.確定申告書を税務署に提出する

6.納税または還付金の受取り

 

不動産売却後の確定申告の必要書類【基本編】


まずは、不動産売却をしたときの確定申告で、どなたにも共通する必要書類について説明します。

【税務署でもらう申請書類】

  • 申告書B第一表・第二表
  • 申告書第三表(分離課税用)
  • 譲渡所得の内訳書

【ご自身で用意する添付書類】

  • 売却したときの売買契約書
  • 売却したときの費用の領収書
  • 取得したときの売買契約書
  • 取得したときの費用の領収書
  • 本人確認書類

 

税務署でもらう申請書類

申告書は、税務署で直接受け取るか、国税庁のホームページでダウンロードできます。

確定申告書作成コーナーから申告をするときは、入力済みの状態で申請書類が印刷されるので、事前に取り寄せる必要はありません

 

申告書B第一表・第二表

申告書B第一表

申告書B第二表引用:国税庁ホームページ

申告書B第一表・第二表はセットで提出します。

申告書Bには、その年のすべての所得合計を記入します。

 

申告書第三表(分離課税用)

申告書第三表(分離課税用)引用:国税庁ホームページ

申告書第三表は、不動産売却などをしたときのみに使う分離課税専用の申告書です。

ここには、売却によってどのくらいの利益が出たのか?といった譲渡所得の金額を記入します。

 

譲渡所得の内訳書

譲渡所得の内訳書引用:国税庁ホームページ

内訳書は、譲渡所得についてさらに細かい計算をするための用紙です。

不動産売却後に税務署から郵送されていると思いますが、国税庁のホームページでもダウンロードできます。

 

ご自身で用意する添付書類

譲渡所得を計算するために、購入したときの古い領収書などが必要になります。

税金を最小限におさえるには、できるだけ多くの領収書を集めておくことが大切です。

 

売却したときの売買契約書

売却価格、売却先、物件所在地、面積などを確認できる書類

  • 売買代金受取書
  • 固定資産税精算書など

 

売却したときの費用の領収書

内容、支払日、支払金額を確認できる書類

  • 仲介手数料
  • 解体費用など

 

 取得したときの売買契約書

購入価格、取得先、取得時期を確認できる書類

  • 売買代金受取書
  • 固定資産税精算書など

 

取得したときの費用の領収書

内容、支払日、支払金額を確認できる書類

  • 仲介手数料
  • リフォームの請負契約書など

 

本人確認書類

以下のいずれかが必要

  1. マイナンバーカード
  2. 通知カードや住民票 運転免許証や保険証

 

税務署に提出した書類は返却されない

契約書などは譲渡所得の内訳書を作成するときに必要となり、計算の根拠をあきらかにするために提出も求められます。

しかし、提出した書類は基本的に戻ってこないのでコピーを添付するようにしてください。

 

 

減税特例を適用するときの必要書類【追加編】


確定申告で控除特例を利用するときは、適用する特例によって添付する書類が異なります。

7つの特例ごとに、追加の必要書類と入手先をまとめました。

1.マイホームの3,000万円特別控除
2.10年超所有の軽減税率
3.買換え特例
4.マイホーム買換えの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例 
5.特定マイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例
6.相続した空き家の3,000万円特別控除
7.相続不動産を売却したときの取得費加算の特例

 

1.マイホームの3,000万円特別控除(措法35条1項)の必要書類

①戸籍附票の写し
入手先:市役所
※売買契約の前日に、すでに住民票を新住所に移していた場合のみ必要

居住していた事実を証明できる書類が必要
マイホームの3,000万円特別控除は、居住用の不動産を売却したことが条件。
よって、空室の状態にしてから売却したときは、あなたがその家に住んでいたことを証明する書類を用意しなければなりません。

No.3302マイホームを売ったときの特例

 

2.10年超所有の軽減税率(措法31条の3)の必要書類

①売却した家の登記事項証明書の原本(全部事項証明書)
入手先:法務局のオンラインで取得可能

②戸籍附票の写し
入手先:市役所
※売買契約の前日に、すでに住民票を新住所に移していた場合のみ必要

所有していた期間を証明する書類が必要
10年超所有の軽減税率は、マイホームとして10年以上所有していたことが条件です。
正確な取得日を証明するために、登記事項証明書の原本が必要になります。

No.3305マイホームを売ったときの軽減税率の特例

 

3.買換え特例(措法36条の2)の必要書類

①売却した家の登記事項証明書の原本(全部事項証明書)
入手先:法務局

②新居の登記事項証明書の原本(または売買契約書のコピー)
入手先:法務局

③戸籍附票の写し
入手先:市役所
※売買契約の前日に、すでに住民票を新住所に移していた場合/または売却前の10年以内に住民票を異動したことがある場合のみ必要

 

※新居が築25年を超える中古住宅の場合は以下のいずれかが必要

・新居の耐震基準適合証明書
 入手先:指定検査機関

・建設住宅性能評価書
 入手先:指定検査機関

・既存住宅売買瑕疵担保責任保険加入契約の証明書
 入手先:指定保険会社

 

※売却した翌年中に新居を購入する場合は以下が必要

・買換(代替)資産の明細書
 入手先:税務署
 注意点:新居を取得してから4か月以内に、新居の登記事項証明書、新居の耐震基準適合証明書を追加で提出する

売却した家、新居ともに細かい条件がある
買換え特例には、かなり細かい条件があります。

  • 10年以上住んでいたマイホームの買い替え
  • 売却価格は1億円以下
  • 新居の面積は50㎡以上

このような条件を満たしていることを証明するために、新居の書類なども必要となります。

No.3355特定のマイホームを買い換えたときの特例

 

4.マイホーム買換えの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例(措法41条の5)の必要書類

①居住用財産の譲渡損失の金額の明細書《確定申告書付表》
入手先:税務署

居住用財産の譲渡損失の金額の明細書《確定申告書付表》引用:国税庁

 

②居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の対象となる金額の計算書【租税特別措置法第41条の5用】
入手先:税務署

居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の対象となる金額の計算書【租税特別措置法第41条の5用】引用:国税庁

③売却した家の登記事項証明書の原本(または売買契約書のコピー)
入手先:法務局

④新居の登記事項証明書の原本(または売買契約書のコピー)
入手先:法務局

⑤新居の住宅ローン残高証明書(年末時点のもの)
入手先:銀行

⑥戸籍附票の写し
入手先:市役所
※売買契約の前日に、すでに住民票を新住所に移していた場合のみ必要

損失の特例には専用書類がある
損失の損益通算を適用するときは、特例専用の書類を作成するのがポイント!
買い替えの場合は【租税特別措置法第41条の5用】と表記してあることを確認して、ダウンロードしてください。

No.3379「マイホームを買換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」を受けるための手続等

 

5.特定マイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例(措法41条の5の2)の必要書類

①特定居住用財産の譲渡損失の金額の明細書《確定申告書付表》
入手先:税務署

特定居住用財産の譲渡損失の金額の明細書《確定申告書付表》引用:国税庁

②特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の対象となる金額の計算書【租税特別措置法第41条の5の2用】
入手先:税務署

特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の対象となる金額の計算書【租税特別措置法第41条の5の2用】引用:国税庁

③売却した家の登記事項証明書の原本(または売買契約書のコピー)
入手先:法務局

④売却した家の住宅ローン残高証明書(売買契約前日のもの)
入手先:銀行

⑤戸籍附票の写し
入手先:市役所
※売買契約の前日に、すでに住民票を新住所に移していた場合のみ必要

買い替えの損失特例と間違えないように注意!
特定マイホームの譲渡損失特例と、先述したマイホーム買い替えの譲渡損失特例はよく似ています。
売却のみの場合は【租税特別措置法第41条の5の2用と表記されていることを確認して、ダウンロードしてください。

No.3393「特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」を受けるための申告手続と添付書類

 

6.相続した空き家の3,000万円特別控除(措法35条3項)の必要書類

①被相続人が住んでいた家の登記事項証明書の原本
入手先:法務局

②被相続人居住用家屋等確認書(売却した家の住所を管轄する市区町村長から交付されたもの)
入手先:市役所

※解体せずに売却した場合は以下のいずれかが必要
・耐震基準適合証明書のコピー
 入手先:指定検査機関
・建設住宅性能評価書のコピー

 入手先:指定検査機関

安全な建物であることを証明しなければならない
相続した空き家の3,000万円特別控除のポイントは2つ。

  • 亡くなった方が”一人暮らし”をしていた
  • 倒壊する危険性のある”古い空き家”を売却した

この特例は「危険な空き家を減らすため」という目的があり、安全な状態にして売却すれば税金は優遇されます。
よって、控除を受けるには「解体する」か「耐震基準を満たしている」ことを証明する書類が必要です。

No.3306被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例

 

7.相続不動産を売却したときの取得費加算の特例(措法39条)の必要書類

①相続財産の取得費に加算される相続税の計算明細書
入手先:税務署

相続財産の取得費に加算される相続税の計算明細書引用:国税庁

※相続税の申告書のコピー

相続税の申告書は提出しなくてよい
相続税の申告書は、取得費に加算する金額を求めるために必要です。
以前は、相続税申告書も提出しなければなりませんでしたが、現在は計算明細書のみを提出すればよいことになっています。

No.3267相続財産を譲渡した場合の取得費の特例

 

【Q&A】不動産売却後の確定申告についての疑問


土地やマンションを売却するときは、さまざまなケースがありますよね。

こんなときはどうすればいいの?というお悩みをスッキリ解決するため、よくある質問をまとめました。

 

Q1.共有名義のときはどうやって確定申告するの?

名義人ごとに、それぞれ確定申告が必要です。

契約書などは複数コピーをとって各自添付し、持分割合に応じた譲渡所得を計算してください。

【例】

  • 持分割合:1/2の場合
  • 全体の譲渡所得:2,000万円
  • あなたの譲渡所得:1,000万円

国税庁の確定申告書作成コーナーを利用すると、フォーマットに金額を入力していくだけで、持分割合に応じた金額を自動計算してくれるので便利です。

 

Q2.売買契約書を紛失してしまったときは?

取得費を証明する書類がないと、売却価格の5%が取得費になります。

まずは5%で取得費を計算し、

  • 譲渡所得が3,000万円以下である
  • マイホームの3,000万円特別特例を適用できる

上記の2つを満たす場合は、どちらにしても非課税なのでそのまま申請しても損はしません。

しかし、5%で計算すると高額な税金を支払うことになるときは、代替書類を提出することで税務署に認められるケースがあります。

  • 購入当時の売主や仲介業者から、売買契約書のコピーをもらう
  • 購入当時のパンフレット
  • 購入当時の住宅ローンの証明書類
  • 資金の流れがわかる通帳
  • 抵当権を設定したことがわかる登記簿

このような資料を用意し、取得費の証明書類として認められるか税務署に確認してください。

 

Q3.相続した不動産を売却したときは?

売却益が出たら、通常の不動産売却と同じように確定申告が必要です。

取得日や購入価格は、被相続人が購入したときのものを引き継ぎます

すでに支払った相続税を取得費に含められる特例もあるので、ぜひ活用してください。

 

Q4.会社の源泉徴収票はいるの?

必要です。

譲渡所得税の申告をするときは、その年すべての所得を記載します。

すでに年末調整をしているサラリーマンの方も、源泉徴収票に記載されている給与所得額などをそのまま書き写してください。(提出する必要はありません)

 

Q5.税理士に確定申告を依頼するといくらかかる?

相場は10万円前後です。

  • 相続と売却を同時におこなう
  • 共有名義の二世帯住宅を売却する
  • 土地の一部を売却する

このように複雑な計算が必要になるケースであれば、税理士に依頼するのもおすすめです。

売却の仲介をしてくれた不動産会社からの紹介や、市役所で税理士による無料相談をおこなっている自治体もありますので、ぜひ利用してみてください。

 

まとめ

いかがでしたか?

不動産売却後の確定申告の、必要書類や期間は以下のとおりです。

【税務署でもらう申請書類】

  • 申告書B第一表・第二表
  • 申告書第三表(分離課税用)
  • 譲渡所得の内訳書

【ご自身で用意する添付書類】

  • 売却したときの売買契約書
  • 売却したときの費用の領収書
  • 取得したときの売買契約書
  • 取得したときの費用の領収書
  • 本人確認書類

【確定申告の期間】

2月16日~3月16日

※2020年はコロナウイルスの影響により4月16日まで延長

特例を適用するときは追加の必要書類を用意し、もれなく提出してください。

確定申告をしないとペナルティが課されてしまうので、期限内に正しく申告しましょう。

記事を参考に、スムーズな確定申告をしていただければ幸いです!

 

 

 

 

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ライター紹介 ライター一覧

嵯峨根 拓未

嵯峨根 拓未

所有資格:宅地建物取引士

初めての不動産購入や売却はわからないことだらけだと思います。
宅建士の立場から、不動産に関する正しい知識と情報をお伝えします!

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