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不動産売却した翌年に「住民税・所得税が一気にはね上がる」ケース

不動産を売却すると翌年の住民税が上がるよ!

こんな話を聞いて、えっ?どのくらい増えるの・・・?と不安になっていませんか?

不動産売却は高額な取引なので、あなたが税金について心配するのも当然ですよね。

不動産を売って、売却益が出たら翌年の住民税、所得税は一気に上がります

マイホームの買い替えやローン返済をしたうえに、高い税金まで支払うことになれば生活を圧迫しかねません。

高額な納税に備えるためには、住民税と所得税の仕組みについて知っておくことが大切です。

  • 不動産売却後の税金はいつ、どのくらい支払うのか
  • 高額な課税を避けるにはどうすればいいか

この記事では、あなたのこんな疑問にお答えします。

ぜひ最後までお読みいただき、豊かな新生活を安心して楽しんでください!

 

不動産売却で住民税・所得税が課税される仕組み


「不動産売却をすると一気に増える」といわれている税金。

一体どのような仕組みで課税されるのでしょうか?

 

住民税も所得税も「譲渡所得税」の一部

不動産売却後にかかる税金について、私がはじめにお伝えしたいのは「譲渡所得」についてです。

1.譲渡所得とは
譲渡所得とは、資産の譲渡による所得をいいます。

2.譲渡所得の対象となる資産とは
譲渡所得の対象となる資産には、土地、借地権、建物、株式等、 金地金、宝石、書画、骨とう、船舶、機械器具、漁業権、取引慣行のある借家権、ゴルフ会員権、特許権、著作権、鉱業権、土石(砂)などが含まれます。

引用:国税庁ホームページ

税金の世界では、不動産売却などによって得た利益のことを譲渡所得と呼んでいます。

この利益をもとに計算された「譲渡所得税」は、以下の2つに分けられます。

住民税
(市町村に支払う地方税)

所得税
(税務署に支払う国税)

ここで出てくるのが住民税と所得税ですね。

税目も支払い先も異なりますが、住民税・所得税はどちらも譲渡所得税の一部であることを覚えておいてください。 

 

住民税と所得税は売却で利益が出たときのみ支払う

譲渡所得税は、“あなたが得た利益に対して課税されるもの”です。

たとえば、3,000万円で購入したマンションが高騰し、5,000万円で売れたとしますよね。

このとき、2,000万円の利益を得たことになるため譲渡所得税が発生します。

反対に、3,000万円で購入したマンションを1,000万円で売っても、売却益は出ていないので税金を支払う必要はありません。

※譲渡所得の詳しい計算方法は後ほど解説します

 

不動産売却の譲渡所得は給与とは別で計算される

サラリーマンの方は、お給料から住民税や所得税を天引きされていると思います。

しかし、不動産売却で得た譲渡所得は、給与とは切り離して税計算をします。

これを「分離課税」といい、税率も異なります。

つまりサラリーマンであっても、会社の年末調整とは別に、自分で確定申告をして「不動産売却分の住民税・所得税」を別途、納めなければなりません。

 

所得税は売却した年に支払う

税務署に支払う所得税は、売却した年にすべての納税が完結する、シンプルな仕組みです。

所得税の納税タイミング

上記の例でいうと、売却した2020年分の譲渡所得をもとに、2020年中に納税します。(実際は3月の確定申告時に支払う)

 

住民税は売却した翌年に支払う

一方、市町村に支払う住民税は、売却した翌年に納税が完結します。

住民税の納税タイミング
上記の例でいうと、売却した2020年分の譲渡所得をもとに、未来の2021年分の住民税を計算し、2021年に納税します。

つまり、前年に得た利益に対して住民税が課税されるということ。

この時間差があるために、忘れたころに高額な納税通知書がきて支払いに苦労される方もいます。

売却益が出たときは、翌年に納税する分を確保しておくことが大切です。

【住民税の納税期限】

・売却した翌年の6月・8月・10月・翌1

・または一括払い

住民税・所得税が課税される仕組み

 

住民税は1月1日時点で住民票のあった市町村に支払う

住民税は、あなたが1月1日に住んでいた地域に支払います。

不動産売却をしてすでに他の市に引っ越しをしていても、以前住んでいた市町村から1年分の納税通知書が発行されます。

 

あなたの譲渡所得税はいくら?


では、実際に税金がいくら上がるのか計算してみましょう。

住民税・所得税のポイントは、譲渡所得がプラスになるか?マイナスになるか?です。

 

譲渡所得の計算式

譲渡所得を求める計算式は以下のとおりです。

譲渡所得の計算式

売却価格-(取得費+譲渡費用)


売却価格売却代金
取得費購入価格・購入時にかかった諸費用
譲渡費用売却時にかかった諸費用

上記のように、売却価格からすべての経費を差し引いて純利益を計算します。

この計算によって譲渡所得がマイナスになったときは、非課税となり確定申告も不要です。

 

 

税率は所有期間5年がターニングポイント

上記で求めた譲渡所得がプラスになった場合は、住民税と所得税がそれぞれいくらになるか計算します。

譲渡所得税率は、以下のように振り分けられます。

譲渡所得税率表
売却した年の1月1日時点で不動産の所有期間が5年を超えていれ、税率は下がります

5年以下の短期間で売却するような場合は、利益目当ての転売とみなされ税率が高くなるので注意が必要です。 

【計算例】

譲渡所得:1,000万円
所有期間:9年
税率:20%の場合

・所得税⇒1,000万円×15%=150万円
・住民税⇒1,000万円×5%=50万円

このような計算になります。

 

住民税・所得税を軽減するための解決策


譲渡所得がプラスになったら、支払う税金を少しでも安くしたいですよね。

そこで、不動産売却後の高額課税を避けるための具体策をお伝えします。 

 

譲渡所得の計算で経費になるものを知っておく

譲渡所得を計算するときは、どれだけ多くの経費を差し引けるかがポイントです。

不動産の購入価格などを証明できる書類がないと、取得費は一律【売却価格×5%となってしまいます。

そうなると譲渡所得は一気に増え、翌年の住民税もはね上がることに。

取得費や譲渡費用になるものを知って、できるかぎり金額が記載された書類を集めておくことが税額を大きく左右します。

【取得費になるもの】

  • 土地・建物の購入代金
  • 建築代金
  • 設計費
  • 建築確認申請費
  • 仲介手数料
  • 設備費
  • リフォーム費
  • 測量費
  • 土地の造成・下水道工事費用
  • 取壊し費用(購入後1年以内)
  • 登録免許税(登記費用を含む)
  • 印紙税
  • 不動産取得税
  • 特別土地保有税(取得分)
  • 購入時の固定資産税の精算金
  • 相続登記費用
  • 司法書士報酬
  • 新築マンションの修繕積立基金(購入時の付随費用)
  • 賃貸アパートなどの立退料(身内への支払いは除く)
  • 住宅ローン事務手数料
  • 住宅ローン保証料(借入から使用開始まで)
  • 住宅ローン利子(借入から使用開始まで)
  • 団体信用生命保険(借入から使用開始まで)
  • 契約の違約金(売買契約の締結後に、更に有利な条件で購入するため、旧契約者に支払った違約金)
  • 所有権確保のための訴訟費用

【譲渡費用になるもの】

  • 仲介手数料
  • 売買契約書の収入印紙税
  • 修繕費(買主の要望や売却直前に行った場合)
  • 測量費(買主の要望や売却直前に行った場合)
  • 解体費(買主の要望や売却直前に行った場合)
  • 鑑定料(買主の要望や売却直前に行った場合)
  • 広告費(自己負担分のみ)
  • 滅失登記の司法書士報酬
  • 契約の違約金(売買契約の締結後に、更に有利な条件で売るため、旧契約者に支払った違約金)
  • 曳屋(ひきや)費用(広い敷地の別の場所に、建物ごと移動させること)
  • 賃貸アパートなどの立退料(身内への支払いは除く)
  • 名義書換料(借地権を売るときに地主の承諾をもらうための費用)
  • トラブル時の弁護士費用(売買交渉に関する内容のみ)

 

確定申告で税金控除の特例を利用する

売却で利益が出たときは、譲渡所得から一定の金額を控除できる特例があります。

代表的なのは以下の特例です。

  • マイホームの3,000万円特別控除
  • 空き家の3,000万円特別控除
  • 買換え特例
  • 10年超所有の軽減税率
  • 取得費加算の特例
一番スタンダードな特例は、マイホームの3,000万円特別控除。

譲渡所得を一気に3,000万円減らせるため、一般的なマイホームを売却したときは節税効果の高い特例といえます。

3,000万円控除が適用できればサクッと非課税になるので、住民税・所得税の細かい計算なども必要なくなります。

ただし、これらの特例を受けるには確定申告が必須なので、忘れずに申告してください。 

 

売却で損をしたときに使えるお得な特例

実は、譲渡所得がマイナスになったときに、住民税・所得税をさらに節税できる特例があります。

  • マイホーム買換えの譲渡損失の損益通算及び繰越控除
  • 特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除
どちらも、売却で損をした分の金額をその年の給与所得から控除できます。

さらに、控除しきれなかった分は最大3年間繰り越せるので大きな節税になります。

自己申告して還付金を受け取ろう!
本来なら、売却で損をしたときは確定申告をする必要はないので、何もしない方も多いのですが、自己申告をすることによってさらなる節税が可能です
知っている人だけが得する特例なので、適用要件をチェックして自主的に確定申告することをおすすめします!

 

まとめ

いかがでしたか?

不動産売却後の住民税・所得税は、売却をして利益が出たときのみ課税されます。

住民税は売却した翌年に課税されるので、必要な資金は残しておきましょう。

売却益が出たときはもちろん、売却で損をしたときに使える節税特例もあるので、もれなくチェックして節税に役立ててください!

不動産売却にかかる税金は、売却価格や売却する時期によっても大きく変わります。

節税を視野に入れた不動産売却をするなら、親身に寄り添ってくれる不動産会社を見つけることが大切!

良い不動産会社を効率よく探すなら、不動産一括査定サイトがおすすめです。

こちらの記事でも詳しく解説していますのでぜひ参考にしてください。

プロが勧める不動産一括査定サイト5選!メリットとデメリットも解説!

あなたが素敵な新生活を送れることを願っています!

 

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ライター紹介 ライター一覧

嵯峨根 拓未

嵯峨根 拓未

所有資格:宅地建物取引士

初めての不動産購入や売却はわからないことだらけだと思います。
宅建士の立場から、不動産に関する正しい知識と情報をお伝えします!

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