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不動産売却をしたら確定申告は必要?正しい判断をするための基礎知識

 2019/02/04 売却
 

不動産売却をしたけれど

  • 確定申告は絶対にやらないといけないの?
  • 確定申告が不要なのはどんな人?

このような疑問を感じていませんか?

不動産売却後の確定申告が必要なのは、売却によって利益があった人です。

ただし、利益が出なかったときでも確定申告をすることで節税できる場合があります。

確定申告をせずに放置してしまうと、あとで大きな損をするとこにもなりかねません。

そこでこの記事では、不動産売却後に確定申告が必要なケース、お得な節税制度についてお伝えします。

記事を読んで、正しい確定申告と節税に役立ててください!

 

確定申告とは


確定申告とは、1月1日~12月31日の年間所得を税務署に申告して、所得額に応じた税金を納税(または還付)することです。

「収入源は給与だけ」というサラリーマンの方は、会社が年末調整をしてくれているので普段は確定申告をしていないと思います。

しかし、不動産売却などによって給与以外の所得があったときは、個人的に確定申告をすることになります。

 

確定申告が必要な人・不要な人

絶対に確定申告しなければならないのは、譲渡所得がプラスになった人です。

譲渡所得とは、不動産などを売却して得た利益のことです。

反対に、譲渡所得(利益)がマイナスになった人は確定申告は不要です。

ただし、損失分を給与所得から控除できる減税制度もあります。

還付金を受け取ることができて翌年以降の住民税も安くなるので、自主的に確定申告することをおすすめします。

 

譲渡所得の計算方法

譲渡所得は、以下の計算式で求めます。

譲渡所得の計算式

売却価格-(取得費+譲渡費用)

  • 取得費…不動産の購入価格、購入時にかかった諸費用
  • 譲渡費用…売却時にかかった諸費用

不動産を売却すると一時的に大きな収入を得るので、税金が一気に上がりそう・・・と心配される方も多いかもしれません。

しかし実は、購入価格や仲介手数料などの経費をすべて差し引いた「純粋な利益」だけが譲渡所得として計上されます。

そのため、買ったときよりも安く売った場合などは、譲渡所得がマイナスになることもあります

 

譲渡所得の税率はどのくらい?

譲渡所得がプラスになったときは、以下の所得税と住民税が課税されます。

譲渡所得税率

所有期間が5年以下と5年超で、税率が大きく変わるので注意してください。

譲渡所得は分離課税、給与所得は累進課税

サラリーマンの給料から天引きされている税金は、所得が高い人ほど税率が上がっていく「累進課税」制度が採用されています。

しかし、不動産売却で得た収入を累進課税に含めてしまうと、税金が一気にはね上がってしまうため大きな負担になってしまいますよね。

そこで、不動産売却をしたときの譲渡所得は、ほかの所得とは分けて税計算する「分離課税」を適用することになっています。

 

確定申告で使える減税特例


不動産売却したときは、さまざまな減税制度があります。

売却で利益が出たあなたも、損失が出たあなたも、適用できる制度はないか確認してみてください。

 

マイホームの3,000万円特別控除

3,000万円特別控除とは、通常の譲渡所得の計算式から、さらに3,000万円を差し引くことができる特例です。

つまり、譲渡所得が3,000万円以下なら所得税はかからないということ。

一般のマイホーム売却で3,000万円も利益が出ることはめったにないため、ほとんどの方はこの特例を適用して所得税が免除になっています。

 

空き家の3,000万円特別控除

空き家の3,000万円特別控除は、マイホームの3,000万円特別控除と同じように譲渡所得の計算式から3,000万円を差し引くことができます。

相続した空き家を売却したときなどに使えます。

ただし、亡くなった方が一人暮らしをしていた古い空き家であることなど、マイホームの3,000万円特別控除と比べて適用条件は厳しくなります。

 

10年超所有の軽減税率

不動産を10年以上所有していた場合に、税率が軽減される特例です。

通常、長期譲渡所得税率は20%ですが、この特例を適用することで税率が14%に下がります。

また、3,000万円特別控除と併用可能なので、譲渡所得が3,000万円以上になった方はぜひセットで申告してくださいね。

10年超所有の軽減税率表

買換え特例

買換え特例とは、売却価格よりも新居の購入価格の方が高かったときに、納税を将来の売却時に繰り越せる特例です。

マイホームを買い替えるときは、たとえ売却益が出たとしてもその利益は新居の購入資金にあててしまいますよね?

そうすると、はね上がった税金を納めること自体が難しくなってしまいます。

そこで、買換え特例を利用することで、翌年の納税を0円にし、現在の負担をなくせるメリットがあります。

ただし、税金が免除されるわけではないので注意が必要で、適用するかどうかは今後のライフプランも含めて慎重に決めてください。

 

【譲渡所得がマイナスの方】マイホーム買換えの譲渡損失の損益通算及び繰越控除

マイホームの買換えをして譲渡所得がマイナスになったときに、譲渡損失(マイナス分)を給与所得から控除できる特例です。

先ほどお伝えしたように、譲渡所得は本来なら他の所得と分けて計算する分離課税になります。

しかし、この特例を適用することによって、マイナス分を給与所得と合算(=損益通算)できるようになります。

つまり、その年の所得税が還付され、翌年分の住民税が安くなるということ。

さらに、譲渡損失の金額が年間の給与所得よりも多ければ、控除しきれなかった分を最大3年間繰り越して控除(=繰越控除)できるというお得な特例です。

知らないと何もせずに損をしてしまうので、条件をチェックしてぜひ利用してください。

 

【譲渡所得がマイナスの方】特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除

ローンが10年以上残っている状態のマイホームを売却し、ローン残高よりも売却価格の方が安かったときに使える特例です。

上記の「マイホーム買換えの譲渡損失の損益通算」と同じく、譲渡損失(イナス分)を給与所得から控除でき、控除しきれなかった分を3年間繰り越せます

※ただし控除額には上限があり、以下の2つのうち安い方が適用されます。

  1. 譲渡損失額
  2. ローン残高-売却価格

 

確定申告の流れと手続き方法

確定申告の期限

確定申告の期間は、不動産売却をした翌年の2月16日~3月15日までです。

申告期限を過ぎると、減税特例の適用を受けられなくなるだけでなく、延滞税などの税金がかかってしまうこともあります。

必要書類を取り寄せるときは時間がかかることもあるので、早めに準備をして確定申告にそなえましょう。

 

確定申告の流れ

不動産売却後の確定申告の流れは、以下のようになります。

①譲渡所得を計算する

まずは、売却によってどのくらい利益が出たのか?もしくはどのくらい損失があったのか?を計算します。

②あなたが使える特例はないかチェック

譲渡所得の金額に応じて、あなたに適用できる特例はないかチェックしてください。

③必要書類を準備する

確定申告の際は、以下の書類が必要です。

【確定申告の必要書類】

  • 譲渡所得の内訳書(譲渡所得計算明細書)
  • 譲渡資産に係る住宅借入金等の残高証明書(ローン残高証明書)
  • 不動産譲渡時の書類(仲介手数料、印紙税などの領収書)
  • 不動産取得時の書類
  • 売買契約書のコピー
  • 登記事項証明書
  • 戸籍附票など


減税制度を受ける場合、適用する特例によって追加で必要な書類もあります

 

④確定申告書を作成する

確定申告書の作成方法は3通りです。

 

1.手書き

税務署から申告用紙を取り寄せ、手書きで記入する。

 

2.パソコン入力

国税庁ホームページの確定申告書作成コーナーより「印刷して提出」を選び、パソコン入力・印刷する。

 

3.e-Tax申請:マイナンバーカード方式

確定申告書作成コーナーより「e-Taxで提出」を選び、マイナンバーカードとカードリーダーを使用してデータ送信する。

カードリーダーの機械は自腹で購入しなければならないので、今回だけ確定申告する場合は少し面倒かもしれません。

 

4.e-Tax申請:ID・パスワード方式

税務署で発行してもらったID・パスワードを入力して、e-Tax申請もできます。

ただし、事前に税務署職員による本人確認をする必要があります。

 

⑤税務署に提出する

確定申告書を作成したら、現住所の管轄税務署に郵送または直接提出します。

e-Tax申請の場合は、作成と同時にデータ送信されるため提出は不要です。

(※PDF化できない書類については、別途郵送が必要になることがあります)

 

⑥追加納税または還付金受取り

所得税の追加納税がある場合は、確定申告期間の3月15日までが納税期限です。

還付金がある場合は、4~5月上旬くらいに指定した口座に還付金が振り込まれます。

住民税は、確定申告から少し遅れて5月頃に送られてくる納付書で納税してください。

※確定申告時に「特別徴収:給与から天引きする」を選択した場合は会社の給料から天引きされます

まとめ

いかがでしたか?

不動産売却で確定申告が必要なのは、譲渡所得がプラスになったときです。

ただし、譲渡所得がマイナスであっても減税制度を受けるためには確定申告が必要になります。

減税特例を上手に利用して、節税に役立ててくださいね。

この記事があなたのお役に立てれば幸いです!

 

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ライター紹介 ライター一覧

嵯峨根 拓未

嵯峨根 拓未

所有資格:宅地建物取引士

初めての不動産購入や売却はわからないことだらけだと思います。
宅建士の立場から、不動産に関する正しい知識と情報をお伝えします!

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